
whatever it takesは、「必要なことは何でも」「何としてでも」という強い決意を表す定型表現です。目標を達成するために、時間、努力、工夫など、必要なことを惜しまない姿勢を伝えます。
日本語では「どんな手段を使ってでも」と訳されることもありますが、必ずしも不正や無謀な行動を意味するわけではありません。この記事では意味の仕組み、自然な語順、会話例、at any cost・no matter whatとの違いを解説します。
Contents
whatever it takesの基本的な意味
whatever it takesには、主に次のような意味があります。
- 必要なことは何でも
- どれほど努力が必要でも
- 何としてでも
- 必要な方法を柔軟に選んで
I’ll do whatever it takes to finish this project.
このプロジェクトを終えるために、必要なことは何でもします。
We’ll do whatever it takes to keep our customers safe.
お客様の安全を守るために、私たちは必要なことをすべて行います。
She was willing to do whatever it took to support her family.
彼女は家族を支えるために必要なことなら何でもする覚悟でした。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「何としてでも」という意味になるの?
whateverは「何であっても」、it takesは「それが必要とする」という意味です。ここでのitは、目標の達成や問題の解決など、話題になっていることを指します。
つまり、直訳に近い感覚は「それを実現するのに必要なものが何であっても」です。
whatever it takes
=目標が必要とするものが何であっても
=必要な努力・時間・工夫はすべて受け入れる
=何としてでもやる
takeには「時間・努力・勇気などを必要とする」という使い方があります。
It takes courage to admit a mistake.
間違いを認めるには勇気が必要です。
このit takes+必要なものの「必要なもの」の部分をwhateverにしたのが、whatever it takesです。
whatever it takesのよく使う語順
do whatever it takes to do
最もよく使われる形です。
主語+do whatever it takes+to+動詞
We need to do whatever it takes to solve the problem.
その問題を解決するために、必要なことは何でもする必要があります。
He did whatever it took to rebuild the business.
彼は事業を立て直すために、必要なことをすべて行いました。
whatever it takesだけで返答する
A: How are we going to meet the deadline?
A:どうやって締め切りに間に合わせるの?
B: Whatever it takes.
B:必要なことは何でもやろう。
短い返答では、強い決意や覚悟が前面に出ます。言い方によっては非常にドラマチックに響くため、日常の小さな用事では大げさになることもあります。
it takes whatever it takes
It takes whatever it takes.という形も見かけますが、一般的で自然な決まり文句はwhatever it takesです。多くの場合、doやbe willing to doなどと組み合わせます。
時制:takesとtookの使い分け
現在・未来について話すならtakes、過去の状況ならtookを使うのが基本です。
I’ll do whatever it takes.
必要なことは何でもします。
I did whatever it took.
必要だったことは何でもしました。
ただし、過去の発言を伝える間接話法では、時制の一致によってtookになることもあります。
She said she would do whatever it took.
彼女は必要なことは何でもすると言いました。
whatever it takesとat any costの違い

| 表現 | 中心の意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| whatever it takes | 必要なことは何でもする | 努力・柔軟性・強い決意 |
| at any cost/at all costs | どんな犠牲を払ってでも | 代償や危険を顧みない響きが強い |
We’ll do whatever it takes to help the team succeed.
チームの成功を助けるため、必要なことは何でもします。
He wanted to win at any cost.
彼はどんな犠牲を払ってでも勝ちたがっていました。
whatever it takesも文脈によっては危うい決意を表せますが、それ自体は「必要な努力を惜しまない」という肯定的な場面でも広く使えます。at any costは、健康、倫理、人間関係などの代償まで無視する含みがより強くなります。
no matter whatとの違い
no matter whatは「何があっても」で、困難や状況に左右されないことを強調します。whatever it takesは、目標のために必要な行動を取ることに焦点があります。
I’ll be there no matter what.
何があってもそこへ行きます。
I’ll do whatever it takes to get there.
そこへ行くために必要なことは何でもします。
前者は外から起きる障害、後者は自分が行う努力に重心があります。
仕事で使える例文
Our team will do whatever it takes to deliver on time.
私たちのチームは期限どおりに納品するため、必要なことをすべて行います。
Let’s do whatever it takes to fix the issue without disrupting customers.
お客様に影響を与えず問題を直すため、できることをすべて行いましょう。
The company promised to do whatever it takes to protect employee data.
会社は従業員データを守るため、必要な対策をすべて講じると約束しました。
I’m willing to do whatever it takes to learn the new system.
新しいシステムを習得するため、必要な努力は惜しみません。
夢・学習・人間関係で使える例文
She’ll do whatever it takes to become a doctor.
彼女は医師になるために必要なことなら何でもするでしょう。
I’ll do whatever it takes to improve my English.
英語を上達させるために必要なことは何でもします。
We should do whatever it takes to rebuild trust.
信頼を取り戻すために、必要なことをすべきです。
He did whatever it took to be there for his children.
彼は子どもたちのそばにいるために、必要なことをすべてしました。
ネイティブが感じる強さと注意点
whatever it takesは、普通のI’ll try.よりずっと強い表現です。「やってみる」ではなく、「実現に必要な行動を引き受ける」という覚悟があります。
そのため、軽いお願いに使うと大げさに聞こえることがあります。
A: Can you buy some milk?
A:牛乳を買ってきてくれる?
B: Whatever it takes.
B:どんなことをしてでも。
この返答は冗談としてなら使えますが、普通ならSure.やNo problem.で十分です。
「手段を選ばない」と誤解しない
whatever it takesは、目標のための強い決意を表しますが、常に「ルールを破る」「人を傷つける」という意味ではありません。
ただし、次のような文脈では危険な響きを持つことがあります。
He’ll do whatever it takes to stay in power.
彼は権力の座にとどまるためなら何でもするでしょう。
話し手がその人物を批判的に見ている場合、「不正なことまでしかねない」という含みが生まれます。表現そのものより、目的と人物への評価がニュアンスを決めます。
表現が出てこないときの簡単な言い換え
- I’ll do everything I can.
できることはすべてやります。 - I won’t give up.
諦めません。 - I’ll keep trying until it works.
うまくいくまで挑戦を続けます。 - I’ll find another way.
別の方法を見つけます。 - We’ll do what we need to do.
必要なことを行います。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
目標を「実現させる」という言い方については、「実現する」のrealize・make it happen・come trueの違いも参考になります。
「どうしても」の場面別表現は、「どうしても」は英語で?で整理しています。
まとめ
whatever it takesは、「必要なことは何でも」「何としてでも」という強い決意を表します。
- do whatever it takes to do=〜するために必要なことは何でもする
- 過去ならwhatever it took
- at any costは犠牲を顧みない響きがより強い
- no matter whatは「何が起きても」に焦点がある
- 日常の小さな用事では大げさになることがある
ほかの定型表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。









