
ガソリンスタンドで「満タンにしてください」と言いたいときや、コップ・浴槽などを「いっぱいにする」ときに便利なのが fill up です。ただし、fill だけでも「満たす」と言えるため、up を付ける意味や、Fill it up. の語順で迷う方も多いでしょう。
結論から言うと、fill up は「容器・空間・予定などを、いっぱいになるところまで満たす」句動詞です。物を満たす他動詞用法だけでなく、駐車場や店が「いっぱいになる」という自動詞用法もよく使われます。
Contents
fill upの主な意味
- 容器をいっぱいにする:Fill up the bottle with water.
- 車に燃料を満タンまで入れる:I need to fill up the car.
- 場所・予定などがいっぱいになる:The parking lot filled up quickly.
- 食べ物でお腹をいっぱいにする:Don’t fill up on snacks.
しゅみすけ(大山俊輔)
fill+upから意味の仕組みを理解しよう
fill は「空いている部分に中身を入れる」、up はここでは「上限まで・完全に」という到達や完了を表します。二つが合わさることで、少し入れるだけでなく、空きがなくなるところまで満たすイメージになります。

この「上限まで」という感覚は、液体や燃料だけに限りません。人が集まって部屋が満員になる、予約枠が埋まる、スマートフォンの容量が埋まる、といった場面にも広がります。
語順:fill upは分離できる句動詞
fill up を他動詞として使うとき、名詞の目的語は up の後ろにも、fill と up の間にも置けます。
- Fill up the tank.(タンクを満タンにしてください)
- Fill the tank up.(タンクを満タンにしてください)
目的語が it / them などの代名詞なら、必ず真ん中に置きます。
- Fill it up.(それをいっぱいにして/満タンにして)
Fill up it.
一方、「場所などがいっぱいになる」という自動詞用法では、目的語を取りません。
- The restaurant filled up by seven.(そのレストランは7時までに満席になりました)
- The parking lot is filling up.(駐車場が埋まってきています)
しゅみすけ(大山俊輔)
よく使われる文型とコロケーション
fill up A with B:AをBでいっぱいにする
中に入れるものを示すときは with を使います。
- fill up the glass with water(グラスを水でいっぱいにする)
- fill up the tank with gas(タンクをガソリンで満たす)
- fill up the bathtub with hot water(浴槽をお湯でいっぱいにする)
fill up on+食べ物:~でお腹いっぱいになる
fill up on は、特定の食べ物をたくさん食べて満腹になることです。食事前の注意によく使われます。
- Don’t fill up on bread.(パンでお腹いっぱいにならないでね)
- I filled up on salad.(サラダでお腹いっぱいになりました)
fill-up:名詞ではハイフンを付けることがある
a fill-up は「満タンにすること・給油」を表す名詞です。句動詞として使う fill up は二語、名詞では fill-up とハイフンを付ける点を区別しましょう。
場面別の自然な例文
車・旅行
Could you fill it up, please?
満タンにしていただけますか。
We should fill up before we get on the highway.
高速道路に乗る前に給油しておいたほうがいいです。
I filled the rental car up before returning it.
レンタカーを返す前に満タンにしました。
家・暮らし
Fill up the kettle with water.
やかんに水をいっぱい入れてください。
She filled the bathtub up for the children.
彼女は子どもたちのために浴槽へお湯を張りました。
Can you fill up my glass?
私のグラスにもう一杯入れてくれる?
仕事・予定
The morning appointment slots filled up first.
午前の予約枠から先に埋まりました。
The workshop is filling up fast.
そのワークショップは急速に定員が埋まっています。
Our schedule filled up with meetings.
私たちの予定は会議でいっぱいになりました。
店・イベント
The café started to fill up around noon.
そのカフェは正午ごろから混み始めました。
The seats filled up within an hour.
席は1時間以内に埋まりました。
fill・fill in・fill outとの違い
fill:満たすという動作を広く表す
fill だけでも「満たす・入れる」と言えます。fill up は、特に「いっぱいになるところまで」という完了を強調します。
- Fill the glass with water.(グラスに水を入れてください)
- Fill the glass up.(グラスをいっぱいにしてください)
ただし、fill 自体にも文脈によって「いっぱいにする」の意味があるため、両者は重なることがあります。up は常に必須というわけではありません。
fill in:空欄を埋める・情報を伝える
fill in は、書類の空欄を記入する、人に事情を知らせる、誰かの代理を務めるときに使います。
- Fill in your name here.(ここに名前を記入してください)
- Can you fill me in?(事情を教えてくれる?)
fill out:書類全体に必要事項を記入する
特にアメリカ英語では、フォーム全体への記入に fill out がよく使われます。問診票を記入する英語でも、fill out と fill in の違いを紹介しています。
- Please fill out this form.(この用紙に記入してください)
- Please fill in this blank.(この空欄を埋めてください)
日本人が間違えやすいポイント
- 代名詞の位置:Fill it up. が正しく、Fill up it. とは言いません。
- 中身には with:Fill up the bottle with water. の語順です。
- 書類記入と混同しない:フォームなら通常 fill in / fill out を使います。
- 自動詞用法を見落とさない:The room filled up. は「部屋が人でいっぱいになった」です。
- fill up onの意味:「食べ物を補充する」ではなく、その食べ物で満腹になることです。
この句動詞が出てこなかったら?簡単な英語ならこう言える
fill up を思い出せないときは、「いっぱいにする」「空きがない」と直接伝えれば大丈夫です。
- 満タンにしてください:Please put in enough gas to make the tank full.
- グラスをいっぱいにして:Please make the glass full.
- 駐車場が埋まった:There are no empty spaces in the parking lot.
- 予約枠が全部埋まった:There are no appointment times left.
- お腹いっぱいです:I ate enough. I’m full.
句動詞を一語の難しい単語へ置き換える必要はありません。「何がいっぱいなのか」「空きが残っているか」を短い文で説明すれば、目的は十分に達成できます。
関連表現
まとめ
fill up は、容器・タンク・場所・予定などが上限に達するまで「いっぱいにする・いっぱいになる」という句動詞です。名詞なら Fill up the tank. / Fill the tank up. の両方が使えますが、代名詞は Fill it up. の語順にします。
ガソリンを満タンにする、浴槽にお湯を張る、店や予約が埋まる、軽食で満腹になるなど、日常生活から旅行・仕事まで幅広く使えます。まずは Fill it up, please. と The parking lot is filling up. の2文から覚えてみましょう。









