
cry out for は、「~を求めて大声を上げる」と「~を切実に必要としている」という2つの使い方がある表現です。
She cried out for help. なら実際に「助けて」と叫ぶ場面。一方、The old system cries out for reform. なら、制度が声を出すわけではなく、「改革がどうしても必要だ」という強い比喩になります。
この記事では、cry・out・forから意味を理解する考え方、2つのニュアンス、自然な語順と例文、cry for・shout for・call forとの違い、簡単な英語での言い換えまで解説します。
Contents
cry out forの基本的な意味
cry out forには、次の2つの意味があります。
- ~を求めて叫ぶ
- ~を切実に必要とする・明らかに求めている

意味1:~を求めて叫ぶ
人が助け・救援・痛みの軽減などを求めて、思わず大きな声を上げる場面です。
The child cried out for his mother.
その子どもは母親を求めて大声を上げました。
She cried out for help when she saw the smoke.
彼女は煙を見て助けを求めて叫びました。
意味2:~を切実に必要とする
物・状況・制度などを主語にして、「誰が見ても改善や対応が必要だ」と強く述べる比喩用法です。日本語では「~が急務だ」「~を強く求めている」と訳すと自然です。
This kitchen is crying out for a good cleaning.
このキッチンは徹底的な掃除がどうしても必要です。
The neighborhood cries out for better public transportation.
その地域には、より良い公共交通機関が切実に必要です。
しゅみすけ(大山俊輔)
cry・out・forからニュアンスを理解する
cry は「泣く」だけでなく「叫ぶ・大声を上げる」、out は声や感情が内側から外へ出る感覚、for は求める対象へ意識を向けます。
つまり、cry out forの根本イメージは、必要なものを求める声が外へ飛び出すことです。
- cry out:大声を上げる
- cry out for help:助けを求めて大声を上げる
- cry out for change:変化を強く求める
この「声が抑えられないほど必要」という感覚から、実際の叫び声がない比喩表現にも広がっています。
語順と文法:cry out forの後ろには名詞を置く
基本形は次の通りです。
主語 + cry out for + 名詞
- cry out for help
- cry out for justice
- cry out for attention
- cry out for change
- cry out for repair
forは目的語を導く前置詞なので、cry it out forのように目的語を途中へ入れません。
The residents are crying out for safer streets.
住民たちは、より安全な道路を強く求めています。
活用形
- 現在形:cry / cries out for
- 過去形:cried out for
- 進行形:be crying out for
比喩用法では、今まさに必要だと強調するためにbe crying out forもよく使われます。
Our website is crying out for a simpler design.
私たちのウェブサイトには、もっとシンプルなデザインが切実に必要です。
しゅみすけ(大山俊輔)
cry out forとcry out toの違い
forの後ろには「求めるもの」、toの後ろには「声を向ける相手」が来ます。
- She cried out for help.
彼女は助けを求めて叫びました。 - She cried out to her brother.
彼女は兄/弟に向かって大声を上げました。
両方を一文で使うこともできます。
He cried out to the staff for help.
彼は助けを求めてスタッフに大声で呼びかけました。
場面別の自然な例文
緊急時・旅行
I heard someone crying out for help near the station.
駅の近くで誰かが助けを求めて叫んでいるのを聞きました。
The injured hiker cried out for water.
けがをしたハイカーは水を求めて大声を上げました。
仕事・組織
This approval process cries out for simplification.
この承認手続きは簡素化が急務です。
The team is crying out for clearer leadership.
そのチームには、もっと明確なリーダーシップが切実に必要です。
家庭・暮らし
The living room is crying out for more light.
そのリビングにはもっと光が必要です。
That empty wall is crying out for a large picture.
その何もない壁には、大きな絵を飾るのがぴったりです。
最後の例のように、必ずしも深刻な問題だけではありません。「ここに~があれば明らかによくなる」という軽い提案にも使えます。
社会・学校
Students are crying out for more practical lessons.
生徒たちは、もっと実践的な授業を強く求めています。
The outdated rule cries out for review.
その時代遅れの規則は見直しが急務です。
cry out forと似た表現の違い
cry out forとcry forの違い
cry forは「~が欲しくて泣く」「~を求めて泣く」という意味で、涙を流すイメージが強くなります。cry out forは声を外へ出す点が目立ち、比喩的な「切実に必要とする」にもよく使われます。
The baby cried for milk.
赤ちゃんはミルクを欲しがって泣きました。
The damaged building cries out for repair.
その傷んだ建物は修理が急務です。
cry out forとshout forの違い
shoutは「大きな声を出す」という声量に焦点があります。cry outは、恐怖・痛み・驚き・切迫感から思わず声が出るニュアンスを帯びやすい表現です。
He shouted for a taxi.
彼はタクシーを呼ぶため大声を出しました。
He cried out for help.
彼は必死に助けを求めて叫びました。
cry out forとcall forの違い
call forは「~を要求する・必要とする」という比較的中立で、ニュース・会議・提言にも使いやすい表現です。cry out forは必要性をより生々しく、感情的に強調します。
- The situation calls for immediate action.
その状況には早急な対応が必要です。 - The system cries out for immediate reform.
その制度は今すぐ改革する必要があると強く訴えかけています。
政策や提案におけるcall forの使い方は、「提言する」の英語表現とcall forの違いでも紹介しています。
日本人が間違えやすいポイント
cryを必ず「泣く」と訳さない
cryには「大声を上げる・叫ぶ」という意味があります。cry out for helpは、必ずしも泣きながら助けを求めるという意味ではありません。
比喩用法の主語は人だけではない
部屋・建物・制度・文章・計画なども主語になります。ただし、主語が「改善の必要性をはっきり感じさせるもの」であることが大切です。
This report cries out for a shorter conclusion.
この報告書には、もっと短い結論がどうしても必要です。
普通の「欲しい」には強すぎる
飲み物や商品が欲しいだけなら、wantやneedで十分です。
× I’m crying out for a coffee.(文脈によっては大げさ)
○ I really need a coffee.
本当にコーヒーが必要です。
ただし、疲れ切った状況でユーモラスに「コーヒーが切実に必要」と誇張するなら使えます。
簡単な英語で言い換えるなら
cry out forがすぐに出なければ、意味を直接伝えれば十分です。
- ask for help loudly:大声で助けを求める
- shout for help:助けを求めて叫ぶ
- really need change:変化が本当に必要だ
- need to be improved:改善される必要がある
- people strongly want it:人々がそれを強く求めている
This system really needs to be improved.
この制度は本当に改善される必要があります。
難しい比喩を使わなくても、really needを使えば切実さは十分伝えられます。
まとめ
cry out forの中心は、「必要なものを求める声が外へ出る」というイメージです。
- 人+cry out for:~を求めて叫ぶ
- 物・状況+cry out for:~を切実に必要とする
- 語順はcry out for+名詞
- forは求めるもの、toは声を向ける相手
- call forより感情的で、必要性を強く印象づける
- 簡単な言い換えはreally needやshout for help
ほかの英熟語も意味の仕組みから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめも活用してください。











