make overには、「人・部屋などをすっかり作り変える」と、財産や権利を「正式に譲渡する」という、一見離れた意味があります。
共通するのは、今ある状態・姿・所有を別の状態へ移して、新しい形にする感覚です。この記事では、2つの意味、分離できる語順、名詞makeoverとの違い、自然な例文をまとめます。
Contents
make overの主な意味は2つ
1.人・部屋などをすっかり作り変える
外見、服装、部屋、建物などに大きく手を加え、見違えるような状態に変える意味です。
- They made over the old apartment.
彼らは古いアパートを全面的に改装しました。 - The stylists made her over for the photo shoot.
スタイリストたちは撮影のために彼女の外見を大きく変えました。 - We made the spare room over into an office.
私たちは空き部屋を仕事部屋に作り変えました。
少し家具を動かすだけでなく、全体の印象や用途が変わるほど手を加えるニュアンスがあります。
2.財産・権利などを正式に譲渡する
財産、会社、権利などの所有を別の人へ移す意味でも使います。日常会話より、法律・相続・事業の文脈で見かけやすい用法です。
- He made the property over to his daughter.
彼はその財産を娘に譲渡しました。 - She made the business over to her son.
彼女は事業を息子に譲りました。
しゅみすけ(大山俊輔)
make+overから意味の仕組みを理解する
makeは「ある状態を作る」、overは「こちら側から向こう側へ移す・全面的に変える」感覚を加えます。
- transform:古い姿から新しい姿へ移す
- transfer:ある人の所有から別の人の所有へ移す
日本語訳は違っても、「別の側・新しい状態へ作り直して渡す」という動きが共通しています。
語順:make overは分離できる
「作り変える」のmake overは、目的語を間にも後ろにも置けます。
- They made over the room.
- They made the room over.
ただし、目的語が代名詞なら必ず間に置きます。
- They made it over.(正しい)
- They made over it.(誤り)
人を変身させる場合も同じです。
- The show made him over.
その番組は彼を変身させました。
譲渡の意味では、受け取り手をto+人で示すのが基本です。
- She made the house over to her children.
- She made it over to them.
よく使われる形と活用
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| make A over | Aを作り変える | make the kitchen over |
| make A over into B | AをBに作り変える | make a garage over into a studio |
| make A over to B | AをBに譲渡する | make the property over to his wife |
| made over | 過去形・過去分詞 | a completely made-over room |
make overとmakeoverの違い
make overは動詞、makeoverは名詞です。
- They made over the living room.
彼らはリビングを全面的に模様替えしました。 - The living room got a makeover.
リビングが大幅に模様替えされました。
名詞のmakeoverは、人の髪型・服装・メイクを変えることにも、部屋やブランドを刷新することにも使えます。動詞として使うときは、make overと2語に分けます。
redecorate・renovate・transformとの違い
| 表現 | 中心の意味 |
|---|---|
| make over | 全体の姿・印象を大きく作り変える |
| redecorate | 壁紙・色・家具など装飾を変える |
| renovate | 建物・設備を修繕、改装する |
| transform | 性質や姿を大きく変える一般的な語 |
壁を塗り直した程度ならredecorate、古い設備まで直すならrenovateが具体的です。make overは、方法よりも「見違える姿になった」という結果に焦点があります。
日常・仕事で使える例文
- I want to make my bedroom over this fall.
この秋、寝室を大幅に模様替えしたいです。 - They made the restaurant over in a modern style.
彼らはそのレストランを現代的な雰囲気に改装しました。 - The company made over its image.
その会社は企業イメージを刷新しました。 - The designer made her over without changing her personality.
デザイナーは彼女らしさを変えずに外見を一新しました。 - They made the warehouse over into shared offices.
彼らは倉庫を共同オフィスに作り変えました。 - He made all his shares over to a family trust.
彼は全株式を家族信託へ譲渡しました。
日本人が間違えやすい点
- 動詞はmake over、名詞はmakeover
- 代名詞はmake it overで、make over itとはしない
- 単なる片付けや家具移動なら、make overよりclean upやrearrangeのほうが自然
- 「もう一度作る」という意味だけならremakeやredoが合うことも多い
この句動詞が出てこなかったら?
変化の意味なら、何をどう変えたかを直接言えば十分です。
- We changed the whole room.
部屋全体を変えました。 - We turned the garage into an office.
ガレージをオフィスにしました。 - They gave her a new hairstyle and new clothes.
彼女の髪型と服装を新しくしました。
譲渡の意味なら、giveやnow belongs toを使えます。
- He gave the property to his daughter.
彼は財産を娘に渡しました。 - The business now belongs to his son.
その事業は今、息子のものです。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連する表現
まとめ
- make overは「人・部屋などをすっかり作り変える」
- 財産・権利などを「正式に譲渡する」という意味もある
- 共通するのは、姿・状態・所有を別の側へ移す感覚
- 分離でき、代名詞はmake it overと間に置く
- 動詞はmake over、名詞はmakeover
- 出てこなければchange・turn A into B・giveなどで言い換えられる
makeを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、makeを使った句動詞一覧をご覧ください。









