Knock it off!の意味は?「いい加減にやめて」の使い方とStop it.との違い

Knock it off!の意味・使い方・Stop it.との違いを解説するアイキャッチ画像

Knock it off! は、「いい加減にやめて!」「もうやめろよ!」という強めの制止表現です。

相手がしつこくからかう、同じ音を立て続ける、兄弟げんかを続けるなど、迷惑な行動がすでに続いていて、話し手がいら立っている場面によく合います。

Knock it off! I’m trying to work.
いい加減にやめて!仕事をしようとしているんだから。

短く便利な一方、上司・顧客・初対面の人にはきつく響きやすい表現です。この記事では、意味とニュアンス、itが指すもの、自然な使用場面、Stop it.・Cut it out.との違い、より丁寧な言い換えまで解説します。

Knock it off!の意味とニュアンス

Knock it off! は、相手が今している迷惑・不快・ふざけた行動を「直ちにやめて」と止める口語表現です。

  • いい加減にやめて
  • もうよせ
  • ふざけるのはやめて
  • その音・行動を止めて

単なる依頼ではなく、「さっきから続いている」「もう我慢できない」といういら立ちが含まれやすいのがポイントです。親子、兄弟、親しい友人など、率直にものを言える関係で耳にします。

しゅみすけ(大山俊輔)

Knock it off!は、意味だけなら「やめて」ですが、実際には「もう十分だから今すぐやめて」という圧があります。日本語訳よりも、誰にどんな声で言うかが大切です。

knock・it・offから意味を考えよう

knock は基本的に「たたく・ぶつける」、off は「接触や活動から離れる」という感覚を持ちます。ただし、Knock it off! は単語を一つずつ直訳して「それをたたき落とす」と考えるより、全体で「その行動を切り上げろ」と覚えるべき定型表現です。

it は物ではなく、直前まで相手がしている行動・音・からかい・口論などを指します。

Stop tapping your pen.
ペンをカチカチするのをやめて。

この状況が共有されていれば、行動を繰り返さずに Knock it off! と言えます。

どんな場面で自然に使う?

しつこいからかいを止める

Knock it off. That joke isn’t funny anymore.
いい加減にして。その冗談はもう面白くないよ。

Hey, knock it off. You’re embarrassing her.
おい、もうやめろよ。彼女が困っているだろう。

うるさい音や行動を止める

Knock it off with the pen. I can’t concentrate.
そのペンの音をやめて。集中できないよ。

Would you two knock it off? The baby is sleeping.
二人ともいい加減にやめてくれる?赤ちゃんが寝ているの。

けんかや言い争いを止める

Both of you, knock it off right now.
二人とも、今すぐけんかをやめなさい。

Knock it off before someone gets hurt.
誰かがけがをする前にやめなさい。

親しい間柄で冗談っぽく使う

褒められて照れた人が、笑いながら Knock it off. と言えば、「もう、やめてよ」「からかわないでよ」と柔らかく聞こえることもあります。

A: You look like a movie star today.
今日は映画スターみたいだね。

B: Oh, knock it off!
もう、からかわないでよ!

同じ言葉でも、表情・関係・声の調子によって、本気の怒りにも親しい冗談にもなります。

Knock it off!の語順と形

基本形はknock+it+off

この意味では通常、Knock it off! というまとまりで使います。

× Knock off it.
Knock it off.

代名詞 it は knock と off の間に置きます。また、具体的な行動を名詞で指して Knock off that noise. とするより、Stop making that noise.(その音を立てるのをやめて)のほうが明確で自然です。

Would you knock it off?も丁寧とは限らない

Would you knock it off? は疑問文の形ですが、実際にはかなり強い「やめてくれない?」になり得ます。

Would you knock it off for a minute?
ちょっといい加減にやめてくれない?

Would you が付いたから礼儀正しいとは限りません。knock it off 自体のいら立ちは残ります。

Knock it off!とStop it.の違い

Stop please、Stop it、Knock it offの強さとニュアンスの違いを示す比較イラスト

表現 中心のニュアンス 日本語の目安
Stop, please. 比較的丁寧・穏やか やめてください
Stop it. 直接的に行動を止める それをやめて
Knock it off! しつこい行動へのいら立ち いい加減にやめて!

Stop it. は、行動を止める基本表現です。声の調子によって穏やかにも強くもなります。

Stop it. That hurts.
やめて。痛いよ。

Knock it off! は、「すでに何度か我慢した」「相手の迷惑な行動にうんざりしている」という感情が出やすくなります。

Cut it out.・Quit it.との違い

Cut it out.

Cut it out. も「いい加減にやめて」という口語表現です。からかい、騒音、迷惑な癖などを止める場面で Knock it off. と大きく重なります。

Cut it out. I’m serious.
やめてよ。本気で言っているんだ。

地域や話者による好みもありますが、どちらも相手との距離が近い場面に合い、仕事上の丁寧な依頼には向きません。

Quit it.

Quit it. も短く「やめろ・よせ」と言う表現です。特に子ども同士や、親が子どもの行動を止める場面で耳にします。

Quit it, you two.
二人とも、やめなさい。

Stop it. が最も基本的、Cut it out. と Knock it off. はより口語的でいら立ちを感じさせやすい、と押さえると使い分けやすいでしょう。

knock offのほかの意味と混同しない

knock off には、文脈によって「仕事を終える」「値段を差し引く」「急いで作る」など別の意味があります。

Let’s knock off early today.
今日は早めに仕事を終えましょう。

They knocked ten dollars off the price.
彼らは価格から10ドル値引きしました。

一方、命令文の Knock it off! は「その迷惑な行動をやめろ」という固定的な表現です。knockを使うほかの句動詞は「knockを使った句動詞一覧」で整理しています。

使うときの注意点

上司・顧客・初対面には避ける

Knock it off. は命令的で、相手を叱りつける響きになりやすい表現です。職場で同僚の音や行動を止めてほしいなら、具体的で柔らかい依頼が安全です。

Could you keep the noise down, please?
少し音を抑えていただけますか?

Would you mind not tapping your pen?
ペンをカチカチするのをやめていただけますか?

深刻な危険には具体的な指示を使う

危険な場面では曖昧な it より、何を止めるかを明確にしたほうが伝わります。

Stop touching that wire!
その電線に触るのをやめて!

Put the knife down.
ナイフを置いて。

文章や改まった場面には向かない

Knock it off. は会話的な表現です。正式なメールや報告では Please stop …、Please refrain from …、We need to discontinue … など、行動を具体的に書きます。

しゅみすけ(大山俊輔)

英語らしい表現を無理に使う必要はありません。強く止めるならStop it.、丁寧に頼むならCould you stop …? と、基本動詞stopで十分に伝えられます。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

  • Stop it.
    それをやめて。
  • Please stop.
    やめてください。
  • Don’t do that.
    それをしないで。
  • That’s enough.
    もう十分です。
  • Please be quiet.
    静かにしてください。
  • Stop making that noise.
    その音を立てるのをやめて。

表現が出てこなければ、「何をやめてほしいか」を Stop+-ing や Don’t+動詞で直接伝えれば十分です。

会話で使ってみよう

A: Is that your third cookie?
それ、3枚目のクッキー?

B: Knock it off. I skipped lunch.
からかうのはやめてよ。昼食を抜いたんだから。

A: Okay, okay. I was only joking.
分かったよ。冗談だったんだ。

映画の会話での実例に触れたい方は、「『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の英語表現」も参考になります。

まとめ

Knock it off! は、「いい加減にやめて!」「もうよせ!」という強めの口語表現です。

  • 迷惑な行動が続き、話し手がいら立っている場面に合う
  • itは相手が今している行動を指す
  • 語順は knock+it+off
  • Stop it.より「もう我慢できない」という感情が出やすい
  • 親しい間柄では冗談っぽく使われることもある
  • 上司・顧客・初対面には丁寧な具体表現を使う
  • 簡単には Stop it. や Don’t do that. で言い換えられる

まずは海外ドラマなどで耳にしたとき、「単なる停止ではなく、いら立ちを含む制止だ」と聞き取れるようにしましょう。ほかの熟語・定型表現は「英熟語・定型表現の親記事」から確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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