
「お忙しいところ恐縮ですが」「そこまで褒めていただいて恐縮です」「ご面倒をおかけして恐縮です」。日本語の「恐縮する」は、礼儀正しくて便利な言葉です。
ところが、英語には「恐縮する」にそのまま対応する万能な一語がありません。謝っているのか、感謝しているのか、褒められて照れているのかを分けて表現します。
Contents
- 1 「恐縮する」は英語で?まずは場面別の結論
- 2 頼み事で「恐縮ですが」:I’m sorry to ask, but …
- 3 感謝の「恐縮です」:I really appreciate it
- 4 迷惑をかけて「恐縮する」:I feel bad
- 5 褒められて「恐縮です」:That’s very kind of you
- 6 I’m humbledは「恐縮する」になる?
- 7 「恐縮ですが」をメールで使う英語
- 8 「恐縮する」と「申し訳ない」の違い
- 9 日常会話で使える例文
- 10 紹介した英語が出てこないときは?初心者向けの簡単な言い換え
- 11 会話で使ってみよう
- 12 よくある間違い
- 13 まとめ:「恐縮する」は気持ちを分けて英語にする
「恐縮する」は英語で?まずは場面別の結論

- 頼み事の前の「恐縮ですが」:I’m sorry to ask, but …
- 助けてもらった感謝:I really appreciate it.
- 迷惑をかけて申し訳ない:I feel bad.
- 褒められて恐縮:That’s very kind of you.
- 丁寧な依頼:Would you mind …?
日本語の「恐縮です」を機械的に一つの英単語へ置き換えるのではなく、その場で一番伝えたい気持ちを選びましょう。
頼み事で「恐縮ですが」:I’m sorry to ask, but …
相手に手間をかける依頼をするときは、I’m sorry to ask, but … が自然です。「こんなことを頼んで申し訳ないのですが」というクッションになります。
I’m sorry to ask, but could you check this again?
恐縮ですが、これをもう一度確認していただけますか?
I’m sorry to bother you, but could you help me?
お手数をおかけして恐縮ですが、手伝っていただけますか?
相手が忙しいところへ声をかける場合は、Sorry to bother you, but … も定番です。
依頼そのものを丁寧にすれば、sorryは必須ではない
英語では、何でも先に謝るよりも、依頼を丁寧な形にするほうが自然な場合もあります。
Would you mind sending me the file again?
恐縮ですが、ファイルをもう一度送っていただけますか?
Could I ask you one more question?
恐縮ですが、もう一つ質問してもよろしいですか?
感謝の「恐縮です」:I really appreciate it
相手が自分のために時間や手間をかけてくれたとき、日本語では「恐縮です」と言うことがあります。この場合、英語では謝罪より感謝を前に出します。
Thank you for taking the time. I really appreciate it.
お時間を取っていただき恐縮です。本当に感謝しています。
I really appreciate all your help.
いろいろ助けていただき、本当に恐縮です。
appreciate の後ろには基本的に人ではなく、してもらったことを置きます。I appreciate you. も使われますが、「あなたの存在や人柄に感謝する」という別の響きがあります。
迷惑をかけて「恐縮する」:I feel bad
相手に負担や面倒をかけて申し訳ない気持ちなら、会話では I feel bad. が使えます。これは「悪いなあ」「申し訳なく思う」という感覚です。
I feel bad that you had to wait so long.
そんなに長く待たせてしまって恐縮です。
I feel bad asking you to do this again.
もう一度これをお願いするのは恐縮です。
明確なミスを謝罪する場面では、I feel badだけで済ませず、I’m sorry. や I apologize. を使いましょう。
褒められて「恐縮です」:That’s very kind of you
褒められたときの「恐縮です」は、「私なんてそんな」「そう言っていただけてありがたい」という謙遜です。英語では褒め言葉を強く否定せず、まず感謝して受け取るのが自然です。
That’s very kind of you to say.
そう言っていただけるなんて恐縮です。
Thank you. That means a lot to me.
ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。
I’m flattered.
そんなふうに言っていただけて恐縮です。
I’m flattered. は、褒められたり誘われたりして「光栄です」「嬉しいです」と感じる表現です。ただし、日常会話では Thank you. だけでも十分自然です。
I’m humbledは「恐縮する」になる?
辞書や翻訳で I’m humbled. が出ることがあります。大きな賞や高い評価を受けて、「身に余る光栄です」「謙虚な気持ちです」と述べる場面では使えます。
I’m deeply humbled by this honor.
この栄誉をいただき、身の引き締まる思いです。
ただし、日常の小さな頼み事で「恐縮ですが」と言うときには使いません。大げさになりやすいため、場面を選ぶ表現です。
「恐縮ですが」をメールで使う英語
メールでは、謝罪を重ねるよりも、依頼内容を明確かつ丁寧に書くと読みやすくなります。
確認をお願いする
Could you please confirm the details below?
恐縮ですが、以下の詳細をご確認いただけますか?
期限をお願いする
We would appreciate it if you could reply by Friday.
恐縮ですが、金曜日までにご返信いただけますと幸いです。
再送をお願いする
I’m sorry for the inconvenience, but could you resend the document?
お手数をおかけして恐縮ですが、書類を再送していただけますか?
We would appreciate it if you could … は丁寧ですが、ややビジネス寄りです。普段の会話なら Could you please …? で十分です。
「恐縮する」と「申し訳ない」の違い
「申し訳ない」は、基本的に自分の非や迷惑を認める謝罪です。一方の「恐縮する」には、謝罪だけでなく、感謝・謙遜・相手への配慮も含まれます。
- 自分のミスを謝る:I’m sorry. / I apologize.
- 相手の手間に感謝する:I really appreciate it.
- 頼み事を柔らかくする:I’m sorry to ask, but …
- 褒め言葉を謙虚に受け取る:That’s very kind of you.
日常会話で使える例文
予定を変更してもらったとき
Thank you for changing the schedule. I really appreciate it.
予定を変更していただき恐縮です。本当にありがとうございます。
荷物を持ってもらったとき
You didn’t have to do that. Thank you so much.
そこまでしていただいて恐縮です。本当にありがとうございます。
もう一度説明を頼むとき
Sorry to ask again, but could you explain that one more time?
重ねて恐縮ですが、もう一度説明していただけますか?
褒めてもらったとき
That’s so kind of you. Thank you.
そう言っていただけて恐縮です。ありがとうございます。
紹介した英語が出てこないときは?初心者向けの簡単な言い換え
どの英語を選べばよいか迷ったら、まず謝る・感謝する・頼むのどれか一つに絞りましょう。短い表現でも十分伝わります。
- I’m sorry.(すみません/恐縮です)
- Thank you so much.(本当にありがとうございます)
- Could you help me?(手伝っていただけますか?)
- Is it OK if I ask?(お願いしても大丈夫ですか?)
- I really appreciate it.(本当に感謝しています)
- That’s very kind of you.(ご親切にありがとうございます)
たとえば「お忙しいところ恐縮ですが」は、難しく考えず Are you busy? Could I ask you something? と二文に分けても伝わります。
会話で使ってみよう
A: Could you look over my email before I send it?
B: Sure. Send it to me.
A: Thank you. I really appreciate it.
(A:恐縮ですが、送信前にメールを見ていただけますか?/B:もちろん。送って。/A:ありがとうございます。本当に助かります)
A: Your presentation was excellent.
B: That’s very kind of you to say. Thank you.
A: You explained everything so clearly.
(A:プレゼン、とてもよかったです。/B:そう言っていただけて恐縮です。ありがとうございます。/A:すべてとても分かりやすく説明していました)
よくある間違い
× I am sorryを毎回使う
日本語の「恐縮」が感謝を表しているなら、sorryばかりではなく Thank you. や I appreciate it. を選ぶほうが前向きで自然です。
× I appreciate you for your help
「助けに感謝します」なら、基本は I appreciate your help. または Thank you for your help. です。
× I’m humbledを日常の依頼に使う
I’m humbled は賞や大きな評価に対する「身に余る光栄」です。コピーを頼むような日常の依頼には、Could you …? を使いましょう。
まとめ:「恐縮する」は気持ちを分けて英語にする
「恐縮する」は、英語では一語にせず、場面ごとの気持ちを表します。頼み事なら I’m sorry to ask, but …、感謝なら I really appreciate it.、申し訳なさなら I feel bad. が基本です。
褒められたときは、謙遜して否定するより That’s very kind of you. と受け取りましょう。難しい表現が出てこなければ、Sorry / Thank you / Could you …? の三つで十分です。









