
double down on は、すでに選んだ方針・主張・努力などに対して、「さらに力を入れる」「姿勢をいっそう強める」という意味の表現です。
ただ続けるのではありません。反対意見やリスク、思うようにいかない状況があっても方向を変えず、時間・お金・人員・覚悟などを追加して、同じ方針をさらに強く押し進めるニュアンスがあります。
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double down onの基本的な意味
基本の語順は次のとおりです。
double down on+名詞・動名詞
=「〜にさらに力を入れる」「〜への姿勢を強める」「〜をいっそう推し進める」
- double down on our strategy:自分たちの戦略をさらに強く推し進める
- double down on training:研修にいっそう力を入れる
- double down on customer service:顧客サービスをさらに強化する
- double down on his claim:自分の主張をさらに強める
- double down on doing:〜することにいっそう力を入れる
目的語が会話の流れですでに分かる場合は、double down だけでも使えます。
The plan isn’t working, but they’re doubling down.
その計画はうまくいっていませんが、彼らはさらに押し進めようとしています。
なぜdouble downでこの意味になるの?
double down は、もともとカードゲームのブラックジャックで使われる言葉です。最初の賭け金を倍にして、追加のカードを1枚だけ受け取る選択を指します。
そこには「今の手にさらに賭ける」「リスクを取って、自分の判断への投入を増やす」という感覚があります。そこから比喩的に、選んだ方針・主張・取り組みに対して覚悟や資源をさらに投入する意味で使われるようになりました。

しゅみすけ(大山俊輔)
double down onのニュアンス
前向きにも批判的にも使われる
double down onは、文脈によって評価が変わります。
前向きな例
会社が品質・人材育成・環境対策など、価値ある取り組みにさらに力を入れる。
批判的な例
問題を指摘されても非を認めず、誤った主張や失敗した方針をさらに押し通す。
ニュースや議論では、「引き下がるどころか、むしろ姿勢を硬化させた」という批判的な含みで使われることも多いため、話し手の評価を文脈から読み取る必要があります。
力を入れ始める表現ではない
double down onには、すでに方針や取り組みが存在していることが前提です。ゼロから始めるのではなく、今まで進めてきたものへの投入をさらに増やす表現です。
よく使われる形と語順
double down on+名詞
We need to double down on quality.
私たちは品質にさらに力を入れる必要があります。
The company doubled down on its online business.
その会社はオンライン事業をさらに強化しました。
She doubled down on her original argument.
彼女は当初の主張をさらに強めました。
double down on+動名詞
onの後ろに動作を置く場合は、動詞のing形を使います。
We’re doubling down on improving the customer experience.
私たちは顧客体験の改善に、さらに力を入れています。
He doubled down on blaming everyone else.
彼は他人を責める姿勢をさらに強めました。
× double down on improve
〇 double down on improving
double down and+動詞
くだけた文脈では、double down and do の形で「さらに覚悟を決めて〜する」と表すこともあります。ただし、対象をはっきり示すなら double down on が分かりやすい形です。
仕事・日常・ニュースで使える例文
We decided to double down on employee training.
私たちは社員研修にさらに力を入れることにしました。
The team is doubling down on what worked last year.
そのチームは昨年うまくいった方法を、さらに強く推し進めています。
Instead of cutting the budget, they doubled down on marketing.
予算を削る代わりに、彼らはマーケティングへの投資をさらに増やしました。
After receiving criticism, he doubled down on his comments.
批判を受けたあと、彼は自分の発言をさらに強く主張しました。
I’m going to double down on studying English this month.
今月は英語学習にさらに力を入れるつもりです。
They doubled down on the same plan even after sales fell.
売上が落ちたあとも、彼らは同じ計画をさらに押し進めました。
double down onと似た表現の違い
continue:そのまま続ける
continue は中断せず続けることを表します。努力・資源・覚悟が増えるとは限りません。
We continued the project.
私たちはそのプロジェクトを続けました。
We doubled down on the project.
私たちはそのプロジェクトにさらに力を注ぎました。
commit to:責任を持って取り組む
commit to は、ある目標や方針に取り組むと決め、その約束や責任を引き受ける表現です。double down onは、すでに取り組んでいることへの投入をさらに増やす点に焦点があります。
stick to:変えずに守る
stick to は計画・規則・約束などから外れず、そのまま守ることです。double down onのように、力を追加する意味はありません。
Let’s stick to the original plan.
当初の計画どおりに進めましょう。
go all in:全力を注ぐ
go all in は、持っているものをすべて投入するほど全力で取り組む感覚です。double down onは「すでに選んだ方向への投入をさらに増やす」という流れがより明確です。
日本人が間違えやすいポイント
onを忘れない
何に力を入れるのかを続ける場合は、基本的にonを使います。
〇 double down on our strategy
× double down our strategy
「2倍」と機械的に訳さない
実際に予算や人数がぴったり2倍になる必要はありません。比喩的な用法では「姿勢や投入をさらに強める」と理解するのが自然です。
相手への批判に聞こえることがある
You’re doubling down. と相手に言うと、「間違いを認めず、さらに意固地になっている」という批判に聞こえる場合があります。単純に「頑張っている」と褒めたいなら、You’re working even harder. などのほうが安全です。
double down onが出てこないときの簡単な言い換え
この表現を思い出せないときは、「何を増やすのか」「同じ計画を続けるのか」に分けて説明できます。
- We decided to put more time into this plan.
私たちはこの計画にもっと時間をかけることにしました。 - The company is spending more money on training.
その会社は研修に、より多くのお金を使っています。 - He kept saying the same thing more strongly.
彼は同じことを、さらに強く言い続けました。 - We will work even harder on this.
私たちはこれに、さらに力を入れて取り組みます。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
double down onは、批判を受けたあとに自分の姿勢をさらに強める文脈でも使われます。「開き直る」に近い英語との違いは、「開き直る」は英語で?も参考になります。
ほかの句動詞や定型表現をコアイメージから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめをご覧ください。
まとめ
double down on は、すでに選んだ方針・主張・取り組みに対して、反対やリスクがあっても、さらに力や資源を投入して押し進める表現です。
- double down on+名詞・動名詞の語順
- 単に続けるのではなく、投入や覚悟をさらに強める
- 前向きな強化にも、意固地な姿勢への批判にも使われる
- 出てこなければ、put more time / money / effort into で言い換えられる









