
fall behindは、「遅れる」「遅れをとる」「ついていけなくなる」という意味の句動詞です。人の集団から物理的に遅れる場合だけでなく、勉強、仕事、予定、支払いなどが本来のペースより遅くなる場面にも使えます。
ポイントは、単に「後ろにいる」のではなく、進むべきペースを保てず、差が開いていくことです。この記事では、fallとbehindから意味をつかむ考え方、fall behind in/on/withの使い分け、catch up・keep up・be behindとの違い、自然な会話例まで詳しく解説します。
Contents
fall behindの基本的な意味
fall behindの中心的な意味は、「前にいた人や基準についていけず、後ろへ遅れる」です。
- I fell behind the group.
私は集団から遅れました。 - She is falling behind in class.
彼女は授業についていけなくなっています。 - We’re falling behind schedule.
私たちは予定より遅れています。 - He fell behind on his payments.
彼は支払いを滞らせました。
日本語では状況によって「遅れる」「後れを取る」「進捗が悪い」「滞納する」などと訳し分けますが、英語のイメージは共通しています。
しゅみすけ(大山俊輔)
fallとbehindから意味を理解する
fallの基本的な意味は「落ちる」ですが、句動詞では「ある状態になる」「ある位置へ移る」という感覚でも使われます。
behindは「後ろに」「遅れて」です。この二つが合わさることで、
fall(ある位置へ移る)+behind(後ろへ)
つまり、「前と同じ位置にいられず、後ろへ落ちていく」というイメージになります。
レースで一人だけペースが落ちる場面を考えると分かりやすいでしょう。最初は横に並んでいても、速度を保てなければ周りが先へ進み、自分は後ろになります。この関係を、勉強や仕事など抽象的な進み具合にも広げて使います。
fall behindの主な使い方
人や集団から遅れる
歩く、走る、移動するといった物理的な場面では、後ろに取り残されることを表します。
- Don’t walk too fast. I’m falling behind.
そんなに速く歩かないで。遅れちゃってるよ。 - Tom injured his knee and fell behind the other runners.
トムは膝を痛め、ほかの走者から遅れました。 - We stopped to wait for two hikers who had fallen behind.
私たちは遅れていた二人の登山者を待つために立ち止まりました。
勉強・仕事・競争で遅れをとる
授業についていけない、仕事の進みが遅れる、技術や競争力で他者に差をつけられる、といった抽象的な場面でもよく使います。
- I missed a week of school and fell behind in math.
学校を1週間休み、数学で遅れをとりました。 - If we stop improving, we’ll fall behind our competitors.
改善をやめれば、競合他社に後れを取ります。 - She worked late because she had fallen behind on the project.
彼女はプロジェクトが遅れていたため、遅くまで働きました。
予定より遅れる
fall behind scheduleは「予定より遅れる」という定番の組み合わせです。
- The construction project has fallen behind schedule.
建設プロジェクトは予定より遅れています。 - We’re starting to fall behind schedule.
私たちは予定から遅れ始めています。 - Bad weather caused the work to fall behind schedule.
悪天候のため作業が予定より遅れました。
be behind scheduleは現在の状態を述べ、fall behind scheduleは予定どおりだったところから遅れた状態へ変化することを表します。
支払い・返済が滞る
定期的に行うべき支払いが遅れる場合にも使います。
- We fell behind on the rent last month.
私たちは先月、家賃の支払いが遅れました。 - He is two months behind on his loan payments.
彼はローンの支払いを2か月滞納しています。 - Contact the company before you fall behind on your bills.
請求書の支払いが滞る前に会社へ連絡してください。
この用法ではfall behind on+支払い・義務の形がよく使われます。
fall behind in・on・withの使い分け
fall behind in+分野・競争
科目、仕事の分野、技術、競争など、その中で進歩や成績が遅れる場合にinを使います。
- fall behind in English:英語の学習で遅れる
- fall behind in technology:技術面で後れを取る
- fall behind in the race:競争で遅れを取る
fall behind on+課題・予定・支払い
本来こなすべき仕事、宿題、支払いなどがたまっている場合はonが自然です。
- fall behind on homework:宿題が遅れる
- fall behind on work:仕事がたまる
- fall behind on payments:支払いが滞る
fall behind with+やるべきこと
withも、仕事や家事などに遅れが出る場合に使われます。特にイギリス英語では自然です。
- I’ve fallen behind with my paperwork.
書類仕事がたまってしまいました。 - She fell behind with the housework.
彼女は家事をためてしまいました。
日常会話ではonとwithが重なる場面もあります。まずはon homework/on work/on paymentsを基本形として覚えると使いやすいでしょう。
fall behind・catch up・keep upの違い

- fall behind:ペースを失い、後ろへ遅れる
- catch up:遅れた位置から追いつく
- keep up:同じペースを保ち、遅れずについていく
一連の流れにすると違いが明確です。
- I fell behind.
遅れてしまいました。 - I studied hard to catch up.
追いつくために一生懸命勉強しました。 - Now I can keep up with the class.
今は授業についていけます。
catch up with+人・集団は「人や集団に追いつく」、catch up on+仕事・睡眠などは「不足分を取り戻す」という形です。
keep up withについては、keep up withの意味・catch up withとの違いで詳しく解説しています。
fall behindとbe behindの違い
fall behindは「遅れた状態になる」という変化、be behindは「遅れている」という状態を表します。
- We fell behind after the system stopped working.
システムが止まったあと、私たちは遅れました。 - We’re three days behind now.
現在、私たちは3日遅れています。
「何がきっかけで遅れ始めたか」を話すならfall behind、「今どのくらい遅れているか」を話すならbe behindが自然です。
fall behindとbe lateの違い
be lateは、約束や開始時刻など決まった時刻に遅れることです。一方、fall behindは進み続ける人や予定のペースから遅れることです。
- I was late for the meeting.
会議に遅刻しました。 - I fell behind on my work.
仕事が遅れました。
会議に10分遅れて到着したならbe late、作業の進捗が予定より2日遅れたならfall behindが合います。
日常会話で使える例文
A: How’s your online course going?
オンライン講座はどう?
B: I was busy last week, so I’m falling behind.
先週忙しかったから、遅れ気味なんだ。
A: Are we still on schedule?
まだ予定どおり?
B: No, we’ve fallen behind by about two days.
いや、2日ほど遅れてる。
A: Why are you working this weekend?
どうして今週末も働くの?
B: I fell behind on my reports and need to catch up.
報告書がたまって、遅れを取り戻さないといけないんだ。
A: Slow down! Mia is falling behind.
ゆっくり行って!ミアが遅れてるよ。
B: Sorry. Let’s wait here.
ごめん。ここで待とう。
よくある間違い
一度の遅刻にfall behindを使わない
電車や会議への遅刻には通常be late forを使います。
- I was late for the train.
電車に遅れました。 - I fell behind in my studies.
勉強が遅れました。
behindのあとに目的語を直接置ける
人や集団から遅れる場合は、前置詞を足さずにfall behind+人・集団と言えます。
- fall behind the others:ほかの人たちから遅れる
- fall behind our competitors:競合他社に後れを取る
fall behind from the groupのようにfromを入れないよう注意しましょう。
fall behindが出てこないときの簡単な言い換え
fall behindを思い出せなくても、状況を短い文に分ければ伝えられます。
- Everyone is ahead of me.
みんなが私より先にいます。 - I’m not keeping up with the class.
授業についていけていません。 - My work is late.
仕事が遅れています。 - I have too much work left.
仕事がたくさん残っています。 - We need more time.
もっと時間が必要です。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
- catch up with:人や集団に追いつく
- keep up with:人や変化に遅れずついていく
- keep pace with:同じペースを保つ
- be behind schedule:予定より遅れている
- lag behind:ほかより進歩や成績が遅れる
- get left behind:取り残される
同じペースを保つ表現は、keep pace withの意味とkeep up withとの違いも参考になります。反対方向の「先に」は、ahead ofの意味・beforeやin front ofとの違いで確認できます。
英熟語・定型表現をまとめて学びたい方は、英熟語・定型表現の親記事もご覧ください。
まとめ
fall behindは、「進むべきペースを保てず、遅れる・遅れをとる」という意味です。
- fall behind+人・集団:人や集団から遅れる
- fall behind in+分野:科目や競争で後れを取る
- fall behind on+課題・支払い:仕事や支払いが滞る
- fall behind schedule:予定より遅れる
- catch upは追いつく、keep upは遅れずについていく
まずは、仕事や勉強についてI’m falling behind.(遅れ気味です)の一文から使ってみましょう。
fallを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、fallを使った句動詞一覧をご覧ください。









