
under one’s breathは、「人に聞こえないほど小声で」「聞かれないようにぼそっと」という意味の定型表現です。
“This is ridiculous,” she said under her breath.
「こんなのばかげている」と、彼女は聞こえないように小声で言いました。
単に声が小さいのではなく、周囲に内容をはっきり聞かせるつもりがないことがポイントです。不満、悪態、独り言などによく使われます。
この記事では、意味が生まれるイメージ、say・mutter・swearとの語順、所有格の変化、whisperとの違いを自然な例文で整理します。
Contents
under one’s breathの意味とニュアンス
日本語では、文脈に合わせて次のように訳せます。
- 小声で
- ぼそっと
- 聞こえないようにつぶやいて
- 息を潜めるような声で
多くの場合、話し手は完全な無音ではなく、近くにいる人がかろうじて気づくほどの低い声を出しています。「聞かれたくないのに、つい口から出た」という雰囲気を伴うこともあります。
I heard him laugh under his breath.
彼が声を抑えて小さく笑うのが聞こえました。
なぜ「息の下」で小声になる?
breathは「息・呼吸」。言葉が普通の声として前へ届かず、息の流れの下に隠れるほど低いと考えるとイメージしやすくなります。
underには、物理的な「下」だけでなく、目立つ範囲・基準・表面より下にある感覚があります。声が表へ出ず、息の近くにとどまるため「人に聞かせない小声」になります。

しゅみすけ(大山俊輔)
one’sはmy・your・his・herに変える
one’sは辞書で使われる代表表記です。実際には、小声で言う人に合わせて所有格を変えます。
| 人 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 私 | under my breath | I muttered under my breath. |
| あなた | under your breath | What did you say under your breath? |
| 彼 | under his breath | He swore under his breath. |
| 彼女 | under her breath | She laughed under her breath. |
| 彼ら | under their breath | They complained under their breath. |
breathは通常、単数のままです。複数の人でも慣用的にunder their breathがよく使われます。
自然な語順とよく使う動詞
基本の語順は次のとおりです。
主語 + 動詞 + 内容 + under + 所有格 + breath
say A under one’s breath
She said my name under her breath.
彼女は私の名前を聞こえないほど小声で言いました。
引用した言葉を先に出す形も自然です。
“Not again,” I said under my breath.
「またかよ」と、私はぼそっと言いました。
mutter under one’s breath
mutter自体に「低い声でぶつぶつ言う」という意味があるため、組み合わせると小声・不満・聞き取りにくさが強調されます。
He muttered something under his breath as he left the room.
彼は部屋を出ながら、何かを小声でぶつぶつ言いました。
swear・curse under one’s breath
悪態や汚い言葉を、周囲に聞こえないように言う場面で非常によく使われます。
Tom swore under his breath when the printer jammed again.
プリンターがまた詰まり、トムは小声で悪態をつきました。
laugh・sing・hum under one’s breath
「言う」以外にも、声を抑えた笑い・歌・鼻歌などを表せます。
She hummed the song under her breath while she worked.
彼女は仕事をしながら、その曲を小さく口ずさみました。
場面別の自然な例文
仕事
“Another meeting?” Ken whispered under his breath.
「また会議?」と、ケンは聞こえないように小声で言いました。
I heard someone complain under their breath during the presentation.
プレゼン中、誰かが小声で不満を言うのが聞こえました。
家庭・暮らし
Dad counted the missing screws under his breath.
父は足りないネジを小声で数えました。
買い物
“That’s expensive,” she said under her breath when she saw the price.
値段を見て、彼女は「高いな」とぼそっと言いました。
学校
The student repeated the answer under his breath before raising his hand.
その生徒は手を挙げる前に、答えを小声で繰り返しました。
恋愛・人間関係
“You look great,” he said under his breath, hoping she wouldn’t hear.
彼は聞かれないことを願いながら、「すごく素敵だ」と小声で言いました。
mutterとの違い
mutterは「低い声でぶつぶつ言う」という動詞です。不満やいら立ちがにじむことが多く、話し方そのものを表します。
under one’s breathは副詞的なまとまりで、「周囲に聞かせないほど小声で」という声量・意図を説明します。そのため、say・swear・laughなど幅広い動詞と使えます。
| 表現 | 中心 | 品詞・働き |
|---|---|---|
| mutter | 低い声でぶつぶつ言う | 動詞 |
| under one’s breath | 人に聞かせないほど小声で | 動作を説明する副詞句 |
発音が不明瞭な「もごもご」との違いは、mumble・mutter・speak unclearlyの比較記事で整理しています。
whisperとの違い
whisperは「ささやく・ひそひそ話す」。小声でも、相手に内容を伝える目的で使えます。
She whispered the answer to me.
彼女は私に答えをささやきました。
一方、under one’s breathは、誰かに伝えるより「聞かれないように言う」ことが中心です。
She said the answer under her breath.
彼女は答えを聞こえないほど小声で言いました。
in a low voiceとの違い
in a low voiceは「低い声で・小さな声で」と中立的に声の状態を述べます。秘密にする意図や不満は必須ではありません。
He spoke in a low voice so the baby wouldn’t wake up.
赤ちゃんが起きないように、彼は小さな声で話しました。
under one’s breathは「言葉を周囲に聞かせない」意図がより強い表現です。
日本人が間違えやすいポイント
below one’s breathとは言わない
この意味では前置詞はunderに固定されています。物理的な位置を考えてbelowへ置き換えないようにしましょう。
breathとbreatheを混同しない
- breath:息(名詞)
- breathe:呼吸する(動詞)
正しい形はunder one’s breathです。
必ずしも「もごもご」ではない
under one’s breathは声が小さいことを表しますが、発音まで不明瞭とは限りません。声は小さくても、近くの人には言葉がはっきり聞こえる場合があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら?
- say something very quietly
とても小さな声で何かを言う - say it so others can’t hear
他の人に聞こえないように言う - speak in a very low voice
とても低い声で話す - He didn’t want anyone to hear him.
彼は誰にも聞かれたくありませんでした。
She said it very quietly because she didn’t want her boss to hear.
上司に聞かれたくなかったので、彼女はそれをとても小さな声で言いました。
「どう言ったか」と「なぜ小声だったか」を二つに分ければ、難しいイディオムなしでも自然に説明できます。
まとめ
- under one’s breathは「人に聞こえないほど小声で」
- say・mutter・swear・laughなどの動詞と使える
- one’sはmy・your・his・her・theirへ変える
- mutterは「ぶつぶつ言う」という動詞
- whisperは相手へ小声で伝えることができる
- belowやbreatheに置き換えない
ほかの英熟語も意味・語順・ニュアンスから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









