
「添付ファイルを付け忘れた」「前に会ったことを忘れていた」。日本語ではどちらも「忘れる」ですが、英語では後ろが to do か doing かで時間の向きが変わります。
結論から言うと、forget to doは「これからするはずだったことを忘れて、実行しない」、forget doingは「すでにしたことの記憶がない」です。本記事では、この違いを自然な例文と場面別の使い方で整理します。
Contents
forget to doの意味は「〜するのを忘れる」
forget to+動詞の原形は、する予定・必要があった行動を思い出せず、実行しなかったことを表します。
- I forgot to call her.
彼女に電話するのを忘れました。(電話していません) - I forgot to attach the file.
ファイルを添付し忘れました。 - Don’t forget to bring your passport.
パスポートを持ってくるのを忘れないでください。
toの後ろには、まだ実行されていない行動があります。過去形の forgot to do なら、通常は「結局しなかった」という含みです。
しゅみすけ(大山俊輔)
forget doingの意味は「〜したことを忘れる」
forget+動名詞は、行動そのものはすでに起きたものの、その経験・記憶が残っていないことを表します。
- I had forgotten meeting him before.
以前彼に会ったことを忘れていました。 - She forgot telling me the same story.
彼女は同じ話を私にしたことを忘れていました。 - I’ll never forget visiting Paris for the first time.
初めてパリを訪れたことを決して忘れません。
日常会話では、単独の I forgot doing … よりも、過去のある時点まで忘れていたことを示す I had forgotten doing … や、強い思い出を表す I’ll never forget doing … がよく使われます。「したかどうか覚えていない」なら I don’t remember doing … のほうが自然で明確な場合もあります。

forget to doとforget doingの違い
| 形 | 時間の向き | 行動した? | 例 |
|---|---|---|---|
| forget to do | これからすること | 通常していない | I forgot to lock the door. |
| forget doing | すでにしたこと | したが記憶がない | I forgot locking the door. |
I forgot to lock the door. は「鍵をかけ忘れた」ため、ドアは施錠されていない可能性があります。一方、I forgot locking the door. は鍵をかけた行動自体はあったものの、その記憶がないという意味です。
場面別に見るforget to doの使い方
仕事:添付や連絡を忘れた
- Sorry, I forgot to attach the invoice.
すみません、請求書を添付し忘れました。 - We forgot to inform the client about the change.
変更について顧客へ知らせるのを忘れました。
旅行:持ち物や予約
- I forgot to pack my charger.
充電器を荷物に入れ忘れました。 - Don’t forget to confirm your reservation.
予約の確認を忘れないでください。
家庭・学校・人間関係
- He forgot to buy milk on his way home.
彼は帰りに牛乳を買うのを忘れました。 - I forgot to submit my homework.
宿題を提出し忘れました。 - She forgot to call him on his birthday.
彼女は彼の誕生日に電話するのを忘れました。
否定・命令でよく使うDon’t forget to
相手に予定や必要事項を念押しするときは、Don’t forget to do が定番です。
- Don’t forget to turn off the lights.
電気を消すのを忘れないでね。 - Please don’t forget to sign the form.
書類への署名をお忘れなく。
しゅみすけ(大山俊輔)
remember to do・remember doingとの関係
rememberも同じ時間の分け方をします。
- Remember to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないで。(これからする) - I remember locking the door.
ドアに鍵をかけたのを覚えています。(すでにした)
つまり、to do=これからの課題、doing=過去の経験という軸は、forgetとrememberの両方に使えます。
forget about doingは別の意味
forget about doing は、文脈によって「〜することは諦める」「〜することは考えない」という意味になります。
- You can forget about getting a refund.
返金してもらうことは諦めたほうがいいです。 - Let’s forget about going out tonight.
今夜出かけるのはやめておきましょう。
これは「する予定をうっかり忘れた」という forget to do とは異なります。
forgetとleaveの違い
「スマホを家に忘れた」は、場所をはっきり言うなら leave が自然です。
- I forgot to bring my phone.
スマホを持ってくるのを忘れました。 - I left my phone at home.
スマホを家に置いてきました。
forgetは「必要な行動をしなかった」ことに焦点があり、leaveは「物をある場所に残した」ことを具体的に伝えます。
日本人が間違えやすいポイント
「電話し忘れた」をI forgot calling herにしない
I forgot calling her. は「電話はしたが、したことを忘れた」です。「電話しなかった」なら I forgot to call her. とします。
リマインドはDon’t forget bringingではない
持参を促すなら Don’t forget to bring … です。これからする行動なのでto不定詞を使います。
forget doingが不自然ならthat節で明確にする
言いにくいときは、次のように事実を直接説明できます。
- I forgot that I had already sent the email.
そのメールをすでに送ったことを忘れていました。
簡単な英語で言い換えるなら
表現がすぐ出てこないときは、次の短い文でも十分通じます。
- I didn’t remember to send it.
送ることを思い出せませんでした。 - I didn’t do it because I forgot.
忘れていたので、それをしませんでした。 - I don’t remember doing it.
それをした覚えがありません。
まとめ
- forget to do=これからするはずの行動を忘れ、通常は実行していない
- forget doing=すでにした行動・経験の記憶がない
- Don’t forget to do は予定や必要事項のリマインド
- rememberも、to doはこれから、doingは過去という同じ時間軸で考えられる
- 難しければ I didn’t do it because I forgot. や I don’t remember doing it. と直接言い換えられる
ほかの英熟語・定型表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









