keep pace withの意味は?「同じペースで進む」の使い方とkeep up withとの違い

keep pace withの意味・使い方・違いを解説するアイキャッチ画像

keep pace with は、「人や物と同じ速さで進む」「変化・成長・需要などに遅れず歩調を合わせる」という意味です。

実際に一緒に歩いたり走ったりする場面だけでなく、技術の進歩、仕事量、物価、競争相手などについても使われます。

Our systems need to keep pace with technology. なら、「私たちのシステムは技術の進歩についていく必要があります」という意味です。

keep pace withの意味とニュアンス

keep pace with+人・物 には、大きく2つの使い方があります。

  • 人や物と同じ速度で移動する
  • 変化・成長・進歩と同じ速度で発展する

Cambridge Dictionaryでは「ほかの人や物と同じ速さで移動する」、Merriam-Websterでは「誰か・何かと同じ速さで進む、または進歩する」と説明されています。

相手より速く先へ進むのではなく、差を広げられず横に並び続ける感覚です。

しゅみすけ(大山俊輔)

keep pace withは、「一度追いつく」よりも「同じ速さを保ち続ける」ことが中心です。二人が並んで歩き続ける場面を思い浮かべると、抽象的な用法も理解しやすくなります。

keep・pace・withから意味を理解しよう

keep は「ある状態を保つ」、pace は「歩く・走る速さ」や「物事が進む速度」です。

with は「相手と一緒に・並んで」という感覚を加えます。

つまり、keep pace with は「相手と並ぶペースを保つ」から、「同じ速さで進む・変化についていく」という意味になります。

fall behind、catch up with、keep pace withの流れと意味の違いを示す解説図

語順とよく使われる形

keep pace with+人

Could you slow down? I can’t keep pace with you.
少しゆっくり歩いてくれますか?あなたのペースについていけません。

She kept pace with the lead runner for most of the race.
彼女はレースの大部分で先頭の走者と同じペースを保ちました。

keep pace with+変化・成長

Training must keep pace with changes in the workplace.
研修は職場の変化に合わせて進化しなければなりません。

Our hiring has not kept pace with demand.
採用が需要の増加に追いついていません。

keep pace:同じペースを保つ

比較する相手が明らかな場合、with+対象を省くこともあります。

The group walked quickly, but I managed to keep pace.
グループは速く歩きましたが、私は何とか同じペースを保ちました。

場面別の自然な例文

仕事・ビジネス

Production can’t keep pace with the number of orders.
生産が注文数に追いついていません。

We’re updating our process to keep pace with customer expectations.
顧客の期待に歩調を合わせるため、業務プロセスを更新しています。

Small companies often struggle to keep pace with larger competitors.
小企業は大手競合と同じペースで進むことに苦労しがちです。

Her salary hasn’t kept pace with the rising cost of living.
彼女の給与は生活費の上昇に追いついていません。

技術・社会の変化

Privacy laws need to keep pace with new technology.
個人情報保護法は新しい技術の進歩に対応する必要があります。

It’s difficult for schools to keep pace with rapid digital change.
学校が急速なデジタル化に歩調を合わせるのは困難です。

My skills need to keep pace with the industry.
自分のスキルを業界の進歩に合わせて伸ばす必要があります。

運動・旅行

I had to walk faster to keep pace with the tour guide.
ツアーガイドについていくため、もっと速く歩かなければなりませんでした。

The children easily kept pace with the adults.
子どもたちは難なく大人たちと同じペースで歩きました。

keep up withとの違い

keep up with も「遅れずについていく」という意味で、実際には重なる場面が多くあります。

表現中心のイメージよく使う対象
keep pace with進む速度・成長率を同じに保つ技術、需要、物価、競争相手
keep up with遅れずについていく人、仕事、ニュース、流行

Wages have not kept pace with inflation.
賃金はインフレと同じ率で上昇していません。

I can’t keep up with all these messages.
これだけ多くのメッセージを処理しきれません。

速度や成長率の比較を強く意識するなら keep pace with、日常的に「遅れずついていく」と言うなら keep up with が使いやすい表現です。

詳しい使い分けは、keep up withとcatch up withの違いでも解説しています。

catch up withとの違い

catch up with は、すでにできた差を埋めて「追いつく」ことです。

  • catch up with:後ろから追いつく
  • keep pace with:追いついた状態で同じ速さを保つ

I ran faster and caught up with the group.
速く走ってグループに追いつきました。

After that, I kept pace with them.
その後は彼らと同じペースを保ちました。

matchとの違い

match は、速さだけでなく品質・量・能力などが「同等になる・匹敵する」という意味です。

Our service must match customer expectations.
私たちのサービスは顧客の期待に応えなければなりません。

keep pace with customer expectations なら、期待が変化する速度に合わせてサービスも変え続けることを表します。

しゅみすけ(大山俊輔)

日常会話ではkeep up withのほうが広く使えます。keep pace withは、技術・需要・物価のように「どのくらいの速さで変化しているか」を比較するときに特に便利です。

日本人が間違えやすいポイント

paceの前にtheを置かない

この定型表現では、通常 keep pace with と冠詞なしで使います。

× keep the pace with technology
keep pace with technology

ただし、単に「今のペースを保つ」なら keep up the pace という別表現があります。

withを忘れない

比較する対象を続けるときは with が必要です。

× keep pace technology
keep pace with technology

「歩調を合わせる」が協調とは限らない

人間関係で意見を合わせるというより、実際の進行速度や発展の速さを合わせる表現です。意見・方針を合わせるなら coordinate withbe on the same page が合うことがあります。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

  • Move at the same speed.
    同じ速さで進む。
  • Don’t fall behind.
    遅れないで。
  • Keep up with the changes.
    変化についていく。
  • Grow as fast as demand.
    需要と同じ速さで成長する。
  • Change with the times.
    時代に合わせて変わる。

まとめ

keep pace with は、「誰か・何かと同じ速さで進む」「変化や成長に遅れず歩調を合わせる」という意味です。

  • 語順は keep pace with+対象
  • pace は移動や進展の速度
  • keep up with は広く「遅れずについていく」
  • catch up with は後ろから差を埋めて追いつく
  • match は品質・量・能力などが同等になる
  • 簡単に言うなら Move at the same speed.

仕事では、We need to keep pace with change.(変化に歩調を合わせる必要があります)から使ってみましょう。

ほかの英熟語・定型表現は、英熟語・定型表現の親記事から確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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