
run upを見て、「上へ走る」という意味だけを思い浮かべていませんか。実際の会話、とくに旅行・買い物・仕事では、run up a bill / debtの形で「請求額や借金をどんどん膨らませる」という意味によく使われます。
結論からいうと、run upの中心は小さな金額や項目が積み重なり、合計が上へ伸びていく感覚です。目的語を伴う他動詞で、代名詞ならrun it upという語順になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
run upの意味を最初に確認
| 形 | 主な意味 | 代表例 |
|---|---|---|
| run up a bill | 請求額を膨らませる | run up a huge hotel bill |
| run up a debt / debts | 借金を積み上げる | run up credit card debt |
| run up charges / expenses | 料金・経費を増やす | run up extra charges |
| run up a flag | 旗を揚げる | run the flag up |
| run up a dress | 服などを手早く作る | run up a simple dress |
現代の実用英語で最優先したいのは、bill・debt・charges・expensesと一緒に使う「金額を膨らませる」という意味です。
run+upから意味の仕組みを理解する
runには、人が走るだけでなく「動き続ける・進行させる」という感覚があります。upは「上へ」に加え、量・水準・合計が増える方向を表します。
そこでrun up a billは、利用や支払い項目が次々に進み、請求額の合計が上へ伸びるイメージになります。一度だけ高額な物を買うことよりも、行動を重ねた結果として金額が積み上がるニュアンスが出やすい表現です。

語順:run up a billとrun a bill upはどちらも可能
金額を「膨らませる」というrun upは、目的語を取る分離可能な句動詞です。
| 目的語 | 語順 | 例 |
|---|---|---|
| 名詞 | run up+名詞 | run up a large bill |
| 名詞 | run+名詞+up | run a large bill up |
| 代名詞 | run+代名詞+up | run it up |
- ○ She ran up a huge phone bill.
- ○ She ran a huge phone bill up.
- ○ She ran it up while traveling.
- × She ran up it while traveling.
名詞では両方の語順が文法的に可能ですが、run up a billのようにまとまりで言う形が最も分かりやすく一般的です。代名詞は必ず間に置きます。
よく使う形と自然な例文
run up a bill:請求額を膨らませる
- We ran up a big bill at the hotel.
私たちはホテルで高額な請求になりました。 - He ran up a huge phone bill while he was abroad.
彼は海外滞在中に高額な電話料金を使いました。 - Don’t run up the room-service bill.
ルームサービス代を膨らませないでね。 - The repairs ran up a bill of nearly $2,000.
修理で2,000ドル近い請求になりました。
run up debt:借金を積み上げる
- She ran up a lot of credit card debt.
彼女はクレジットカードの借金をかなり増やしました。 - The company ran up huge debts during the expansion.
その会社は事業拡大中に巨額の負債を抱えました。 - I don’t want to run up more debt.
これ以上借金を増やしたくありません。
run up charges / expenses:料金・経費を増やす
- Using data overseas can run up extra charges.
海外でデータ通信を使うと追加料金が膨らむことがあります。 - We ran up unexpected expenses on the business trip.
出張で予想外の経費がかさみました。 - Leaving the car there could run up parking fees.
そこに車を置いたままだと駐車料金がかさむかもしれません。
過去形・進行形と受け身
runは不規則動詞で、活用はrun – ran – runです。
- He ran up a large bill.
彼は高額な請求を作りました。 - They have run up debts of over a million dollars.
彼らは100万ドルを超える負債を積み上げています。 - We’re running up extra costs.
追加費用がどんどんかかっています。
受け身よりも、「誰が金額を増やしたか」を主語にする能動態が自然です。費用そのものを主語にしたい場合は、Costs are adding up.のような言い方もよく使われます。
run upと似た表現の違い
| 表現 | 意味・焦点 | 例 |
|---|---|---|
| run up a bill | 利用を重ねて請求額を膨らませる | run up a hotel bill |
| add up | 小さな金額が合計としてかさむ | The costs add up. |
| rack up | 点数・利益・借金などを大量に積み上げる | rack up debt |
| incur | 費用・損失・責任を負う、発生させる | incur additional costs |
| run up to | 人へ駆け寄る/最大〜に達する | run up to her |
run up toは、run up a billとは構造が違います。人に駆け寄る意味ではto+人が行き先を表し、「最大〜に達する」意味では数字の上限を示します。詳しくはrun up toの意味・使い方で確認できます。
案や手順をざっと確認する場合は、run throughの意味・使い方も実用的です。
日本人が間違えやすいポイント
「請求書を走らせる」と直訳しない
run up a billは「請求書そのものを動かす」のではなく、買い物・通話・宿泊などによって支払う合計を増やす表現です。
run up toと混同しない
- He ran up a large bill.
彼は高額な請求を作りました。 - He ran up to me.
彼は私のところへ駆け寄りました。
a large billは目的語、to meは移動先です。形をかたまりで覚えると区別できます。
金額を増やした主体を主語にする
「請求額が増えた」と言いたいだけなら、The bill got bigger.やThe costs added up.が簡単です。run upでは通常、金額を増やした人・会社・行動を主語にします。
しゅみすけ(大山俊輔)
この句動詞が出てこなかったら?簡単な英語ならこう言える
run upを忘れたときは、難しい一語に置き換えず、起きたことを短く説明します。
| 伝えたいこと | 簡単な言い換え |
|---|---|
| ホテル代が高額になった | We spent a lot of money at the hotel. ホテルでたくさんお金を使いました。 |
| 電話代が膨らんだ | My phone bill became very high. 電話代がとても高くなりました。 |
| 借金を増やした | He borrowed a lot of money. 彼はたくさんお金を借りました。 |
| 追加費用がかさんでいる | We have to pay more and more. 支払額がどんどん増えています。 |
金額が分かるなら、The total is now $500.のように合計を直接伝えるのが最も確実です。
まとめ
run upは、bill・debt・charges・expensesと組み合わせて「請求額・借金・費用を積み上げる、膨らませる」という意味で使われます。run+upの「動きが続き、量が上がる」という感覚をつかむと理解しやすくなります。
- 最重要:run up a bill / debt
- 名詞:run up a bill / run a bill up
- 代名詞:run it up(× run up it)
- 過去形:ran up
- 簡単な言い換え:We spent a lot of money.
関連する句動詞を体系的に学ぶときは、句動詞・英熟語の意味と使い方もあわせてご覧ください。
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買い物・家計・支払いに関する句動詞を場面別に学ぶなら、買い物・お金で使う句動詞30選もあわせてご覧ください。









