make off withの意味は?「盗んで持ち去る」の使い方・語順とstealとの違い

make off withの意味「持ち去る」を表すアイキャッチ画像

make off withは、「物を盗んで素早く持ち去る」「手に入れた物を持って逃げる」という意味の句動詞です。

The thief made off with her handbag.
泥棒は彼女のハンドバッグを盗んで逃げました。

単に「盗む」だけでなく、物を手に入れ、その場からすばやく離れたところまで一続きに描くのがポイントです。

この記事では、make off withの意味、make・off・withから感じ取れるイメージ、よく使う語順、過去形、自然な例文、日本人が間違えやすい点を解説します。steal・run off with・get away withとの違いも整理しましょう。

make off withの意味は「盗んで持ち去る」

基本形はmake off with+持ち去る物です。

意味
make off急いで立ち去る、逃げ去るThe man made off.
make off with+物物を持って逃げる、盗んで持ち去るHe made off with the cash.
made off with+物盗んで持ち去ったSomeone made off with my bike.

ニュースでは、現金、宝石、車、美術品などの盗難を伝えるときによく見かけます。日常会話では、深刻な盗難だけでなく、家族や動物が物を勝手に持っていった場面を冗談っぽく表すこともあります。

The dog made off with one of my socks.
犬が私の靴下を片方くわえて持っていきました。

なぜmake off withで「持ち去る」になる?

makeには、力を加えてある結果や状態を生み出す感覚があります。offは、接していた場所や状況から離れるイメージです。

  • make:ある動き・結果を生み出す
  • off:元の場所から離れる
  • with:持ち去った物を伴っている

make offで「その場から離れる動きを起こす」、withの後ろに物を置くと「その物を伴って離れる」となります。実際の用法では、無断で、または盗んで持ち去る意味が定着しています。

基本動詞とパーティクルの感覚を詳しく確認したい方は、be:RIZEのmakeのコアイメージoffのコアイメージも参考にしてください。

しゅみすけ(大山俊輔)

make off withは、makeを「作る」と直訳すると意味が見えません。まずoffの「その場から離れる」に注目し、withの後ろの物を伴って去る場面を思い浮かべてみてください。

語順はmake off with+物

持ち去った物はwithの後ろに置きます。makeとoffの間には置きません。

  • ○ Someone made off with my phone.
  • × Someone made my phone off with.
  • × Someone made off my phone.

make off withは、make upやturn offのように目的語を途中へ入れる分離可能な句動詞ではありません。make off withをひとかたまりとして使いましょう。

過去形はmade off with

時制が変わるのはmakeだけです。

  • 現在形:make / makes off with
  • 過去形:made off with
  • 進行形:be making off with
  • 完了形:have made off with

Two men made off with several expensive watches.
男2人が高級腕時計を数点盗んで逃げました。

The suspect was seen making off with a laptop.
容疑者がノートパソコンを持って逃げるところを目撃されました。

場面別の自然な例文

盗難・ニュース

The robbers made off with nearly $50,000.
強盗たちは約5万ドルを奪って逃げました。

Someone broke into the office and made off with three computers.
何者かが事務所へ侵入し、パソコン3台を盗んで逃げました。

The thieves made off with several paintings before the police arrived.
窃盗犯たちは警察が到着する前に絵画を数点持ち去りました。

旅行・暮らし

A pickpocket made off with his wallet at the station.
駅でスリが彼の財布を持ち去りました。

I left my bag for a minute, and someone made off with it.
ほんの少しバッグを置いていたら、誰かに持ち去られました。

冗談めいた日常表現

My daughter made off with the last piece of cake.
娘が最後のケーキをさっと持っていきました。

A seagull made off with my sandwich.
カモメが私のサンドイッチをくわえて飛び去りました。

人に使うときは、実際の犯罪を強く連想させる場合があります。軽い場面では、声の調子や状況が冗談だと分かることが大切です。

make off withと似た表現の違い

make off with・steal・run off with・get away withのニュアンス比較図

表現中心となる意味注目する点
make off with盗んで素早く持ち去る物を取った後、その場から逃げる
steal盗む盗むという行為・事実
run off with物を持って逃げる/人と駆け落ちする走り去る、突然いなくなる
get away with悪いことをして罰を受けずに済む行為の後に処罰を逃れる

steal:盗むという事実

stealは、物を不正に取る行為そのものを表す最も一般的な動詞です。

Someone stole my bike.
誰かが私の自転車を盗みました。

Someone made off with my bike.
誰かが私の自転車を盗んで逃げました。

後者は、自転車を手に入れてその場から去る動きまで映像的に伝わります。なお、stealとrobの目的語の違いは、rob A of Bの意味・stealとの違いで詳しく解説しています。

run off with:持って逃げる/人と駆け落ちする

run off withも「物を持って逃げる」の意味で使えます。さらに、人と一緒に突然いなくなる、駆け落ちする意味があります。

He ran off with the money.
彼はその金を持って逃げました。

She ran off with another man.
彼女は別の男性と駆け落ちしました。

make off withのwithの後ろには、通常、盗んだ物を置きます。人を置くと、その人を誘拐したかのような強い意味になりかねません。恋愛の「駆け落ち」ならrun off withが自然です。

get away with:罰を受けずに済む

get away withは、何か悪いことをした後で、処罰や非難を逃れることに焦点があります。

They made off with the money, but they didn’t get away with it.
彼らは金を持って逃げましたが、罰を免れることはできませんでした。

make off withは「物を持って逃げる行動」、get away withは「その後、罰を受けずに済む結果」です。責任を免れる表現との違いは、off the hookとget away withの違いも参考になります。

日本人が間違えやすいポイント

make away withとは混同しない

古い辞書や作品ではmake away withを見かけることがありますが、現代英語で「盗んで逃げる」を表すならmake off withの方が一般的で分かりやすい表現です。

「作る」と直訳しない

make off withのmakeを「作る」と置き換えても自然な日本語にはなりません。句動詞全体で「物を持ってその場から逃げる」と捉えましょう。

人から盗むならrob、人の物を盗むならsteal

  • Someone stole my wallet.:誰かが私の財布を盗んだ
  • Someone robbed me.:誰かが私から金品を奪った
  • Someone made off with my wallet.:誰かが私の財布を持ち去った

stealとmake off withの目的語は物、robの目的語は被害を受けた人・場所が基本です。

簡単な英語で言い換えるなら

make off withがすぐ出てこなければ、基本動詞を使って出来事をそのまま説明すれば十分伝わります。

  • Someone took my bag and ran away.
    誰かが私のバッグを取って逃げました。
  • They stole the money and left quickly.
    彼らは金を盗み、急いで立ち去りました。
  • My phone is gone. Someone took it.
    携帯電話がありません。誰かが持っていきました。
  • A bird took my sandwich and flew away.
    鳥が私のサンドイッチを取って飛び去りました。

しゅみすけ(大山俊輔)

旅行中の盗難では、句動詞を思い出すことより事実を明確に伝える方が大切です。Someone took my bag.やMy wallet is gone.だけでも、状況を伝える第一歩になります。

関連する表現

  • make off:急いで立ち去る、逃げ去る
  • run away:逃げる
  • run off with:物を持って逃げる、人と駆け落ちする
  • steal:物を盗む
  • rob:人・場所から金品を奪う
  • get away with:悪いことをして罰を受けずに済む

ほかの句動詞や定型表現は、英熟語・定型表現の記事一覧から確認できます。

まとめ

  • make off withは「物を盗んで素早く持ち去る」
  • 基本語順はmake off with+持ち去った物
  • 過去形はmade off with
  • stealは盗む事実、make off withは盗んだ後に逃げる動きまで表す
  • run off withは「駆け落ちする」、get away withは「罰を免れる」の意味もある
  • 難しければSomeone took it and ran away.で十分伝えられる

まずは、Someone made off with my bag.(誰かが私のバッグを持ち去りました)を、旅行先でも使える一文として覚えてみてください。

makeを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、makeを使った句動詞一覧をご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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