Do up your coat. は「コートをしなさい」ではなく、「コートのボタンやファスナーを留めなさい」という意味です。
do upは、留める、包む、着飾る、改装するなど、複数の意味を持つ主にイギリス英語の句動詞です。一見ばらばらに見えますが、どれも手を加えて、きちんと完成した状態にするというupの感覚でつながります。
Contents
do upの主な意味は4つ
1.ボタン・ファスナー・ひもなどを留める
服、靴、かばんなどを、ボタン・ファスナー・ひもで閉じる意味です。
- Do up your jacket. It’s cold outside.
ジャケットを閉めなさい。外は寒いですよ。 - I can’t do up this button.
このボタンを留められません。 - She did her shoes up tightly.
彼女は靴ひもをきつく結びました。
アメリカ英語では、具体的にbutton up、zip up、tieを使うことも多くあります。
2.プレゼント・荷物などを包む
紙やリボンなどで、物をきれいに包んで仕上げる意味です。
- She did the gift up in blue paper.
彼女はその贈り物を青い紙で包みました。 - Could you do this parcel up for me?
この小包を包んでもらえますか。
3.家・部屋などを修理・改装する
古い家や部屋に手を入れ、きれいで使える状態にする意味です。
- They bought an old house and did it up.
彼らは古い家を買って改装しました。 - We’re doing up the kitchen this summer.
この夏、キッチンを改装しています。
4.人をおしゃれに着飾らせる
服、髪、メイクなどを整え、華やかな外見にする意味です。再帰代名詞と一緒に使うこともあります。
- She did herself up for the party.
彼女はパーティーのためにおしゃれをしました。 - They did the bride up beautifully.
彼らは花嫁を美しく着飾らせました。
しゅみすけ(大山俊輔)
do+upから意味の仕組みを理解する
doは「必要な作業をする」、upは「完了・仕上がり」を表します。
- fasten:開いている服を留めて完成させる
- wrap:贈り物を包み終える
- dress:身なりをきちんと仕上げる
- renovate:古い家を修理して使える状態にする
upには、drink upの「飲み切る」、use upの「使い切る」のように、動作を最後まで行う感覚があります。do upでも、その「仕上げる」感覚が中心です。
語順:do upは分離できる
do upは、目的語を間にも後ろにも置ける分離型です。
- Do up your coat.
- Do your coat up.
ただし、目的語が代名詞なら必ず間に置きます。
- Do it up.(正しい)
- Do up it.(誤り)
過去形はdid up、過去分詞はdone upです。
- We did the flat up last year.
私たちは昨年、そのアパートを改装しました。 - The room has been beautifully done up.
その部屋は美しく改装されています。
よく使う形とコロケーション
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| do up a coat/button/zip | 服・留め具を閉じる | do your zip up |
| do up a parcel/gift | 荷物・贈り物を包む | do it up in paper |
| do up a house/room | 家・部屋を改装する | do the bathroom up |
| do yourself/someone up | おしゃれに着飾る | do herself up for dinner |
do upとdress upの違い
人の身なりについては、do upとdress upが重なる場合があります。
| 表現 | 中心の意味 |
|---|---|
| do yourself up | 髪・メイク・服など外見全体をきれいに仕上げる |
| dress up | 普段より改まった服を着る、仮装する |
- She did herself up beautifully.
彼女は髪やメイクも含めて美しく身支度しました。 - We have to dress up for the wedding.
結婚式には正装しなければなりません。 - The children dressed up as pirates.
子どもたちは海賊に仮装しました。
仮装の意味でdo upは使いません。dress up as+役柄を使います。
do upとrenovate・make overの違い
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| do up | 修理・装飾してきれいにする、主にイギリス英語で口語的 |
| renovate | 建物や設備を本格的に修繕・改装する |
| make over | 全体の姿や印象を大きく変える |
We did up the old house.は、古い家を直してきれいにした日常的な言い方です。工事内容を客観的に述べるならrenovate、見違える変化を強調するならmake overが合います。
日常で使える例文
- Can you help me do up the back of this dress?
このドレスの背中のファスナーを閉めるのを手伝ってくれますか。 - My coat won’t do up.
私のコートが閉まりません。 - Do your seat belt up before we leave.
出発前にシートベルトを締めてください。 - I did the present up with a red ribbon.
プレゼントを赤いリボンで包みました。 - They’re doing up a cottage in the countryside.
彼らは田舎のコテージを改装しています。 - We did ourselves up for our anniversary dinner.
記念日の夕食のために、二人ともおしゃれをしました。
日本人が間違えやすい点
- do upは主にイギリス英語でよく使われる
- 代名詞はdo it upと間に置く
- 人の仮装にはdo upではなくdress up asを使う
- 家の改装では「する」と直訳せず、修理して仕上げる意味になる
- updoは髪を上げたヘアスタイルを指す名詞で、do upとは別
この句動詞が出てこなかったら?
do upを忘れたら、何をどうするのかを具体的に言いましょう。
- Close your jacket.
ジャケットを閉めてください。 - Button your coat.
コートのボタンを留めてください。 - Wrap this gift, please.
この贈り物を包んでください。 - We’re fixing the old house.
古い家を直しています。 - She put on nice clothes and did her hair.
彼女はきれいな服を着て髪を整えました。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連する表現
まとめ
- do upは「留める・包む・着飾る・改装する」を表す
- 共通するのは、必要な作業をして完成した状態にする感覚
- 主にイギリス英語で使われる口語的な句動詞
- 分離でき、代名詞はdo it upと間に置く
- dress upは正装・仮装、renovateは本格的な改装に焦点がある
- 出てこなければbutton・close・wrap・fixなどで具体的に言える
doを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、doを使った句動詞一覧をご覧ください。









