It takes two to tango.の意味は?「双方が関わる」の使い方と注意点

It takes two to tangoの意味・使い方・ニュアンスを表すアイキャッチ画像

It takes two to tango. は、直訳すると「タンゴを踊るには2人必要」です。そこから、ある出来事や関係は一人だけでは成立せず、双方が関わっているという意味で使われます。

恋愛や喧嘩について「片方だけの問題ではない」と指摘するときによく知られていますが、責任追及だけの表現ではありません。交渉、協力、信頼関係など、二人の参加があって初めて成り立つという肯定的な文脈でも使えます。

It takes two to tango.の意味を先に確認

主な意味は次の2つです。

  • 対立・問題:一方だけでなく、双方がその状況に関わっている
  • 協力・関係:二人が参加・協力しなければ成立しない

“He blames her for every argument.” “Well, it takes two to tango.”
「彼は喧嘩のたびに彼女のせいにするんだ」「でも、喧嘩には双方が関わっているでしょう」

A successful partnership takes two to tango.
うまくいくパートナー関係には、二人の協力が必要です。

日本語では文脈に応じて、「双方に原因がある」「一人では成立しない」「お互いの協力が必要」などと訳すと自然です。

しゅみすけ(大山俊輔)

「二人とも同じだけ悪い」と決めつける表現ではありません。「二人が関与している」という点が中心です。

なぜタンゴが「双方が関わる」になる?

タンゴは、二人のダンサーが相手の動きを感じ、歩幅やタイミングを合わせて踊ります。一人がどれだけ上手でも、ペアとしてのタンゴは一人だけでは成立しません。

そのイメージから、会話では次のように意味が広がります。

  • 良い関係を築くには、双方の努力がいる
  • 交渉や合意には、双方の参加がいる
  • 二人の間の対立には、双方の言動が関係する

It takes two to tangoの直訳と協力・対立での意味を比較する解説イラスト

「タンゴ=喧嘩」なのではありません。二人の動きが合わさって一つの状況が生まれることが比喩の中心です。

It takes two to tango.のネイティブ感覚

1.一方的な責任追及を止める

誰かが相手だけを責めているとき、「本当に片方だけの問題なの?」と視点を戻すために使えます。

You can’t blame only your coworker. It takes two to tango.
同僚だけを責めることはできません。双方が関わっていることです。

ただし、言い方によっては「あなたにも責任がある」と突きつける響きになります。悩んでいる相手に使うときは、状況をよく考える必要があります。

2.関係には相互の働きかけが必要

Trust takes time, and it takes two to tango.
信頼を築くには時間がかかりますし、双方の努力が必要です。

恋愛、友情、仕事上のパートナーシップなど、相互性を強調する場面に自然です。

3.取引や交渉は相手なしでは成立しない

We’re ready to compromise, but it takes two to tango.
こちらは譲歩する用意がありますが、交渉は相手の協力がなければ成立しません。

この例では、責任よりも「相手側も動く必要がある」という意味になります。

文の仕組みとよく使う形

It takes A to do

It takes two to tango. は、It takes A to do(〜するにはAが必要だ)の形です。

  • It takes courage to speak up.
    声を上げるには勇気が必要です。
  • It takes time to build trust.
    信頼を築くには時間が必要です。
  • It takes two to tango.
    タンゴを踊るには二人必要です。

ここでのtwoは「二人」、to tangoは「タンゴを踊るために」です。

It takes two.

文脈が明らかな会話では、It takes two. と短く言うこともあります。

A relationship takes two.
人間関係は一人だけでは成り立ちません。

ただし、イディオムとして印象に残りやすいのは完全な形の It takes two to tango. です。

Remember, it takes two to tango.

RememberDon’t forget を前に置くと、注意や助言として使えます。

Remember, it takes two to tango. You both need to listen.
二人で成り立つことだと忘れないで。二人とも相手の話を聞く必要があります。

場面別の自然な例文

恋愛・人間関係

A healthy relationship takes two to tango.
健全な関係を築くには、二人の努力が必要です。

She stopped calling, but he never called her either. It takes two to tango.
彼女は電話をしなくなりましたが、彼も彼女に電話をしませんでした。関係には双方が関わっています。

仕事

The misunderstanding wasn’t caused by one person. It takes two to tango.
その誤解は一人だけが原因ではありません。双方が関わっています。

We sent our proposal. Now the client has to respond—it takes two to tango.
こちらは提案書を送りました。今度は顧客が返答する番です。交渉は一方だけでは進みません。

家庭

Both parents need to agree on the rules. It takes two to tango.
二人の親がルールに合意する必要があります。協力は一人だけではできません。

学校・学習

A good conversation takes two to tango: one person speaks, and the other listens.
良い会話には二人が必要です。一人が話し、もう一人が聞きます。

「喧嘩は両成敗」と同じ?

近い場面はありますが、完全に同じではありません。

「喧嘩は両成敗」は、喧嘩をした双方を同じように処罰する考えを含みます。一方、It takes two to tango. の中心は、その状況には二人が関与しているという指摘です。

したがって、この表現だけで「責任は50対50」「二人を同じように罰するべきだ」とまでは言っていません。

使うときに注意したいこと

責任が本当に一方にある場面では使わない

力関係が大きく違う場合、被害を受けた側に対して使うと、不当に責任を押しつけることがあります。いじめ、虐待、ハラスメント、詐欺などを単純に「双方の問題」と扱うのは不適切です。

このイディオムは、双方の自由な言動や協力が状況を作っている場合に使うのが基本です。

相手に直接言うと責める響きが出る

It takes two to tango. だけを返すと、「あなたにも非がある」と聞こえることがあります。やわらげたい場合は、具体的な観察を先に伝えます。

I think both sides contributed to the misunderstanding.
その誤解には、双方の行き違いが影響したと思います。

似た表現との違い

both sides are responsible

Both sides are responsible. は「双方に責任がある」と直接述べる表現です。比喩がなく、責任を明確に指摘します。

It takes two to tango. は、責任だけでなく、参加・協力・相互作用にも使える点が異なります。

it’s a two-way street

It’s a two-way street. は「一方通行ではない」「お互いに与え、受け取る必要がある」という意味です。コミュニケーション、敬意、信頼などの相互性を強調します。

Respect is a two-way street.
敬意は一方的に求めるものではなく、お互いに示すものです。

It takes two to tango. は、相互性に加えて、対立や出来事に双方が関与しているという指摘にも使えます。

in the same boat

in the same boat は「同じ困難な状況にいる」です。二人が状況を作ったかどうかではなく、同じ問題の影響を受けていることを表します。

We’re in the same boat, but solving this problem takes two to tango.
私たちは同じ苦しい状況にいますが、この問題の解決には双方の協力が必要です。

詳しくは、in the same boatの意味・使い方をご覧ください。

しゅみすけ(大山俊輔)

このイディオムが出てこなければ、Both people are involved.やWe need help from both sides.と、伝えたい意味を直接言えば大丈夫です。

しゅみすけ式:簡単な英語で言い換える

場面に応じて、基本語で次のように言い換えられます。

  • Both people are involved.
    二人とも関わっています。
  • Both sides caused the problem.
    双方がその問題の原因になりました。
  • We both need to try.
    私たち二人とも努力する必要があります。
  • We need help from both sides.
    双方の協力が必要です。
  • One person can’t do this alone.
    一人だけではできません。

責任を指摘したいのか、協力を求めたいのかを先に決めると、誤解の少ない簡単な英語にできます。

まとめ

It takes two to tango. は、「タンゴを踊るには二人必要」から、ある関係や出来事には双方が関わっていることを表します。

  • 対立では「片方だけの問題ではない」
  • 協力では「二人の参加がなければ成立しない」
  • 責任が必ず50対50という意味ではない
  • 被害者側にも責任を負わせるような場面では使わない
  • 言い換えは Both people are involved.We both need to try.

ほかの表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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