
in the same boat は、「同じ船に乗っている」という直訳から、同じ困難・問題・不利な立場にいることを表す英語イディオムです。
たとえば、締め切りに追われている同僚、同じ試験を控えた友人、旅行先で同じトラブルに遭った人に対して、We’re in the same boat. と言えば、「私も同じ状況だよ」「お互い大変だね」という連帯感を伝えられます。
Contents
in the same boatの意味を先に確認
in the same boat の基本的な意味は、次のとおりです。
- 同じ困難な状況にいる
- 同じ問題を抱えている
- 同じ不利な立場に置かれている
We’re in the same boat.
私たちは同じ状況です。/私も同じ問題を抱えています。
A lot of small businesses are in the same boat.
多くの小規模事業者が同じ苦しい状況にあります。
単に「共通点がある」というより、簡単には避けられない問題や心配事を共有している場面でよく使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「同じ船」が「同じ状況」になる?
同じ船に乗った人たちは、波、嵐、船の故障などから一人だけ逃れることができません。船が無事なら全員が助かり、船が危険なら全員が影響を受けます。
そこから、同じ運命や問題を共有し、一緒に対処しなければならない状態を表すようになりました。

直訳の映像を残したまま理解すると、「同じ」という日本語訳だけでなく、他人事ではない・影響を一緒に受けるというニュアンスまでつかめます。
ネイティブが感じるニュアンス
1.「あなただけではない」という安心感
Don’t worry. We’re all in the same boat.
心配しないで。みんな同じ状況だから。
相手を励ますときは、「あなただけが困っているわけではないよ」という安心感を与えます。
2.責任や影響を共有している
If the project fails, we’ll all be in the same boat.
そのプロジェクトが失敗すれば、私たちは全員同じ苦しい立場になります。
この用法では、仲が良いかどうかより、同じ結果の影響を受けることに焦点があります。
3.必ずしも「意見が同じ」ではない
同じ問題に直面していても、意見や解決策まで同じとは限りません。
We’re in the same boat, but we don’t agree on what to do next.
私たちは同じ状況にいますが、次にどうするかについては意見が一致していません。
よく使う形と語順
be in the same boat
もっとも基本的な形です。主語に合わせてbe動詞を変えます。
- I’m in the same boat.(私も同じ状況です)
- We’re in the same boat.(私たちは同じ状況です)
- They were in the same boat.(彼らも同じ状況でした)
all in the same boat
all を加えると、「全員が同じ状況だ」と共有範囲を強調できます。
We’re all in the same boat, so let’s help each other.
私たちは全員同じ状況だから、助け合いましょう。
Are we in the same boat?
文法的には作れますが、「私たちは同じ困難を共有していますか」という確認になります。「認識や理解が一致していますか」と聞きたいなら、後述する Are we on the same page? のほうが自然です。
場面別の自然な例文
仕事
Neither team has enough time. We’re in the same boat.
どちらのチームにも十分な時間がありません。私たちは同じ状況です。
Our supplier raised its prices too, so we’re in the same boat.
うちの仕入れ先も値上げしたので、私たちも同じ状況です。
学校・学習
I haven’t finished the assignment either. We’re in the same boat.
私も課題が終わっていません。同じ状況ですね。
Most beginners are in the same boat when they start speaking English.
英語を話し始めるとき、多くの初心者が同じ悩みを抱えています。
旅行
Our flight was canceled too. Looks like we’re in the same boat.
私たちの便も欠航になりました。どうやら同じ状況のようですね。
家庭・人間関係
Both of us are trying to balance work and childcare. We’re in the same boat.
私たちは二人とも仕事と育児を両立しようとしています。同じ状況ですね。
似た表現との違い
in the same boatとon the same page
in the same boat は「同じ問題・立場を共有している」、on the same page は「認識・理解・方針が一致している」です。
We’re in the same boat, but we’re not on the same page.
私たちは同じ問題を抱えていますが、認識は一致していません。
この一文で違いがはっきり分かります。
in the same boatとSame here.
Same here. は、相手の発言に「私もです」と短く返す幅広い表現です。好み、感情、経験にも使えます。
“I love this café.” “Same here.”
「このカフェが大好きです」「私もです」
in the same boat は、特に困難や不利な状況の共有を表します。短い共感表現については、Same here.の意味・使い方も参考にしてください。
in the same boatとrock the boat
どちらもboatを使いますが、意味は別です。rock the boat は、安定した状況に波風を立てることです。詳しくはrock the boatの意味・使い方で解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
on the same boatとは通常言わない
イディオムでは前置詞にinを使います。船という「一つの状況の中にいる」と捉えると覚えやすいでしょう。
× We’re on the same boat.
○ We’re in the same boat.
実際の船に乗っているという物理的な意味では on the same boat が現れることもありますが、比喩的な定型表現は in the same boat です。
良い状況には使いにくい
「二人とも昇進した」「同じ趣味がある」のような純粋に良い共通点なら、We have the same hobby. や The same thing happened to both of us. など、内容を直接伝えるほうが自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
しゅみすけ式:簡単な英語で言い換える
イディオムを思い出せないときは、状況を基本語で直接説明しましょう。
- We have the same problem.
私たちは同じ問題を抱えています。 - I have that problem too.
私もその問題があります。 - The same thing happened to me.
私にも同じことが起きました。 - We’re both having a hard time.
私たちは二人とも苦労しています。
会話では、難しいイディオムを完璧に言うことより、同じ問題を共有していると短く伝えることが大切です。
まとめ
in the same boat は、「同じ船に乗っている」から「同じ困難・問題・不利な立場にいる」を表すイディオムです。
- 基本形は be in the same boat
- all を加えると「全員同じ状況」を強調できる
- 意見の一致ではなく、問題や立場の共有を表す
- on the same page は認識・方針の一致
- 思い出せなければ We have the same problem. で言い換えられる
ほかの表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。











