
up to scratchは、「期待される水準に達している」「十分な出来である」という意味です。仕事、技能、商品、設備、体調などが、求められるレベルを満たしているかを評価するときに使います。
特にイギリス英語でよく使われる表現で、否定形のnot up to scratchも非常に一般的です。この記事では、意味の感覚、語順、自然な例文、up to par・up to standardとの違いまで整理します。
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up to scratchの意味は「期待される水準に達している」
up to scratchの主な意味は次のとおりです。
- 要求される水準に達している
- 期待どおりの出来である
- 十分に良い・問題なく使える
Her work is definitely up to scratch.
彼女の仕事は間違いなく十分な水準です。
The hotel wasn’t quite up to scratch.
そのホテルは、期待した水準には少し届いていませんでした。
「とても優秀」という最大級の褒め言葉ではなく、基本的には合格ラインを満たしているという評価です。
scratchは「引っかき傷」ではないの?
scratchには「引っかく」「傷」という意味がありますが、up to scratchでは一語ずつ日本語へ置き換えないほうが理解しやすいでしょう。
この表現の由来には複数の説明があります。よく知られているのは、昔のボクシングなどで地面に引かれた線をscratchと呼び、選手がその線まで戻って試合を続けられる状態を示した、という説です。
そこから、「求められる位置まで来られる」「必要な条件を満たせる」という感覚で使われるようになったと考えると分かりやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
up to scratchの語順とよく使う形
be up to scratch
基本形は主語+be動詞+up to scratchです。
Is your presentation up to scratch?
プレゼンは十分な出来になっていますか?
The new equipment is finally up to scratch.
新しい設備は、ようやく必要な水準に達しました。
not be up to scratch
実際の会話やレビューでは、否定形がよく使われます。
My English still isn’t up to scratch.
私の英語はまだ十分なレベルではありません。
The service wasn’t up to scratch.
サービスは期待した水準ではありませんでした。
not quite up to scratchとすると、「完全には水準に達していない」「もう少し改善が必要」という控えめな伝え方になります。
bring / get A up to scratch
「Aを必要な水準まで引き上げる」なら、bring A up to scratchやget A up to scratchを使えます。
We need to bring the website up to scratch before launch.
公開前に、そのウェブサイトを十分な水準まで仕上げる必要があります。
It took me a month to get my French up to scratch.
フランス語を必要な水準まで引き上げるのに1か月かかりました。
up to scratchを使う自然な例文
仕事・勉強
The report is accurate, but the formatting isn’t up to scratch.
報告書の内容は正確ですが、書式は十分な出来ではありません。
I need more practice before my skills are up to scratch.
自分の技能が必要な水準に達するまで、もう少し練習が必要です。
商品・サービス
We sent the product back because it wasn’t up to scratch.
商品が十分な品質ではなかったので返品しました。
The room was clean, but the breakfast wasn’t up to scratch.
部屋は清潔でしたが、朝食はいまひとつでした。
体調・能力
I’m not feeling quite up to scratch today.
今日は少し本調子ではありません。
ただし体調についての日常会話では、I’m not feeling well.やI’m not feeling my best.のほうが広く使いやすい表現です。
up to scratch・up to par・up to standardの違い

| 表現 | 中心となるニュアンス | 使われ方 |
|---|---|---|
| up to scratch | 期待される出来・能力に達している | 特にイギリス英語で一般的 |
| up to par | 通常・期待される水準に達している | 英米で使われ、品質や調子を評価 |
| up to standard | 定められた正式な基準を満たしている | 規則・安全・品質管理など |
up to scratchとup to par
両者は多くの場面で言い換えられます。ただし、up to scratchはイギリス英語らしさがあり、仕事や能力が「期待どおりの出来か」を評価する場面で自然です。
up to parは「通常の基準・期待値に届いている」という響きがあり、アメリカ英語でも広く使われます。詳しくはup to parの意味と使い方をご覧ください。
up to standard
up to standardは、個人的な期待だけでなく、法律、安全基準、社内規定など明文化された基準を意識させやすい表現です。
The wiring must be brought up to standard.
配線は規定の基準を満たす状態に改善しなければなりません。
from scratchとはまったく意味が違う
from scratchは「ゼロから・一から」です。up to scratchの「十分な水準」とは意味が異なります。
We built the app from scratch.
私たちはそのアプリをゼロから作りました。
The app still isn’t up to scratch.
そのアプリはまだ十分な出来ではありません。
from scratchについては、from scratchの意味と使い方で詳しく解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
「基準以上」ではなく「基準に達している」
up to scratchは、必ずしも「非常に優秀」「期待を大きく超えている」ではありません。「要求された水準を満たしている」というのが中心です。
直接的な評価は対象を具体的にする
You’re not up to scratch.と人そのものを評価すると、能力不足だと強く突き放す響きになることがあります。改善点を伝えるなら、対象を具体的にしましょう。
This section isn’t quite up to scratch yet.
この部分は、まだ十分な出来ではありません。
アメリカ英語では言い換えも便利
up to scratchはアメリカでも理解されますが、地域や話者によってはup to par、good enough、meets the standardのほうが自然です。
up to scratchが出てこないときの簡単な言い換え
- It’s good enough.(十分によいです)
- It meets the standard.(基準を満たしています)
- It isn’t good enough yet.(まだ十分によくありません)
- We need to improve it.(改善する必要があります)
しゅみすけ(大山俊輔)
関連する英熟語・定型表現
まとめ
up to scratchは、「期待される水準に達している」「十分な出来である」という意味で、特にイギリス英語でよく使われます。
基本形はbe up to scratch、不足を伝えるならnot quite up to scratch、改善ならbring A up to scratchです。up to parとは近い意味ですが、up to standardはより正式な基準を意識します。まずはIs it up to scratch?(十分な出来ですか?)の一文から使ってみましょう。









