
without ceremonyは、直訳の「儀式なしで」だけでなく、「形式ばらずに」「前置きなしに」「あっさりと」という意味で使われます。人を追い出す、物を投げ置く、話を切り上げるような文脈では、「礼儀や丁寧さを欠いて、ぶっきらぼうに」という批判的な響きも出ます。
この記事では、without ceremonyの2つの使い方、自然な語順と例文、unceremoniouslyやwithout formalitiesとの違い、会話で使える簡単な言い換えを解説します。
Contents
without ceremonyの意味は「形式・前置きなしで」
without ceremonyの主な意味は次のとおりです。
- 儀式なしで
- 形式ばらずに
- 前置きなしに
- あっさりと
- ぶっきらぼうに
ceremonyは「儀式」「式典」だけでなく、決まった礼儀や形式、改まった手順も指します。withoutは「〜なしで」なので、「儀式や形式を省いて」が基本イメージです。
The award was presented without ceremony.
その賞は式典なしで授与されました。
He was shown the door without ceremony.
彼はあっさりと、しかもぞんざいに追い出されました。
しゅみすけ(大山俊輔)
2つのニュアンスを文脈で見分ける
1.形式を省いて簡素に行う
行事、手続き、紹介などの形式を省く文脈では、中立的な「簡素に」「形式ばらずに」という意味です。
They signed the agreement without ceremony.
彼らは仰々しい手続きなしで契約に署名しました。
The new office opened without ceremony.
新しいオフィスは開所式なしで業務を始めました。
2.丁寧さを欠いてあっさり扱う
人を解雇する、退出させる、物を捨てるなどの文脈では、礼儀や配慮を欠く響きが強くなります。
The guard removed him without ceremony.
警備員は彼を有無を言わせず外へ出しました。
She dropped the old files into the bin without ceremony.
彼女は古いファイルをためらいもなくごみ箱へ放り込みました。
この用法では、日本語の「容赦なく」に近づくこともありますが、中心は相手への慈悲ではなく、丁寧な手順や扱いがないことです。
without ceremonyの語順とよく使う形
without ceremonyは副詞句として、通常は動詞または目的語の後ろに置きます。
動詞 + without ceremony
He left without ceremony.
彼は挨拶もそこそこに立ち去りました。
動詞 + 人・物 + without ceremony
They dismissed the proposal without ceremony.
彼らはその提案をあっさり退けました。
相性のよい動詞には、dismiss(退ける・解雇する)、remove(取り除く)、send away(追い返す)、leave(立ち去る)、drop(置く・落とす)、begin(始める)などがあります。
日常・仕事・人間関係での例文
仕事
The meeting began without ceremony.
会議は形式的な挨拶なしですぐに始まりました。
After ten years, he was dismissed without ceremony.
10年勤めた後、彼はろくな説明もなくあっさり解雇されました。
後者は、長年働いた人への配慮がないという話し手の批判を含みます。
旅行・イベント
We crossed the small border post without ceremony.
私たちはその小さな国境検問所を簡単な手続きだけで通過しました。
The couple married without ceremony.
その二人は結婚式を挙げずに結婚しました。
結婚については、単に「式を挙げずに」ならwithout a ceremonyも自然です。特定の結婚式という数えられる出来事を意識するためです。
人間関係
She ended the conversation without ceremony.
彼女は前置きもなく会話を打ち切りました。
He put my bag outside without ceremony.
彼は私のバッグをぞんざいに外へ出しました。
without ceremony・unceremoniously・without formalitiesの違い

without ceremony:形式なし/ぞんざいに
without ceremonyは、形式を省く中立的な意味と、丁寧さを欠く批判的な意味の両方があります。どちらになるかは動詞と状況で決まります。
The guests were introduced without ceremony.
客たちは形式ばらずに紹介されました。
unceremoniously:ぶっきらぼうに・不作法に
unceremoniouslyは一語の副詞で、突然かつぞんざいに扱うという否定的な意味がより明確です。
He was unceremoniously escorted out.
彼はぶっきらぼうに外へ連れ出されました。
「礼儀もなく追い出された」と批判したいなら、unceremoniouslyが端的です。
without formalities:堅苦しい手続きなしで
without formalitiesは、改まった手続きや儀礼を省くことに焦点があり、通常は失礼さを表しません。
We started dinner without formalities.
私たちは堅苦しい挨拶なしで夕食を始めました。
気楽な集まりを肯定的に説明するなら、without formalitiesやinformallyのほうが誤解が少ない表現です。
without noticeとの違い
without noticeの意味・使い方は「事前の通知なしに」です。without ceremonyが形式や丁寧さの欠如を表すのに対し、without noticeは前もって知らせなかったことを表します。
He was fired without notice.
彼は事前通知なしに解雇されました。
He was fired without ceremony.
彼はろくな説明や丁寧な扱いもなくあっさり解雇されました。
同じ解雇でも、問題にしている点が異なります。
日本人が間違えやすいポイント
ceremonyは「式典」だけではない
without ceremonyを常に「式典なしで」と訳すと、He threw me out without ceremony.の意味が分かりません。この文では「丁寧なやり取りや前置きもなく、ぞんざいに」です。
without a ceremonyとの違い
without ceremonyは慣用的に「形式・礼儀なしで」。without a ceremonyは「ある一つの式を行わずに」という文字どおりの意味になりやすい形です。
They got married without a ceremony.
彼らは結婚式を挙げずに結婚しました。
He was removed without ceremony.
彼はぞんざいに排除されました。
気軽な誘いには使わない
「遠慮せず来てください」という意味でwithout ceremonyは使いません。その場合はPlease feel free to come.などが自然です。
簡単な英語での言い換え
without ceremonyが出てこないときは、何を省いたのか、どのように扱われたのかを直接説明しましょう。
- There was no formal event.
正式な式典はありませんでした。 - We started right away.
私たちはすぐに始めました。 - They gave him no proper goodbye.
彼らは彼にきちんとした別れの挨拶をしませんでした。 - They quickly sent him away.
彼らは彼をすぐに追い返しました。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
不要な形式や手順を「省く」という動作を表すなら、dispense withの意味・使い方も関連します。
withoutを使う表現の全体像は、withoutを使う英熟語・定型表現一覧で確認できます。英熟語全体を探す場合は、英熟語・定型表現の親記事もご覧ください。
まとめ
- without ceremonyは「儀式なしで」「形式ばらずに」「あっさりと」
- 形式を省く中立的な意味と、ぞんざいに扱う批判的な意味がある
- 通常は動詞や目的語の後ろに置く
- unceremoniouslyは「ぶっきらぼうに」という否定的な意味が明確
- without formalitiesは堅苦しい手続きを省く中立的な表現
- without noticeは「事前通知なし」で焦点が異なる
- 簡単にはWe started right away.などと言い換えられる











