
I’d rather not. は、誘いや提案、質問などに対して「できれば遠慮したいです」「それはしたくありません」と、自分の希望をやわらかく伝える英語表現です。
I don’t want to. より角が立ちにくい一方、言い方や場面によってはきっぱりした拒否にも聞こえます。この記事では意味・文法・自然な返し方から、仕事や恋愛で失礼に聞こえないコツまで整理します。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
I’d rather not. の意味
I’d rather not. の基本的な意味は「できればそうしたくありません」「どちらかといえば遠慮します」です。
- I’d = I would
- rather = どちらかといえば、むしろ
- not = 前後の文脈で示された行動をしない
省略せずに表すと I would rather not do that. に近く、会話では do that などを省いて I’d rather not. だけで自然に返せます。
A: Do you want to talk about what happened?
(何があったか話したい?)B: I’d rather not.
(できれば話したくないな。)
ここで大切なのは、「能力的にできない」のではなく、自分の選択・希望としてしないと伝えている点です。
どんな場面で使う?
1. 誘いをやんわり断る
Would you like to come to the party tonight?
(今夜のパーティーに来ない?)Thanks, but I’d rather not. I need some quiet time.
(ありがとう。でも今回は遠慮しておくよ。少し静かに過ごしたくて。)
誘いへの返答では、単独で言うよりも Thanks, but … を添えると好意を受け止めたことが伝わります。予定が合わず断るなら、好意を示す I wish I could, but … も自然です。
2. 話したくない質問に境界線を引く
How much do you earn?
(収入はいくら?)I’d rather not say, if that’s okay.
(差し支えなければ、それは言わないでおきたいです。)
I’d rather not say. は、収入、年齢、恋愛事情、健康状態など、答えたくない質問に丁寧な境界線を引く定番表現です。if that’s okay を加えるとさらに穏やかになります。
3. 仕事の提案に慎重な不同意を示す
Should we send this to the client before the final review?
(最終確認前にクライアントへ送りましょうか。)I’d rather not send it until we’ve checked the figures.
(数字を確認するまでは送らないほうがよいと思います。)
仕事では単に拒否するだけでなく、I’d rather not + 動詞 の形で「何を避けたいか」を示し、その後に理由や代案を続けると建設的です。
文法と語順
I’d rather not + 動詞の原形
具体的な行動を言う場合は、I’d rather not + 動詞の原形 にします。
- I’d rather not go alone.(できれば一人では行きたくありません。)
- I’d rather not discuss it here.(ここではその話をしたくありません。)
- I’d rather not make a decision today.(今日は決めないでおきたいです。)
not の位置は rather の後ろです。I’d not rather go とは通常言いません。
I’d rather you didn’t …
「あなたには〜してほしくない」と相手の行動について希望を伝えるなら、I’d rather you didn’t + 動詞の原形 を使います。
I’d rather you didn’t mention this to anyone.
(このことは誰にも言わないでほしいです。)
didn’t は過去の出来事を表しているのではなく、現在または未来について距離を置いた控えめな希望を表します。ただし、相手の行動を制限する内容なので、声の調子によっては強く響きます。
似た表現とのニュアンスの違い

| 表現 | 中心となる意味 | 聞こえ方 |
|---|---|---|
| I don’t want to. | したくない | 直接的。場面によっては子どもっぽく強い |
| I’d rather not. | できればしないでおきたい | 自分の希望を丁寧に、しかし明確に示す |
| I’d prefer not to. | 控えたいと考えています | ややフォーマルで落ち着いた印象 |
| I’m afraid I can’t. | 残念ながらできません | 事情や制約による不可能をやわらかく伝える |
| I’d love to, but … | ぜひそうしたいけれど… | 誘いへの好意を強く示して断る |
I’d rather not. は「できない」ではなく「しないほうを選びたい」が中心です。そのため、相手に理由を尋ねられる可能性もあります。事情で不可能なら I’m afraid I can’t.、本当は参加したいなら I wish I could, but … のほうが意図に合います。
失礼に聞こえない3つのコツ
1. 感謝や理解を先に置く
- Thanks for asking, but I’d rather not.
- I appreciate the offer, but I’d rather not.
- I understand why you’re asking, but I’d rather not discuss it.
最初に相手の好意や事情を認めるだけで、拒否そのものではなく「伝え方」がぐっと穏やかになります。
2. 必要なら短い理由を添える
I’d rather not drive tonight. I’m pretty tired.
(今夜は運転を控えたいです。かなり疲れているので。)
理由は長く説明する必要はありません。一文で十分です。プライベートな内容なら It’s personal. や I’d rather not get into it. と境界線を保てます。
3. 可能なら代案を出す
I’d rather not meet late at night. How about Saturday afternoon?
(夜遅く会うのは控えたいです。土曜の午後はどうですか。)
「何が嫌か」だけでなく「何ならできるか」を伝えると、仕事でも恋愛でも会話を前へ進められます。
しゅみすけ(大山俊輔)
単独で言うと冷たく聞こえる?
I’d rather not. 自体は失礼な表現ではありません。ただし、低い声でぶっきらぼうに言ったり、親切な誘いに無表情で一言だけ返したりすると、拒絶感が強くなります。
一方、踏み込んだ質問や無理な依頼に対しては、曖昧に笑って受け流すより、落ち着いて I’d rather not. と伝えるほうが誤解を防げます。丁寧さは、必ずしも「相手の希望を受け入れること」ではありません。
会話例で練習
友人からの誘い
A: Want to go clubbing after dinner?
B: Thanks, but I’d rather not tonight. Maybe another time?
職場での判断
A: Can we announce the change now?
B: I’d rather not announce it until everyone has been informed.
答えたくない質問
A: Why did you two break up?
B: I’d rather not talk about it, but thanks for checking in.
相手への希望
A: Can I share this photo online?
B: I’d rather you didn’t. It’s a little personal.
よくある間違い
- × I rather not go.
通常は would が必要です:I’d rather not go. - × I’d rather not to go.
rather の後ろは to不定詞ではなく動詞の原形:I’d rather not go. - × I’d rather you don’t tell her.
標準的には距離を置く過去形:I’d rather you didn’t tell her.
まとめ
I’d rather not. は「できれば遠慮します」「しないでおきたいです」と、自分の希望や境界線をやわらかく示す表現です。
- 単独なら、前に出た行動を「したくない」と丁寧に断る
- 具体的には I’d rather not + 動詞の原形
- 相手への希望は I’d rather you didn’t + 動詞の原形
- 感謝・短い理由・代案を添えると印象が穏やかになる
- 「できない」ではなく「しないことを選びたい」というニュアンス
まずは Thanks, but I’d rather not. を一まとまりで覚えておくと、誘いを断る場面ですぐに使えます。











