
run up to は、「人や場所へ走って近づく・駆け寄る」という意味で使われます。たとえば A child ran up to me. なら「子どもが私のところへ駆け寄ってきた」です。
ただし、Prices can run up to $500. のように数字が続けば「最大500ドルに達する」、ハイフンのある the run-up to the election なら「選挙までの期間」です。形が似ていても、文の仕組みは同じではありません。
この記事では、run up to のコアイメージ、語順、自然な例文、run to・rush up to・walk up toとの違い、そして句動詞が出てこないときの簡単な言い換えまで整理します。
Contents
run up toの意味を最初に確認
run up to には、主に次の2つの使い方があります。
- 人・物・場所へ走って近づく、駆け寄る
- 金額・数量などが最大〜に達する
もっとも基本的で、動きが目に浮かびやすいのは1の用法です。
- The boy ran up to his mother.
男の子は母親のところへ駆け寄りました。 - She ran up to the door and knocked.
彼女はドアまで走っていき、ノックしました。 - The repair could run up to $1,000.
修理費は最大1,000ドルに達する可能性があります。
活用形は run up to、過去形 ran up to、進行形 running up to です。
しゅみすけ(大山俊輔)
run+up toから意味の仕組みを理解する
run は「走る・勢いよく進む」、up to はここでは「〜のところまで・〜に接する位置まで」です。つまり、run up to someone は「その人のすぐそばまで走って進む」ことを表します。
この up は必ずしも「上へ」ではありません。対象との距離を詰め、すぐ近くへ到達する感覚です。そのため、人だけでなく door、car、desk、stage などにも使えます。
- The dog ran up to the gate.
犬は門まで走っていきました。 - A customer ran up to the counter.
客がカウンターへ駆け寄りました。 - He ran up to the stage to give her flowers.
彼は彼女に花を渡すため、ステージへ駆け寄りました。
使い方1:人に駆け寄る
run up to + 人 は、日常の出来事を描写するときによく使います。会えて喜ぶ、助けを求める、急いで声をかけるなど、目的は文脈で決まります。
- My daughter ran up to me and gave me a hug.
娘が私のところへ駆け寄り、抱きついてきました。 - A stranger ran up to us and asked for help.
見知らぬ人が私たちのところへ駆け寄り、助けを求めました。 - I ran up to Ken before he got on the train.
ケンが電車に乗る前に、私は彼のところへ駆け寄りました。 - She came running up to me with good news.
彼女はよい知らせを持って、私のところへ走ってきました。
come running up to は、話し手のいる場所へ「走ってやって来る」方向をよりはっきり示します。会話や物語では非常に自然な形です。
使い方2:場所・物のところまで走る
to の後ろには、人だけでなく到達点となる場所や物も置けます。
- He ran up to the taxi and opened the door.
彼はタクシーへ駆け寄り、ドアを開けました。 - We ran up to the platform, but the train had already left.
私たちはホームまで走りましたが、電車はすでに出たあとでした。 - The children ran up to the window to see the snow.
子どもたちは雪を見るため、窓へ駆け寄りました。 - She ran up to my desk just before the meeting.
彼女は会議直前に私の机へ駆け寄ってきました。
run up to は「対象のすぐ近くまで行く」ところに焦点があります。単にある場所へ走るなら run to the station でも十分です。
使い方3:金額・数量が最大〜に達する
run up to + 数字 は、費用・人数・時間などが「最大〜になる」「〜に達することがある」という意味になります。ここでは up to が上限を示します。
- Tickets can run up to $300.
チケットは最大300ドルになることがあります。 - The waiting time can run up to two hours.
待ち時間は最大2時間になることがあります。 - The course runs up to twelve weeks.
そのコースは最長12週間にわたります。
この用法には、人が走る動きはありません。主語には prices、costs、waiting time、course など、金額・規模・期間を表すものが来ます。日常会話では can cost up to $300 や can take up to two hours のほうが簡単で自然な場合も多くあります。
自動詞・目的語の位置と代名詞の語順
「駆け寄る」の run は自動詞です。近づく対象は to の後ろに置きます。
- ○ She ran up to Tom.
- ○ She ran up to him.
- × She ran him up to.
- × She ran up him.
代名詞でも語順は変わらず、run up to me / you / him / her / us / them です。これは pick it up のような分離可能な句動詞ではありません。
また、動作を続けて説明するなら、次の文型が使いやすいでしょう。
- run up to + 人 + and + 動作
She ran up to me and smiled.(彼女は私に駆け寄り、微笑みました) - run up to + 場所 + to do
He ran up to the door to stop her.(彼は彼女を止めるため、ドアへ走りました) - come running up to + 人
The kids came running up to us.(子どもたちが私たちのところへ走ってきました)
しゅみすけ(大山俊輔)
run up to・the run-up to・run up a billの違い
見た目が似ている3つの形は、スペースとハイフン、後ろに来る語で区別します。

| 形 | 品詞・意味 | 例 |
|---|---|---|
| run up to + 人・場所 | 動詞句:〜へ駆け寄る | He ran up to me. |
| run up to + 数字 | 動詞+上限:最大〜に達する | Costs can run up to $500. |
| the run-up to + 行事 | 名詞:行事直前までの期間 | the run-up to Christmas |
| run up + bill / debt | 句動詞:請求・借金を膨らませる | run up a large bill |
the run-up toは名詞
the run-up to an event は、主にイギリス英語で「ある行事の直前までの期間」を表します。run-up はハイフンのある名詞です。
- Sales rose in the run-up to Christmas.
クリスマス前の時期に売上が増えました。 - The candidates held several debates in the run-up to the election.
候補者たちは選挙までの期間に複数の討論会を行いました。
人に駆け寄る run up to とは、単語の区切りも文法も異なります。
run up a billは「請求額を膨らませる」
run up + bill / debt / charges は「請求額・借金・料金を積み上げる」という別の句動詞です。目的語は up と to の間ではなく、通常 run up の後ろに置きます。
- We ran up a huge phone bill.
私たちは高額な電話料金を使ってしまいました。 - He ran up debts while traveling.
彼は旅行中に借金を膨らませました。
run up toと似た表現の違い
run toとの違い
run to は「〜へ走る」という広い表現です。目的地へ向かうことに焦点があります。run up to は、対象のすぐそばまで距離を詰める様子がより鮮明です。
- I ran to the station.
駅へ走りました。 - I ran up to the station attendant.
駅員のところへ駆け寄りました。
rush up toとの違い
rush up to も「急いで駆け寄る」ですが、走ったかどうかより慌ただしさ・緊急性を強調します。実際に走る動作をはっきり描くなら run up to が自然です。
walk up toとの違い
walk up to は「〜へ歩み寄る」です。落ち着いた接近にも、勇気を出して話しかける場面にも使えます。
- He walked up to the manager and introduced himself.
彼はマネージャーへ歩み寄り、自己紹介しました。 - He ran up to the manager to warn her.
彼は警告するため、マネージャーへ駆け寄りました。
run up onとの違い
run up on は、相手に不意に近づく、詰め寄るという緊張感を伴うことがあります。run up to は、喜んで友人へ駆け寄るような中立的・好意的な場面でも使えます。
乗り物などが勢いよく近づく表現との違いは、zoom up to・rush up to・run up to・drive up toの違いでも詳しく整理しています。
日本人が間違えやすいポイント
- upを必ず「上へ」と訳さない:ここでは対象との距離を詰める感覚です。
- toを忘れない:「彼に駆け寄った」は ran up to him です。
- 代名詞を途中に入れない:run up to her が正しく、run her up to ではありません。
- run up toとrun-up toを区別する:前者は動詞、後者はハイフンのある名詞です。
- 数字の前では意味を切り替える:run up to $500 は「500ドルへ駆け寄る」ではなく「最大500ドルに達する」です。
この句動詞が出てこなかったら?簡単な英語ならこう言える
run up to を思い出せないときは、「走った」「その人のところへ行った」「近くまで行った」を基本語で伝えましょう。
- 人に駆け寄る:She ran to me.
彼女は私のところへ走ってきました。 - 急いで近づく:He came to me quickly.
彼は急いで私のところへ来ました。 - ドアまで走る:I ran to the door.
私はドアまで走りました。 - 費用が最大500ドル:It can cost as much as $500.
最大500ドルかかることがあります。 - 待ち時間が最長2時間:You may have to wait for two hours.
2時間待つことになるかもしれません。
完全に同じニュアンスでなくても、run to + 人・場所だけで中心的な出来事は十分に伝えられます。
まとめ
run up to の基本は、「人や場所のすぐ近くまで走っていく」です。語順は run up to + 人・場所で、代名詞でも run up to him のように to の後ろへ置きます。
数字が後ろに来る run up to $500 は「最大500ドルに達する」。ハイフンのある名詞 the run-up to Christmas は「クリスマスまでの期間」、run up a bill は「請求額を膨らませる」です。形の区切りと後ろの語を見れば、意味を判断しやすくなります。
別のrun系句動詞も確認したい方は、run up againstの意味・使い方や、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。
runの句動詞をまとめて学ぶ:runを使った句動詞一覧|意味・使い方・語順を整理









