
be ignorant of は「〜を知らない」「〜について知識がない」という意味です。ただし、単なる not know よりも硬く、文脈によっては「知るべきことを知らない」「無知である」という批判的な響きが加わります。
そのため、自分について控えめに使う場合や客観的な文章では便利ですが、相手に You are ignorant of … と直接言うと、責めているように聞こえることがあります。この記事では、語順・自然な例文・be unaware of や not know との違いまで整理します。
- be ignorant of+名詞:〜について知識がない
- be ignorant that+文:〜ということを知らない(やや硬い)
- 日常会話では not know が最も中立で自然
- 「気づいていない」なら be unaware of が自然
- 人に直接使うと批判・侮辱に聞こえることがある
Contents
be ignorant ofの意味
be ignorant of A は、直訳すると「Aについて無知な状態である」です。日本語では文脈に応じて、次のように訳せます。
- Aを知らない
- Aについて知識がない
- Aを認識していない
- Aを知らずにいる
ignorant は「知らない」という状態を表す形容詞です。後ろの of は、その知識が欠けている対象・範囲を示します。
- I was ignorant of the rule.
私はその規則を知りませんでした。 - Many users are ignorant of the risks.
多くの利用者はそのリスクを知りません。 - She remained ignorant of the decision.
彼女はその決定を知らないままでした。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜofを使うのか
of には「〜について・〜に関して」という関連の感覚があります。be ignorant of the facts なら、「事実という範囲について知識がない」と捉えると理解しやすくなります。
同じ形は、反対方向の意味を持つ be aware ofの意味・使い方 にも見られます。
- be aware of the problem:その問題を認識している
- be ignorant of the problem:その問題を知らない・知識がない
語順と文法
基本形:be ignorant of+名詞
主語に合わせてbe動詞を変え、of の後ろに知らない対象を置きます。
- He is ignorant of local customs.
彼は現地の習慣を知りません。 - We were ignorant of the change.
私たちはその変更を知りませんでした。 - They seem ignorant of the consequences.
彼らは結果を分かっていないようです。
ofの後ろに動名詞を置く形
動作について知らない場合は、of+名詞 のほか、文脈によって of+動名詞 も使えます。ただし、長い内容は that節 や unaware that … のほうが自然なことがあります。
- He was ignorant of having broken the rule.
彼は自分が規則を破っていたことを知りませんでした。
be ignorant that+文
be ignorant that … も文法的に可能ですが、かなり硬い表現です。現代の会話では not know that … や be unaware that … のほうが自然です。
- She was ignorant that the policy had changed.
彼女は方針が変わったことを知りませんでした。 - She didn’t know that the policy had changed.
彼女は方針が変わったことを知りませんでした。
be ignorant ofのニュアンス
ignorant は単なる情報不足だけでなく、教育・経験・関心が足りないという評価につながることがあります。特に、人を主語にして断定すると強く響きます。
- I’m ignorant of the details.
私は詳しい事情を知りません。
→ 自分の知識不足を認める、やや硬い言い方。 - He is ignorant of basic manners.
彼は基本的な礼儀を知りません。
→ 批判的に聞こえやすい。 - You’re ignorant.
あなたは無知だ。
→ 強い非難・侮辱になり得る。
相手を責める意図がないなら、You may not be aware of … や Maybe you haven’t heard about … のように柔らかく伝えるのが安全です。
be ignorant of・be unaware of・not knowの違い

| 表現 | 中心の意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| be ignorant of | 〜について知識がない | 硬い。批判的になることがある |
| be unaware of | 〜に気づいていない | 知識より認識・注意の不足 |
| not know | 〜を知らない | 中立で日常会話に最も自然 |
be unaware of:存在や事実に気づいていない
- I was unaware of the extra charge.
私は追加料金があることに気づいていませんでした。
情報や出来事が存在することを認識していなかった、という意味です。話し手が相手を評価する響きは比較的弱めです。
not know:最も中立な「知らない」
- I didn’t know about the extra charge.
追加料金のことを知りませんでした。
会話では、まず not know を選べば大きく外しません。
be ignorant of:分野や重要事項の知識がない
- He was ignorant of basic safety procedures.
彼は基本的な安全手順を知りませんでした。
「本来は知っておくべきだった」という含みが生まれやすい文です。
場面別の自然な例文
仕事
- I was completely ignorant of the new reporting procedure.
私は新しい報告手順をまったく知りませんでした。 - The team cannot afford to remain ignorant of customer needs.
チームは顧客ニーズを知らないままでいるわけにはいきません。 - She admitted that she was ignorant of the legal requirements.
彼女は法的要件を知らなかったと認めました。
日常・暮らし
- I was ignorant of how much electricity the old heater used.
古い暖房器具がどれほど電気を使うのか知りませんでした。 - We were ignorant of the road closure until we got there.
現地に着くまで道路封鎖を知りませんでした。
旅行・異文化
- I was ignorant of the local tipping customs.
私は現地のチップの習慣を知りませんでした。 - Visitors should not remain ignorant of local rules.
旅行者は現地の規則を知らないままでいるべきではありません。
人間関係
- He was ignorant of how much his words had hurt her.
彼は自分の言葉が彼女をどれほど傷つけたか分かっていませんでした。 - I had been ignorant of the pressure she was under.
私は彼女が受けていたプレッシャーを知りませんでした。
よく使われる形
- be completely/totally ignorant of:〜をまったく知らない
- remain ignorant of:〜を知らないままでいる
- keep someone ignorant of:人に〜を知らせないでおく
- be blissfully ignorant of:〜を知らずのんきでいる
- be willfully ignorant of:意図的に〜を知ろうとしない
blissfully ignorant は「知らないからこそ幸せそう」という皮肉を含むことがあります。willfully ignorant は、知る機会があるのに意図的に目を背けるという強い非難です。
日本人が間違えやすいポイント
ignorantを「無視する」と考えない
ignorant は「知らない」、ignore は「知っていて無視する」です。
- He was ignorant of the warning.
彼はその警告を知りませんでした。 - He ignored the warning.
彼はその警告を無視しました。
相手へ直接You are ignorantと言わない
知識不足を指摘したいだけでも、人格を責めるように受け取られる可能性があります。
- 強い:You’re ignorant of the facts.
- 柔らかい:You may not have all the facts yet.
まだすべての事実をご存じでないかもしれません。
しゅみすけ(大山俊輔)
表現が出てこないときの簡単な言い換え
be ignorant of が出てこなくても、基本語で十分伝えられます。
- I don’t know about it.
それについて知りません。 - I don’t know much about this field.
この分野についてあまり知りません。 - No one told me about the change.
その変更について誰も教えてくれませんでした。 - I didn’t realize there was a problem.
問題があることに気づきませんでした。 - I need more information.
もっと情報が必要です。
特に会話では、I don’t know much about … が自然で角の立たない言い換えです。
まとめ
- be ignorant of A は「Aについて知識がない」
- of の後ろに、知らない対象・分野・事実を置く
- not know より硬く、批判的に響くことがある
- be unaware of は「気づいていない」に重点がある
- 相手への直接表現は避け、You may not be aware of … などで柔らかくする
- 迷ったら I don’t know much about … で十分伝わる
関連表現は、be aware ofの意味・使い方もあわせて確認すると、知っている・気づいているという反対側の感覚まで整理できます。
ほかの表現を探す場合は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。









