
dry up は、水などが「完全に乾く・干上がる」という意味から、資金・仕事・情報・アイデア・会話などが「枯渇する・途絶える」という意味まで表せる句動詞です。
一見すると意味が多いようですが、共通するのは「流れていたもの、供給されていたものが減り、最後にはなくなる」という感覚です。
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dry upの基本的な意味
dry upの主な使い方は、次の4つです。
- 水・川・湖などが干上がる
- 資金・仕事・注文などの供給が途絶える
- アイデア・情報などが出なくなる
- 会話・発言が途切れる、言葉が出なくなる
多くの場合は、対象そのものがなくなる自動詞の形で使います。
The river dried up.
その川は干上がりました。
原因を主語にして「〜を干上がらせる・枯渇させる」と他動詞で使うこともできます。
The long drought dried up the wells.
長い干ばつで井戸が干上がりました。
なぜupで「完全になくなる」になるの?
dry は「乾く・乾かす」。そこにupが加わると、変化が最後まで進み、乾燥が完了する感覚が生まれます。
水が少し減っただけではなく、流れや供給が最後まで細くなって、使えるものが残らない状態です。このイメージが、資金・仕事・情報・アイデア・会話にも広がっています。

しゅみすけ(大山俊輔)
水・川・湖が「干上がる」dry up
最もイメージしやすいのが、水分がなくなる使い方です。
The pond dries up every summer.
その池は毎年夏になると干上がります。
Several wells have dried up because of the drought.
干ばつのため、いくつかの井戸が枯れました。
Leave the paint until it dries up completely.
塗料が完全に乾くまで、そのままにしてください。
ただし、塗料・服・髪などについて単に「乾く」と言う場合は、通常はdryだけで十分です。dry upは、水分や供給がなくなってしまうことを強調するときに向いています。
資金・仕事・供給が「枯渇する」dry up
水の流れが止まるイメージから、お金・注文・仕事・支援など、継続的に入ってきていたものが途絶える場合にも使います。
Our funding dried up at the end of the year.
年末に私たちの資金が尽きました。
New orders started to dry up.
新規注文が入らなくなり始めました。
Tourism dried up during the crisis.
その危機の間、観光客が来なくなりました。
Work has dried up recently.
最近、仕事がなくなってきました。
「手元にあったものを使い切った」というより、外から入ってくる流れが止まったというニュアンスが中心です。
アイデア・情報が「出なくなる」dry up
アイデアや情報も、頭や情報源から流れてくるものとして捉えられます。
My ideas dried up halfway through the project.
プロジェクトの途中でアイデアが出なくなりました。
Reliable information soon dried up.
信頼できる情報はすぐに入ってこなくなりました。
The writer worried that her inspiration would dry up.
その作家は、創作のひらめきが枯れてしまうことを心配しました。
会話・言葉が「途切れる」dry up
話題や言葉が流れなくなり、会話が止まる場合にも使えます。
The conversation dried up after that question.
その質問のあと、会話が途切れました。
I completely dried up during the presentation.
プレゼンの途中で、私は完全に言葉が出なくなりました。
人が主語のdry upは、特にイギリス英語で、舞台・スピーチ・発表などの途中に台詞や言葉を忘れてしまう意味でも使われます。
Dry up!はどんな意味?
イギリス英語のかなりくだけた用法では、Dry up! が「黙れ」「もう話すな」という意味になることがあります。
強く失礼に聞こえる表現なので、自分から使うのはおすすめしません。映画や会話で聞いたときに意味が分かる程度にしておきましょう。
dry upと似た表現の違い
dry:乾く・乾かす
dryは最も一般的な「乾く・乾かす」です。髪・服・皿・床などの日常的な乾燥にはdryが自然です。
My clothes are still drying.
服はまだ乾いている途中です。
dry out:中まで乾燥する・乾燥しすぎる
dry outは、内部に残っていた水分が抜けることや、乾燥しすぎて水分を失うことに焦点があります。
The bread dried out.
パンが乾燥してパサパサになりました。
一方、dry upは、水・供給・流れそのものがなくなる感覚です。
run out of:持っていたものを使い切る
run out ofは、人や組織が手元にあった物を使い切る表現です。
We ran out of money.
私たちはお金を使い果たしました。
Our funding dried up.
私たちへの資金供給が途絶えました。
dry upは供給源や流入の停止、run out ofは保有していたものの不足に焦点があります。
use up:使い切る
use upは、誰かが対象を使って残量をゼロにする他動詞です。詳しい語順は、use upの意味・使い方で解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
何でもdry upにしない
「髪を乾かす」「洗濯物が乾く」など、通常の乾燥ならdryを使います。
〇 I dried my hair.
△ I dried up my hair.
dry up my hairでは、髪の水分を奪ってひどく乾燥させたように聞こえかねません。
目的語の位置に注意
dry upを他動詞で使う場合、名詞は間にも後ろにも置けます。
The sun dried up the puddle.
The sun dried the puddle up.
代名詞は間に置きます。
〇 The sun dried it up.
× The sun dried up it.
仕事が忙しい意味ではない
Work has dried up.は「仕事で忙しくなった」ではなく、「仕事が入ってこなくなった」という意味です。意味を逆に取らないよう注意しましょう。
dry upが出てこないときの簡単な言い換え
表現を忘れたときは、「何がなくなったのか」を直接言えば十分に伝わります。
- There is no water left in the river.
川に水が残っていません。 - We don’t get new orders anymore.
もう新しい注文が入りません。 - We have no more money for the project.
そのプロジェクトに使えるお金がもうありません。 - I couldn’t think of any more ideas.
それ以上アイデアを思いつけませんでした。 - We had nothing more to say.
私たちには、もう話すことがありませんでした。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
dry upと比較したuse upのほか、日常的な「乾く」の言い方は「洗濯物が乾く」は英語で?も参考になります。
ほかの句動詞や定型表現を意味とコアイメージから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめをご覧ください。
まとめ
dry upの共通イメージは、「流れていたもの・供給されていたものが減り、最後にはなくなる」です。
- 水・川・湖が干上がる
- 資金・仕事・注文が途絶える
- 情報・アイデアが出なくなる
- 会話・言葉が途切れる
通常の「乾く」はdry、内部が乾燥する・乾燥しすぎるならdry out、供給や流れが枯れるならdry upと考えると、使い分けやすくなります。









