without compunctionの意味は?「良心の痛みなく」の使い方とwithout qualmsとの違い

without compunctionの意味・使い方・類似表現との違いを解説するアイキャッチ画像

without compunction は、「良心の痛みなく」「罪悪感を覚えずに」「平然と」という意味のフォーマルな表現です。

単に行動が速いのではありません。人を傷つけたり、不正なことをしたり、冷たい判断を下したりしても、心の中で悪いと思うブレーキが働かないことを表します。

この記事では、compunction の感覚、without compunction の語順と使い方、自然な例文、without qualms・without hesitationとの違い、簡単な英語での言い換えまで解説します。

without compunction の意味

文脈に応じて、次のように訳せます。

  • 良心の痛みなく
  • 罪悪感を覚えずに
  • 何のためらいもなく
  • 平然と・悪びれずに

He lied without compunction.
彼は良心の痛みを覚えることなく、平然とうそをつきました。

この文は、単にスムーズにうそをついたという意味ではありません。「うそをつくことへの道徳的な抵抗や後悔がなかった」という否定的な評価を含みます。

しゅみすけ(大山俊輔)

compunction は、悪いことをしようとしたときに心の中で感じる「本当にしていいの?」という小さな痛みです。without compunction は、その警告が働かない状態を表します。

compunction のニュアンス

compunction は、悪いこと・不親切なこと・道徳的に疑わしいことをした、またはしようとしているときに感じる良心のとがめです。

大きな後悔だけを表すとは限りません。行動を止めたり、少し考え直したりさせる心の「チクリ」に近い言葉です。

without(〜なしに)+ compunction(良心の痛み)

そのため without compunction は、外側から見て落ち着いているだけでなく、内側にも罪悪感や道徳的なためらいがない、という強い表現になります。多くの場合、話し手の批判や驚きがにじみます。

語順とよく使われる形

without compunction は副詞句として、動作の仕方を説明します。

主語 + 動詞 + without compunction

  • lie without compunction(良心の痛みなくうそをつく)
  • cheat without compunction(平然とだます)
  • fire people without compunction(良心の痛みなく人を解雇する)
  • break a promise without compunction(悪びれず約束を破る)

強調したい場合は without any compunction とも言えます。

She took the credit without any compunction.
彼女は少しも悪びれず、その功績を自分のものにしました。

また、良心の痛みの対象を述べる feel no compunction about doing という形もあります。

He felt no compunction about deceiving his clients.
彼は顧客をだますことに良心の痛みを感じませんでした。

自然な例文で使い方を確認

仕事

The manager dismissed loyal employees without compunction.
その管理職は、長年尽くした従業員を良心の痛みなく解雇しました。

They copied our proposal without compunction.
彼らは悪びれることなく、私たちの提案を盗用しました。

He blamed his mistake on a junior colleague without compunction.
彼は平然と、自分のミスを後輩のせいにしました。

人間関係

She broke her promise without compunction.
彼女は何の罪悪感もなく約束を破りました。

He used his friend’s secret without compunction.
彼は良心のとがめもなく、友人の秘密を利用しました。

社会・物語

The company dumped waste into the river without compunction.
その会社は良心の痛みを覚えることなく、川へ廃棄物を捨てました。

The villain betrayed anyone who trusted him without compunction.
その悪役は、自分を信頼した人を誰であろうと平然と裏切りました。

without compunction・without qualms・without hesitation の違い

without compunction、without qualms、without hesitationのニュアンスの違いを比較した解説イラスト

without compunction:良心が痛まない

道徳的に悪い、冷たい、疑わしい行動をしても罪悪感がないことを表します。3つの中で最も強く、批判的です。

He cheated vulnerable customers without compunction.
彼は弱い立場の顧客を良心の痛みなく、平然とだましました。

without qualms:不安やためらいがない

qualm は「不安」「疑念」「良心のとがめ」です。without qualms は道徳面にも使えますが、難しい選択への不安や心配にも広く使われます。

I would recommend this hotel without qualms.
私は何の不安もなく、このホテルをおすすめできます。

この例では悪い行為はありません。「おすすめして問題ない」という安心感です。

without hesitation:迷わず、すぐに

without hesitation の意味・使い方 は、判断や行動に時間をかけず「ためらわずに・即座に」を表します。道徳的な罪悪感は必要ありません。

She accepted the offer without hesitation.
彼女は迷わずその申し出を受けました。

しゅみすけ(大山俊輔)

すぐ行動したなら without hesitation、心配なく選べたなら without qualms、悪いことをしても良心が痛まないなら without compunction です。

without batting an eye との違い

without batting an eye の意味・使い方 は、「まばたき一つせずに」から、驚き・動揺・恐れを表情に出さないことを示します。

  • He heard the shocking news without batting an eye.
    彼は衝撃的な知らせを聞いても顔色一つ変えませんでした。
  • He betrayed his team without compunction.
    彼は良心の痛みなくチームを裏切りました。

前者は外に動揺を見せないこと、後者は内面に良心の痛みがないことが中心です。

日本人が間違えやすいポイント

前向きな「迷わず」に多用しない

「迷わず助けた」「迷わず応募した」のような前向きな行動には、without compunction は不自然です。without hesitation を使いましょう。

× She helped the child without compunction.
○ She helped the child without hesitation.

compunctions と複数形にしない

定型表現では通常、不可算的な単数形の compunction を使います。

× without compunctions
○ without compunction

単なる「平静」と混同しない

落ち着いているだけなら calmly、驚きを見せないなら without batting an eye が適切です。without compunction には道徳的な評価が加わります。

簡単な英語での言い換え

without compunction が出てこなければ、基本語で意味を直接伝えられます。

  • He did not feel guilty at all.
    彼はまったく罪悪感を覚えませんでした。
  • She did it and felt no regret.
    彼女はそれをしても後悔しませんでした。
  • He knew it was wrong, but he did it anyway.
    彼は悪いと分かっていましたが、それでも実行しました。
  • She did not care that people were hurt.
    彼女は人が傷ついたことを気にしませんでした。

特に He knew it was wrong, but … は、「悪いと知りながら良心のブレーキが働かなかった」という中心のニュアンスを簡単に表せます。

without reservation との違い

without reservation の意味・使い方 は「留保なく・全面的に」です。おすすめや支持を弱める条件がないことを表し、通常は肯定的または中立的です。

I recommend her without reservation.
私は彼女を全面的に推薦します。

without compunction は悪い行為への罪悪感がないことなので、意味も評価も異なります。

まとめ

without compunction は「良心の痛みなく」「罪悪感を覚えずに」「平然と」というフォーマルな表現です。単なるスピードや落ち着きではなく、道徳的に疑わしい行為をしても心がとがめないことを表します。

基本の形は 動詞 + without compunction。簡単に言い換えるなら、He did not feel guilty at all.He knew it was wrong, but he did it anyway. が使えます。

ほかのwithout表現は、withoutを使う英熟語・定型表現のまとめと、英熟語・定型表現の親記事から確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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