
movedとmovingは、どちらもmoveからできた言葉です。「感動した」「感動的な」という意味で使われる一方、「移動した」「引っ越した」「動いている」という意味にもなるため、文脈によって意味が大きく変わります。
感動を表すときの基本はとてもシンプルです。人の気持ちはmoved、感動を生む映画・話・体験はmovingと考えれば、ほとんどの場面で正しく選べます。
先に結論
- I was moved.:私は感動しました
- The movie was moving.:その映画は感動的でした
- I moved to Tokyo.:私は東京へ引っ越しました
- I’m moving to Tokyo.:私は東京へ引っ越すところです
- Something is moving.:何かが動いています
Contents
movedとmovingの意味・読み方
| 単語 | 主な意味 | 読み方 |
|---|---|---|
| moved | 感動した/動いた/移動した/引っ越した | ムーヴド /muːvd/ |
| moving | 感動的な/動いている/移動・引っ越し | ムーヴィング /ˈmuːvɪŋ/ |
movedの語末の-edは/d/と発音します。「ムーヴィッド」ではなく、moveの音に小さなdを加える感覚です。
moveのコアには「ある位置・状態から別の位置・状態へ動く」があります。物理的に動く場合だけでなく、心が動かされる場合にも使われるため、日本語では「移動」と「感動」という離れた意味に見えるのです。
「感動した」はmoved、「感動的な」はmoving

感情を表すmovedとmovingの違いは、感情を受け取った側か、感情を起こさせた側かです。
- moved:何かによって心を動かされた人の状態
- moving:人の心を動かす物・出来事の性質
I was deeply moved by the movie.
私はその映画に深く感動しました。
It was a deeply moving movie.
それはとても感動的な映画でした。
同じ映画について話していても、Iを主語にすればmoved、movieを説明すればmovingです。「人だからmoved、物だからmoving」と覚えると分かりやすいですが、正確には感情を受ける側と生み出す側の違いです。
movedの使い方|「心を動かされた状態」
感動した人を主語にして、be movedの形で使うのが基本です。
I was moved.
感動しました。
We were all moved by her speech.
私たちは全員、彼女のスピーチに感動しました。
She was moved by his kindness.
彼女は彼の優しさに心を動かされました。
be moved by+原因で、「〜に感動する」です。byの後ろには映画、話、音楽、言葉、行動など、心を動かしたものを置きます。
moved to tearsは「感動して涙を流す」
Her performance moved me to tears.
彼女の演技に感動して涙が出ました。
I was moved to tears by the ending.
その結末に感動して涙を流しました。
move someone to tearsは直訳すると「人を涙へ動かす」。受け身ならbe moved to tearsです。悲しくて泣いた場合にも使えることはありますが、一般には強く心を揺さぶられて涙が出た場面を表します。
I’m touchedとの違い
I’m touched.も「感動しました」ですが、誰かの親切・思いやり・言葉に心が温かくなった場面で特によく使います。
- I was moved by the film.:映画に深く心を動かされた
- I’m touched by your kindness.:あなたの優しさが心にしみた
movedは映画や演説など大きな感情の動きにも広く使え、touchedは個人的な優しさに「じんとした」感覚と相性が良い表現です。
movingの使い方|「人の心を動かす性質」
movingを形容詞として使うと、「感動的な」「胸を打つ」という意味になります。
It was a moving story.
それは感動的な話でした。
She gave a moving speech.
彼女は心を打つスピーチをしました。
The final scene was very moving.
最後の場面はとても感動的でした。
movingは、story、movie、speech、performance、scene、momentなど、人の心を動かす物や体験を説明します。
感動する映画はmoved movieではない
- × a moved movie
- ○ a moving movie
- ○ I was moved by the movie.
movieは感動した側ではなく、人を感動させた側なのでmovingです。逆に、人が「私は感動的でした」と言いたいわけではないため、I was moving.ではなくI was moved.を使います。
なぜ-edは人、-ingは物になるの?
-edと-ingは、単なる語尾の暗記ではありません。
- -ed:外から作用を受けて、その状態になった
- -ing:その作用を生み出している・与えている
moveなら、movedは「心を動かされた状態」、movingは「心を動かしている性質」です。この仕組みはほかの感情表現にも共通します。
| 感情を受けた側 | 感情を生む側 |
|---|---|
| I’m interested. | It’s interesting. |
| I’m excited. | It’s exciting. |
| I’m surprised. | It’s surprising. |
| I’m bored. | It’s boring. |
| I’m moved. | It’s moving. |
b-cafe.netには、感情を表す-ed/-ingをまとめたPhoto Journalの分詞形容詞レッスンもあります。movedだけでなく、interested・excited・surprisedなども同じ仕組みで整理できます。
さらに、動詞・形容詞などを「文のどこに置くか」から理解したい方は、be:RIZEの英語の品詞を置き場所で理解する解説も参考になります。
movedのもう一つの意味|移動した・引っ越した
movedはmoveの過去形・過去分詞でもあります。文の中で単独の動詞として使われていれば、「動いた」「移動した」「引っ越した」の意味が有力です。
The car moved slowly.
その車はゆっくり動きました。
I moved to Tokyo last year.
私は昨年、東京へ引っ越しました。
She moved back to London.
彼女はロンドンへ戻りました。
move to+場所で「〜へ引っ越す」、move back to+場所で「〜へ戻る」です。会社や部署の移動にも使えます。
He moved to the sales department.
彼は営業部へ異動しました。
moved in・moved outの違い
- move in:新しい家・部屋へ入居する
- move out:今の家・部屋から退去する
We moved in last weekend.
私たちは先週末に入居しました。
My roommate moved out.
ルームメイトが引っ越して出ていきました。
movingのもう一つの意味|動いている・引っ越すところ
movingはmoveの-ing形です。be動詞と組み合わせると「動いている」「移動している」という進行形になります。
Something is moving behind the curtain.
カーテンの後ろで何かが動いています。
The project is moving forward.
そのプロジェクトは前進しています。
引っ越しについて現在進行形を使うと、実際に荷物を運んでいる最中だけでなく、すでに決まっている近い予定も表せます。
I’m moving to Osaka next month.
来月、大阪へ引っ越します。
We’re moving into a new apartment.
私たちは新しいアパートへ引っ越します。
名詞の前に置くmovingは、「動く〜」「移動中の〜」「引っ越し用の〜」という意味にもなります。
- a moving train(動いている電車)
- a moving target(動く標的)
- moving boxes(引っ越し用の箱)
- moving day(引っ越しの日)
movedかmovingかを文の形で見分ける方法
| 文の形 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| be+moved+by | 〜に感動した | I was moved by the story. |
| moving+名詞 | 感動的な〜 | a moving story |
| 主語+moved+場所 | 〜へ移動・引っ越した | I moved to Tokyo. |
| be+moving+場所 | 〜へ移動・引っ越す予定 | I’m moving to Tokyo. |
| be+moving | 動いている | The train is moving. |
同じ単語でも、前後を見ると判別できます。byがあれば感動の受け身、to+場所があれば移動や引っ越し、movingの直後にstoryやspeechがあれば「感動的な」という形容詞の可能性が高くなります。
move on・moving onは別の意味
move onは、物理的に次の場所へ進むほか、「過去を手放して前へ進む」「次の話題・段階へ移る」という句動詞です。
It’s time to move on.
前へ進む時です。
Let’s move on to the next topic.
次の話題へ進みましょう。
moving onはその進行形です。感動的という意味のmovingとは、後ろのonを含めてひとかたまりで見分けましょう。
よくある間違い
- × I was moving by the movie. → ○ I was moved by the movie.
- × It was a moved story. → ○ It was a moving story.
- × I was moved to Tokyo last year. → ○ I moved to Tokyo last year.
- × I’m move to Osaka. → ○ I’m moving to Osaka.
I was moved to Tokyo.は文法的には「会社などの判断で東京へ異動させられた」という受け身になり得ます。自分が引っ越したという通常の意味なら、be動詞を入れずI moved to Tokyo.です。
会話で使えるmoved・movingの例文
- I was really moved.(本当に感動しました)
- That was so moving.(本当に感動的でした)
- Her words moved me.(彼女の言葉が私の心を動かしました)
- I was moved to tears.(感動して涙が出ました)
- When did you move here?(いつこちらへ引っ越したのですか?)
- I’m moving next month.(来月引っ越します)
- Keep moving.(動き続けて/そのまま進んで)
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まとめ|人の気持ちはmoved、感動を生む側はmoving
- 人が感動した状態はmoved
- 映画・話・言葉などが感動的ならmoving
- be moved byで「〜に感動する」
- moved to tearsで「感動して涙を流す」
- 動詞のmovedは「移動した・引っ越した」
- 進行形のmovingは「動いている・引っ越すところ」
The story was moving, so I was moved.(その話は感動的だったので、私は感動しました)。この一文を覚えると、感情を与える側と受け取る側の違いが見えます。日本語訳だけでなく、心の動きがどちらからどちらへ流れているかを見て選びましょう。










