
cut up は料理で「細かく切る」と言いたいときに便利な句動詞です。ただし、cut them up のように代名詞の位置が決まっているほか、be cut up about … で「~をひどく悲しむ・動揺する」という意外な意味もあります。
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cut upの意味を最初に確認
現代英語で押さえたい主な意味は次の3つです。
- 物を複数の小片へ切り分ける、細かく切る
- 人をひどく悲しませる・動揺させる/be cut up aboutでひどく悲しむ
- ふざける、騒ぐ(主にアメリカ英語の口語)
cutの活用はcut–cut–cutです。過去形でも形は変わらず、I cut up the vegetables yesterday. のようになります。
cut+upで、なぜ「細かく切る」になる?
cut は「切る」、up はここでは「完全に・ばらばらの状態まで」という完了の感覚を添えます。一つの物へ何度も切れ目を入れ、全体を複数の小さな部分へ変えるため、「細かく切り分ける」という意味になります。

しゅみすけ(大山俊輔)
「細かく切る・切り分ける」の使い方
料理、工作、片付けなどで、物をいくつもの小片にする場面に使えます。どの形・大きさにするかよりも、全体を複数の部分へ分けることに焦点があります。
- Cut up the vegetables before you heat the oil.
油を熱する前に、野菜を切っておいてください。 - I cut up some fruit for the kids.
子どもたちのために果物を食べやすく切りました。 - Can you cut the chicken up into small pieces?
鶏肉を小さく切り分けてもらえますか。 - She cut up the old boxes for recycling.
彼女はリサイクルのため、古い箱を細かく切りました。 - He cut the photo up and threw the pieces away.
彼は写真を切り刻み、破片を捨てました。
cut up into+形・数を使うと、切ったあとの状態を示せます。
- Cut the apple up into eight pieces.
りんごを8つに切り分けてください。 - The fabric was cut up into small squares.
布は小さな正方形に切り分けられました。
cut upは分離可能:目的語と代名詞の語順
「物を細かく切る」のcut upは他動詞・分離可能です。目的語が名詞なら、次の2つが可能です。
- cut up the vegetables
- cut the vegetables up
一方、目的語がit・themなどの代名詞なら、必ずcutとupの間へ置きます。
- ○ Cut them up.
- × Cut up them.
- ○ I cut it up into small pieces.
- × I cut up it into small pieces.
長い名詞は後ろへ置く cut up all the vegetables we bought at the market が自然ですが、短い名詞はどちらの語順も普通に使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
cut upとchop・slice・diceの違い
cut upは切り方を細かく指定しない日常的な表現です。料理では、仕上がりを正確に伝えたいときに別の動詞を使います。
- cut up:複数の小片へ切り分ける。形や大きさは曖昧
- chop:包丁を上下に動かしてざくざく切る
- slice:薄く平たい切片にする
- dice:小さなさいの目状に切る
- mince:非常に細かく刻む
たとえば Cut up the onions. は「玉ねぎを適当な小片に切って」、Dice the onions. は「玉ねぎをさいの目切りにして」です。詳しくは「切る」の英語cut・chop・slice・diceの違いでも解説しています。
人を「ひどく悲しませる・動揺させる」のcut up
cut upは、出来事が人の心を細かく傷つけるような比喩から、「ひどく悲しませる・動揺させる」という意味にもなります。受け身のbe cut up about+出来事が特によく使われ、イギリス英語で一般的です。
- She was really cut up about the breakup.
彼女は別れにひどく落ち込んでいました。 - He’s still cut up about losing his dog.
彼は愛犬を亡くしたことを今もひどく悲しんでいます。 - The news cut him up badly.
その知らせは彼をひどく動揺させました。 - Don’t be too cut up about the result.
その結果について、あまり落ち込みすぎないでください。
単なる軽い残念さではなく、感情的にかなり傷ついている響きがあります。より地域差の少ない表現なら、be very upset about や be devastated by が使えます。「動揺する」の表現はupset・shaken・panicの違いも参考になります。
「ふざける・騒ぐ」のcut up
主にアメリカ英語のくだけた用法で、人が落ち着かずにふざけたり、目立つためにおどけたりすることを表します。
- The kids were cutting up in class.
子どもたちは授業中にふざけて騒いでいました。 - Stop cutting up and listen to the teacher.
ふざけるのをやめて、先生の話を聞きなさい。
この用法は地域や世代によって使用頻度が異なります。国際的な会話で確実に伝えるなら、mess around、act silly、misbehaveなどが分かりやすいでしょう。
cut upと似た句動詞の違い
cut upとcut into
cut up は全体を複数の小片へ変えることに焦点があります。cut A into B は、切ったあとの形・数・部分を明示する構文です。
- Cut up the cake.
ケーキを切り分けてください。 - Cut the cake into six pieces.
ケーキを6つに切ってください。
両方を合わせて Cut the cake up into six pieces. とも言えます。
cut upとcut through
cut up は一つの物を複数の小片へ分けます。cut through は厚みや障害の中を通り、反対側まで刃や動きが進むことに焦点があります。詳しくはcut throughの意味・使い方をご覧ください。
cut upとtear up
cut up は刃物などで切るのが基本です。tear up は手などで紙や布を引き裂きます。なお、be torn up about も「~に心を痛める」という感情表現になります。
日本人が間違えやすい点
- cut up themとは言わない:代名詞はcut them upです。
- 料理では必ず「みじん切り」とは限らない:cut upは形や細かさを特定しません。
- be cut upは物理的な受け身とは限らない:人が主語なら「ひどく悲しんでいる」という可能性があります。
- cutは過去形でもcut:cuttedにはしません。
- 感情用法には地域差がある:学習者はbe very upset aboutでも自然に言い換えられます。
この句動詞が出てこなかったら?簡単な英語ならこう言える
cut upを忘れても、切った結果や感情を簡単な英語で直接説明できます。
- 野菜を細かく切る:Cut the vegetables into small pieces.
野菜を小さく切ってください。 - 果物を食べやすく切る:Make the fruit pieces smaller.
果物をもっと小さくしてください。 - ひどく悲しんでいる:She is very sad about what happened.
彼女は起きたことをとても悲しんでいます。 - 知らせで動揺した:The news made him very upset.
その知らせで彼はひどく動揺しました。 - 授業中にふざけた:The kids were being silly in class.
子どもたちは授業中にふざけていました。
「何をどうしたか」「その人がどう感じているか」を短い文に分ければ、句動詞が出てこなくても十分に目的を達成できます。
まとめ
cut up の基本は「一つの物を複数の小片へ切り分ける」です。分離可能なので、名詞はcut up the vegetablesとcut the vegetables upの両方が可能ですが、代名詞は必ずcut them upにします。感情を表すbe cut up aboutは「~をひどく悲しむ・動揺する」という意味です。
同じcutを使う句動詞は、cut in、cut throughもあわせて確認してください。句動詞全体は英熟語・定型表現の一覧と、be:RIZEの英語の句動詞一覧と学び方から学べます。
cutを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、cutを使った句動詞一覧をご覧ください。









