enter intoの意味は?契約・交渉・details・spiritの使い方とget intoとの違い

enter intoの意味・使い方・ニュアンスを示すアイキャッチ画像

enter intoは、契約・合意・交渉・話し合いなどに「入る」「関わり始める」ことを表す句動詞です。enter into an agreementなら「合意・契約を結ぶ」、enter into negotiationsなら「交渉を始める」という意味になります。

さらに、enter into details(詳細に立ち入る)、enter into the spirit(その場の気分・雰囲気に加わる)、enter into a decision(判断の要素になる)のような用法もあります。

この記事では、enter intoの意味を「目に見えない領域の中へ入る」というintoの感覚から理解し、語順・ニュアンス・自然な例文・似た表現との違い・簡単な言い換えまで解説します。

enter intoの基本的な意味とニュアンス

enter into + 名詞の基本イメージは、契約・議論・関係・問題など、目に見えない活動や状態の中へ入り、関わり始めることです。

  • enter into an agreement:合意・契約を結ぶ
  • enter into negotiations:交渉を始める
  • enter into a discussion:話し合いに入る
  • enter into a relationship:関係を結ぶ

日常会話で気軽に使うというより、ビジネス・法律・説明文などで使われやすいやや改まった表現です。

しゅみすけ(大山俊輔)

intoは「外から中へ」の動きを表します。enter intoでは、部屋ではなく契約や議論という見えない領域の中へ入ると考えると、意味がつながります。

enterとintoを分けて考える

enterは「中へ入る」、intoは「外から中へ移動する」という感覚です。ただし、場所を表す普通のenterではintoを付けないのが基本です。

She entered the room.
彼女は部屋に入りました。

× She entered into the room.

一方、契約・交渉・詳しい話など、抽象的な活動や状態へ関わり始めるときはenter intoが使われます。

They entered into negotiations.
彼らは交渉を始めました。

enter intoの4つの主な用法

enter intoの契約・詳細・雰囲気・判断要素の4用法を示す図解

1.契約・合意・交渉などを始める

最もよく見かける用法です。当事者として正式に関係へ入り、契約・交渉・協議などを始めます。

The two companies entered into a partnership agreement.
その2社は提携契約を結びました。

We entered into negotiations with the landlord.
私たちは大家との交渉を始めました。

Do not enter into a contract before reading the terms.
条件を読む前に契約を結ばないでください。

「契約する」の英語表現を場面別に詳しく比べたい方は、contract・sign・enter into an agreementの違いも参考にしてください。

2.詳しい話・問題に立ち入る

enter into detailsenter into a discussionでは、話題を表面的に扱うだけでなく、その中へ入って詳しく話すニュアンスがあります。

I can’t enter into details right now.
今は詳しい話には立ち入れません。

Let’s not enter into that question today.
今日はその問題には立ち入らないでおきましょう。

She refused to enter into a discussion about money.
彼女はお金についての話し合いに入ることを拒みました。

3.気分・雰囲気に積極的に加わる

enter into the spirit of …は、その場の気分や趣旨を理解し、積極的に楽しむ・参加するという意味です。

Everyone entered into the spirit of the festival.
みんながお祭りの雰囲気に溶け込んで楽しみました。

He wore a costume and really entered into the spirit of the party.
彼は仮装して、パーティーの雰囲気を心から楽しみました。

単に会場にいるだけでなく、その場のノリや目的に気持ちまで参加している感じです。

4.判断・計算などの要素になる

人や事情がenter into a decision / calculation / considerationと言うと、「判断や計算を構成する要素になる」「影響を与える」という意味です。この用法では主語が人の行動ではなく、事情・感情・費用などになることが多いです。

Cost entered into our decision.
費用も私たちの判断材料になりました。

Personal feelings should not enter into this.
個人的な感情をこのことに持ち込むべきではありません。

Travel time didn’t enter into my calculations.
移動時間は私の計算に入っていませんでした。

enter intoの語順と文法

基本:主語 + enter into + 名詞

intoの後ろには、agreement・contract・negotiations・discussion・details・relationshipなどの名詞が続きます。

We entered into an agreement with the supplier.
私たちはその供給業者と契約を結びました。

相手を示すときは、名詞の後ろにwith + 人・組織を置くのが自然です。

時制:entered into / have entered into

They entered into an agreement last month.
彼らは先月、契約を結びました。

We have entered into a new partnership.
私たちは新たな提携関係を結びました。

受け身:be entered into

契約・合意を主語にする改まった文章では受け身も使われます。

The agreement was entered into voluntarily.
その合意は自発的に締結されました。

ただし、「判断の要素になる」の用法は通常、受け身にしません。

場面別の自然な例文

仕事・契約

Our team entered into a licensing agreement with a local company.
私たちのチームは地元企業とライセンス契約を結びました。

Both sides are ready to enter into serious negotiations.
双方とも本格的な交渉に入る準備ができています。

人間関係

She wasn’t ready to enter into a long-term relationship.
彼女は長期的な関係を始める準備ができていませんでした。

They entered into a working relationship based on trust.
彼らは信頼に基づく仕事上の関係を築きました。

説明・会議

Before we enter into details, let me explain the main idea.
詳しい話に入る前に、主な考えを説明させてください。

We don’t have time to enter into every issue today.
今日はすべての問題に立ち入る時間はありません。

イベント・家庭

The children quickly entered into the spirit of Halloween.
子どもたちはすぐにハロウィーンの雰囲気を楽しみ始めました。

enter intoとget intoの違い

どちらも「中へ入る」感覚がありますが、使われる場面と響きが異なります。

  • enter into:契約・交渉・議論などへ正式に関わる。改まった響き
  • get into:場所に入る、趣味にハマる、状態になる、トラブルに巻き込まれるなど。会話的で意味が広い

We entered into an agreement.
私たちは正式な合意を結びました。

I got into photography last year.
私は昨年、写真にハマりました。

get intoの多様な意味は、get intoの意味・get in・be intoとの違いで詳しく解説しています。

enter intoとenter forの違い

  • enter into + 契約・交渉:契約を結ぶ、交渉に入る
  • enter for + 競技・試験:競技や試験に申し込む

They entered into an agreement.
彼らは契約を結びました。

They entered for the championship.
彼らは選手権大会に出場申し込みをしました。

競技・試験への登録については、enter forの意味・語順・使い方で詳しく確認できます。

sign a contractとの違い

sign a contractは「契約書に署名する」という具体的な行為に焦点があります。enter into a contractは、当事者として契約関係に入ることに焦点があります。

We signed the contract yesterday.
私たちは昨日、その契約書に署名しました。

We entered into a three-year contract.
私たちは3年間の契約を結びました。

実際には署名によって契約関係へ入ることが多いため、同じ出来事を異なる視点から表す場合もあります。

しゅみすけ(大山俊輔)

signは「署名する動作」、enter intoは「契約関係の中へ入ること」です。何を強調したいかで使い分けましょう。

日本人が間違えやすいポイント

場所にはenter intoを使わない

× I entered into the office.
I entered the office.
私はオフィスに入りました。

契約ではintoを落とさない

× We entered an agreement.
We entered into an agreement.
私たちは合意を結びました。

いつでも「契約する」と訳さない

enter into detailsは「詳細に立ち入る」、enter into the spiritは「雰囲気に加わる」です。intoの後ろの名詞に合わせて、日本語を自然に変える必要があります。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

enter intoはやや改まった表現です。会話中に出てこなければ、基本動詞で直接説明できます。

  • We made an agreement.
    私たちは合意しました。
  • We started talking about the contract.
    私たちは契約について話し始めました。
  • I can’t tell you the details now.
    今は詳しいことを話せません。
  • Everyone enjoyed the party.
    みんながパーティーを楽しみました。
  • Cost affected our decision.
    費用が私たちの判断に影響しました。

難しい句動詞を思い出そうとするより、「何を始めたのか」「何が判断に影響したのか」を短い文で言えば十分に伝わります。

まとめ

  • enter intoの中心は「抽象的な領域の中へ入り、関わる」
  • 契約・合意・交渉を始める用法が代表的
  • enter into detailsは「詳細に立ち入る」
  • enter into the spiritは「その場の雰囲気に加わる」
  • 事情が判断や計算の要素になる用法もある
  • 場所へ入るときは通常enter + 場所で、intoは付けない
  • 簡単に言うならmake・start・tell・affectなどで言い換えられる

ほかの句動詞や定型表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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