
all but には、大きく分けて「〜以外はすべて」と「ほとんど〜」という2つの意味があります。
- All but one guest arrived.
1人を除いて、招待客は全員到着しました。 - The project is all but complete.
プロジェクトはほぼ完成しています。
見た目は同じですが、後ろに名詞が来るか、形容詞・動詞が来るかで意味を見分けられます。この記事では、all but の考え方、語順、自然な例文、almost・anything but・nothing butとの違いまで整理します。
Contents
all butの基本イメージは「例外を除けば全部」
ここでの but は、「しかし」という接続詞ではありません。except(〜を除いて)に近い働きです。
all but one を直訳すると、「1つを除いたすべて」です。そこから、例外として残る小さな部分を除けば全部そうである、つまり「ほとんど〜」という意味にも広がりました。
しゅみすけ(大山俊輔)
all butの2つの意味と見分け方

1.all but + 名詞:「〜以外はすべて」
all but の後ろに、除外する人や物を表す名詞を置きます。意味は everyone/everything except… とほぼ同じです。
- All but two employees joined the meeting.
2人を除く全従業員が会議に参加しました。 - She ate all but one of the cookies.
彼女は1枚を残してクッキーを全部食べました。 - All but the smallest bag were sold out.
一番小さいバッグ以外は、すべて売り切れていました。
all but one、all but two のように数字を置く形が特によく使われます。
2.all but + 形容詞・動詞:「ほとんど〜」
形容詞や過去分詞、動詞の前に置くと、almost や nearly に近い「ほとんど〜」を表します。完全な状態まで、ほんの少しだけ残っているイメージです。
- The work is all but finished.
仕事はほぼ終わっています。 - Her name is all but forgotten.
彼女の名前はほとんど忘れられています。 - He all but admitted that he was wrong.
彼は自分が間違っていたと、ほとんど認めたも同然でした。
この意味の all but は会話でも使えますが、almost より少し文章的で、ニュース、評論、仕事の説明などでもよく見られます。
all butを使った場面別の例文
仕事
- The report is all but ready.
報告書はほぼ準備できています。 - All but three team members approved the plan.
3人を除くチームメンバー全員が計画を承認しました。 - The old system has all but disappeared.
古いシステムはほとんど姿を消しました。
日常生活・買い物
- All but one seat was taken.
1席を除いて、すべて埋まっていました。 - By noon, the cake was all but gone.
正午までには、ケーキはほとんどなくなっていました。 - I packed all but my toothbrush.
歯ブラシ以外はすべて荷造りしました。
恋愛・人間関係
- All but one of my friends knew about the engagement.
1人を除く友人全員が婚約について知っていました。 - We had all but stopped talking.
私たちは、ほとんど話さなくなっていました。 - His apology all but ended the argument.
彼の謝罪で、口論はほぼ収まりました。
旅行・学校
- All but two flights were canceled.
2便を除いて、すべて欠航になりました。 - The town was all but empty after sunset.
日没後、町はほとんど無人でした。 - All but one student passed the test.
1人を除く生徒全員が試験に合格しました。
all butとalmostの違い
「ほとんど〜」の意味では、all but と almost は多くの場合に置き換えられます。
- The work is all but finished.
仕事はほぼ終わっています。 - The work is almost finished.
仕事はほぼ終わっています。
almost は日常会話で最も一般的で中立的です。all but は「わずかな例外を除けば、実質的にそうだ」と強く印象づけ、少し文章的に響きます。
また、名詞の前で「〜以外はすべて」を表す用法は、almostにはありません。
- ○ All but one person agreed.
- × Almost one person agreed.
簡単に言いたい場合は、everyone except one person と言い換えられます。
all but・anything but・nothing butの違い
butを含む3つの表現は、意味が大きく異なります。
- all but:〜以外はすべて/ほとんど〜
- anything but:決して〜ではない
- nothing but:〜だけ、〜にすぎない
- The task is all but impossible.
その仕事はほとんど不可能です。 - The task is anything but easy.
その仕事は決して簡単ではありません。 - It was nothing but a mistake.
それは単なる間違いでした。
nothing butの詳しい考え方は、nothing butの意味と使い方で解説しています。「決して〜ではない」を別の形で表す場合は、far fromの意味と使い方も参考になります。
日本人が間違えやすいポイント
butを「しかし」と訳さない
All but one agreed. は「全員、しかし1人が賛成した」ではありません。「1人を除いて全員が賛成した」です。all but をひとかたまりで読みます。
「ほとんど〜ない」と決めつけない
all but 自体は否定表現ではありません。後ろの言葉によって日本語の見え方が変わります。
- all but complete:ほぼ完成している
- all but empty:ほとんど空である
- all but impossible:ほとんど不可能である
主語と動詞の一致に注意する
All but one of the students were ready. のように、「複数の中から1人を除く」なら、残る人々に合わせて複数動詞を使うのが基本です。一方、Everyone except one student was ready. と言い換えれば、主語は everyone なので単数動詞になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
all butが出てこないときの簡単な言い換え
- Everyone except Ken came.
ケン以外は全員来ました。 - Only one person was absent.
欠席したのは1人だけでした。 - The work is almost done.
仕事はほぼ終わっています。 - There is very little left.
ほとんど残っていません。
all but は知っていると読解に役立つ表現ですが、会話で無理に使う必要はありません。まずは except と almost で直接意味を伝えられれば十分です。
まとめ
all butの核は、「ほんの一部を除けば全部」です。
- all but + 名詞:〜以外はすべて
- all but + 形容詞・動詞:ほとんど〜
- 「ほとんど〜」なら almost が簡単な言い換え
- anything but「決して〜ではない」、nothing but「〜だけ」と混同しない
All but one… と It is all but finished. の2つを基本例として覚えると、文の形から意味を判断しやすくなります。
ほかの英熟語・定型表現も体系的に確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧と学び方をご覧ください。









