
pin downは、「曖昧だった原因・日時・場所などを正確に特定する」「相手から明確な答えや約束を引き出す」という句動詞です。
たとえば、原因がまだ分からないときの We need to pin down the cause. は「原因を正確に突き止める必要がある」。予定をはっきり答えない相手に対する I couldn’t pin him down. は「彼から明確な返事を引き出せなかった」という意味です。
この記事では、pinとdownから意味をつかむ考え方、自然な語順、日常・仕事で使える例文、nail downの意味・使い方との違い、簡単な英語での言い換えまで解説します。
Contents
pin downの意味は「曖昧なものを正確に特定・確定する」
pin downの中心には、動いたり曖昧だったりするものを、一点に固定して逃げない状態にする感覚があります。
- 原因・日時・場所・詳細を特定する
- 人から明確な答えや約束を引き出す
- 人や物を押さえつけて動けなくする(文字どおりの意味)
会話や仕事では、最初の2つが特に重要です。
We finally pinned down the source of the error.
ようやくエラーの発生源を突き止めました。
Can you pin her down on a delivery date?
彼女から納品日について明確な回答をもらえますか?
なぜpin downで「特定する」になる?
pinは名詞なら「ピン・留め針」、動詞なら「ピンで留める」「動かないよう固定する」です。downには、対象を押さえて動きを止める感覚があります。
紙をピンで留めれば、風で動き回らなくなります。同じように、いくつも可能性があって曖昧だった原因や予定を一つに絞り、動かない答えにするイメージがpin downです。
しゅみすけ(大山俊輔)

pin downの語順|pin it downが正しい
pin downは分離可能な句動詞です。目的語が普通の名詞なら、downの前後どちらにも置けます。
- pin down the cause
- pin the cause down
ただし、目的語がit・him・her・themなどの代名詞なら、必ずpinとdownの間に置きます。
- Can you pin it down?(正しい)
- Can you pin down it?(不自然)
人を目的語にするときも同じです。
I tried to pin him down, but he kept changing the subject.
彼から明確な答えを引き出そうとしましたが、話題を変え続けました。
原因・日時・場所などを特定する使い方
この用法では、まだ曖昧な情報を調べて「これだ」と正確に絞り込みます。よく目的語になるのはcause、problem、date、time、location、detailsなどです。
仕事で原因を突き止める
The team is trying to pin down what caused the delay.
チームは遅延の原因を突き止めようとしています。
We haven’t pinned down the exact problem yet.
正確な問題点はまだ特定できていません。
予定を確定する
Let’s pin down a time for the meeting.
会議の時間をはっきり決めましょう。
Have you pinned down your travel dates?
旅行の日程は確定しましたか?
場所や情報を特定する
The police pinned down the phone’s last known location.
警察はその電話の最後に確認された場所を特定しました。
It’s hard to pin down exactly when the tradition began.
その伝統が正確にいつ始まったのかを特定するのは難しいです。
人から明確な返事・約束を引き出す使い方
人をpin downすると、逃げ道をなくして、曖昧ではない回答や約束を求める意味になります。少し強く迫る響きが出ることもあります。
pin someone down on+話題、またはpin someone down to+約束・具体的内容の形がよく使われます。
I couldn’t pin the manager down on the final price.
最終価格について、マネージャーから明確な回答を得られませんでした。
She wouldn’t be pinned down to a specific date.
彼女は特定の日付を約束しようとしませんでした。
Before we book anything, let’s pin everyone down to a budget.
何か予約する前に、全員に予算をはっきり決めてもらいましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
pin downとnail downの違い
どちらも「特定する・確定する」と訳せますが、焦点が少し違います。
| 表現 | 中心の感覚 | よく使う対象 |
|---|---|---|
| pin down | 動く・曖昧な対象を一点に絞る | 原因、意味、場所、人の回答 |
| nail down | 釘を打つように、詳細をしっかり確定する | 日程、条件、計画、契約の詳細 |
We need to pin down the cause.
原因を正確に特定する必要があります。
We need to nail down the contract terms.
契約条件をきっちり確定する必要があります。
実際には重なる場面もありますが、調査して正体を絞るならpin down、実務上の詳細を最終決定するならnail downと考えると使い分けやすいでしょう。
identify・figure outとの違い
identify
identifyは「何・誰であるかを特定する」という直接的で中立的な動詞です。pin downには、曖昧な候補を絞り込む過程が感じられます。
We identified the faulty part.
故障した部品を特定しました。
figure out
figure outは、考えたり試したりして「理解する・答えを見つける」という幅広い口語表現です。pin downは、答えをより正確な一点に固定することを強調します。
I’m trying to figure out how this app works.
このアプリの仕組みを理解しようとしています。
日本人が間違えやすいポイント
pin down itとは言わない
分離可能な句動詞なので、代名詞は必ず間に入れます。pin it down、pin him downと覚えましょう。
何でも「決める」に使うわけではない
単純に「夕食は7時にしよう」と決めるだけならdecideやsetで十分です。pin downは、曖昧だったものを調べたり話し合ったりして、ようやく具体化する場面に合います。
人を目的語にすると少し圧が出る
I pinned him down.は、相手から無理にでも明確な答えを引き出したように聞こえる場合があります。接客や丁寧な会話では、Could you confirm…?などを選ぶと柔らかくなります。
pin downが出てこないときの簡単な言い換え【しゅみすけ式】
pin downを思い出せなくても、意味を短い基本英語に分ければ十分伝わります。
- find the exact cause:正確な原因を見つける
- decide the exact date:正確な日付を決める
- get a clear answer from him:彼から明確な答えをもらう
- make the details clear:詳細を明確にする
We need to find the exact cause.
正確な原因を見つける必要があります。
Can we decide the date today?
今日、日付を決められますか?
イディオムを無理に使うより、exact、clear、find、decideのような知っている語で意味を直接伝える方が、会話を止めずに済みます。
まとめ
pin downは、曖昧で動いていたものをピンで留めるように、正確に特定・確定する句動詞です。原因・日時・場所だけでなく、人から明確な返事を引き出す場面にも使えます。
- pin down the cause:原因を突き止める
- pin down a date:日付を確定する
- pin someone down on a question:質問について明確な答えを引き出す
- 代名詞はpin it downの語順
似た表現の使い分けは、nail downの意味・使い方とlock inとの違いもあわせて確認してください。ほかの表現を探すときは、英熟語・定型表現の一覧が便利です。











