
what with A and B は、「AやらBやらで」「AやBなど、いろいろな事情が重なって」という意味です。
because of と同じく理由を表しますが、単純に一つの原因を示すのではありません。仕事、家の用事、天気、交通トラブルなどを並べ、「あれもこれも重なって、結果としてこうなった」と説明するときにぴったりです。
この記事では、what で始まるのに疑問文ではない理由、自然な語順、名詞・動名詞の使い方、because of や with との違いまで、会話で使える独自例文とともに解説します。
Contents
what with A and Bの意味
基本の意味は次のとおりです。
- AやらBやらで
- AやBなどが重なって
- AもあればBもあって
What with work and family commitments, I haven’t had much time to exercise.
仕事やら家族の用事やらで、運動する時間があまり取れていません。
この文では、work と family commitments という複数の事情をまとめて、時間がない理由として示しています。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜwhat withで「~やら~やらで」になる?
この what は「何?」と質問する疑問詞として単独で働いているのではなく、what with ~ というまとまりで複数の事情を持ち出す働きをします。
with には「~がある状況で」という背景を添える感覚があります。そこに what が組み合わさり、「~という事情もあるし、そのほかにもいろいろあって」という列挙・累積の響きが生まれます。
そのため、単語を一語ずつ直訳するより、what with A and B=AやらBやらで と一つの型で覚えるのが実用的です。
ネイティブが感じるニュアンス
複数の事情が積み重なった感じ
what with A and B の中心は、原因が一つではなく、いくつかの事情が重なっていることです。
What with the rain and the train delays, we arrived an hour late.
雨やら電車の遅延やらで、私たちは1時間遅れて到着しました。
「雨が直接の原因」と一つに絞るのではなく、雨と遅延の両方が重なった状況を会話的に説明しています。
「いろいろあってね」という話し手の声が出る
客観的な原因だけでなく、「あれもこれもあって大変だった」という話し手の実感がにじみやすい表現です。忙しさ、疲れ、遅刻、忘れ物などを説明する場面でよく合います。
I’ve been exhausted, what with moving house and starting a new job.
引っ越しやら新しい仕事の開始やらで、ずっとへとへとなんです。
文脈によっては言い訳のようにも聞こえる
事情をいくつも並べるため、使い方によっては「理由をあれこれ挙げている」という印象になります。親しい会話では自然でも、正式な報告書や簡潔な業務連絡では、because of や due to のほうが合う場合があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
what with A and Bの語順・文法
文頭に置く形
最も見つけやすいのは、文頭に置いて理由を先に示す形です。
What with A and B, S+V.
What with the kids being sick and my laptop breaking down, I got almost nothing done.
子どもたちの体調不良やらパソコンの故障やらで、ほとんど何もできませんでした。
前置き部分の後ろには、通常カンマを置きます。
文末に置く形
結果を先に述べ、後ろから事情を補足することもできます。
S+V, what with A and B.
We decided to stay home, what with the storm and the roads being crowded.
嵐もあったし道路も混んでいたので、私たちは家にいることにしました。
withの後ろは名詞・代名詞・動名詞
what with の with は前置詞なので、後ろには名詞に相当するものを置きます。
- 名詞:what with work and school(仕事や学校のことで)
- 代名詞:what with that and everything else(それやほかのすべてのことで)
- 動名詞:what with packing and cleaning(荷造りや掃除をする必要があって)
- 名詞+動名詞:what with everyone talking(みんなが話していて)
What with having to pack and clean, I barely slept.
荷造りや掃除をしなければならなくて、ほとんど眠れませんでした。
What with everyone talking at once, I couldn’t follow the discussion.
みんなが一斉に話していたので、話し合いについていけませんでした。
場面別|what with A and Bの自然な例文
日常・家庭
What with cooking dinner and helping the kids with homework, the evening flew by.
夕食作りやら子どもの宿題の手伝いやらで、夜があっという間に過ぎました。
The apartment feels cramped, what with all these boxes and the new desk.
箱がたくさんあるうえに新しい机もあって、部屋が狭く感じます。
仕事
What with the deadline and two people being out sick, the team is under a lot of pressure.
締め切りやら2人の病欠やらで、チームには大きな負担がかかっています。
I missed your message, what with back-to-back meetings and a client call.
会議が立て続けにあり、顧客との電話もあって、メッセージを見落としてしまいました。
恋愛・人間関係
What with our different schedules and the distance, we don’t see each other very often.
お互いの予定の違いや距離のこともあって、私たちはあまり頻繁には会えません。
She has a lot on her mind, what with the wedding and her new job.
結婚式や新しい仕事のことで、彼女はいろいろ考えることがあります。
海外旅行
What with the long security line and the gate change, we nearly missed our flight.
保安検査の長い列やら搭乗口の変更やらで、危うく飛行機に乗り遅れるところでした。
I couldn’t sleep much, what with the jet lag and the noise outside.
時差ぼけと外の騒音のせいで、あまり眠れませんでした。
学校・学習
What with my part-time job and exam preparation, I haven’t finished the book.
アルバイトや試験勉強で、その本をまだ読み終えていません。
what with・because of・withの違い

| 表現 | 中心の意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| what with A and B | AやらBやらで | 複数の事情が重なったことを会話的に説明 |
| because of A | Aが原因で | 原因を直接・中立的に示す |
| with A | Aという状況で | 背景を添える。必ずしも原因とは限らない |
because ofとの違い
Because of the rain, the game was canceled.
雨のため、試合は中止になりました。
because of は、原因をまっすぐ示す中立的な表現です。一方、次の文では複数の事情をまとめています。
What with the rain and the strong wind, we gave up on the picnic.
雨やら強風やらで、私たちはピクニックを諦めました。
because of の語順や because との違いは、because ofの意味・使い方で詳しく解説しています。
withとの違い
With the window open, the room feels cooler.
窓が開いていると、部屋がより涼しく感じます。
この with は「窓が開いている状態で」という背景を示します。what with は背景を並べるだけでなく、それらを結果の理由としてまとめる働きが強くなります。
due toとの違い
due to も「~が原因で」を表し、what with より事務的・客観的な文脈に向いています。
The flight was delayed due to bad weather.
悪天候により、便が遅れました。
正式な案内や報告での使い分けは、due toとbecause ofの違いも参考にしてください。少し硬めの理由表現としては、on account ofの意味と使い方もあります。
what with one thing and anotherも覚えておこう
what with one thing and another は、「あれやこれやで」「何やかやで」という定型表現です。事情を一つずつ説明せず、まとめてぼかしたいときに使えます。
What with one thing and another, I forgot to call her.
何やかやで、彼女に電話するのを忘れました。
We haven’t traveled much lately, what with one thing and another.
あれこれあって、最近はあまり旅行していません。
日本人が間違えやすいポイント
疑問文の語順にしない
what があっても質問ではないため、後ろを疑問文の語順にはしません。
○ What with work and school, I’m busy.
仕事や学校のことで忙しいです。
× What with work and school, am I busy?
withの後ろに動詞の原形を置かない
動作を入れるときは動名詞にします。
○ What with working late and studying at night, I’m tired.
残業や夜の勉強で疲れています。
× What with work late and study at night …
必ずAとBを二つ置くとは限らない
代表形は A and B ですが、要素が一つだけの what with work のような形もあります。ただし、「そのことに加えてほかにもいろいろ」という含みは残ります。学習段階では、複数事情を並べる A and B の形から使い始めると感覚をつかみやすいでしょう。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
what with が出てこなくても、because of や because を使えば意味は十分伝わります。
What with work and family commitments, I’m very busy.
仕事や家族の用事やらで、とても忙しいです。
簡単に言い換えるなら:
- I’m very busy because of work and family commitments.
仕事と家族の用事で、とても忙しいです。 - I have work and family commitments, so I’m very busy.
仕事と家族の用事があるので、とても忙しいです。 - Several things happened, so I was late.
いろいろなことがあったので、遅れました。
まずは because や so で理由を伝えられれば十分です。会話に慣れてきたら、「いろいろ重なって」という実感を出したい場面で what with を使ってみましょう。
まとめ
- what with A and B は「AやらBやらで」「AやBなどが重なって」
- what で始まっても疑問文ではない
- 複数の事情を列挙し、結果の理由としてまとめる
- 文頭にも文末にも置ける
- with の後ろには名詞・代名詞・動名詞を置く
- because of は原因を直接示し、what with は話し手の「いろいろあって」という感覚が出やすい
- 正式な報告では because of や due to のほうが自然な場合がある
what with A and B は、忙しさや遅れなどを「一つの原因ではなく、いくつもの事情が重なった」と伝えられる表現です。まずは What with work and family, … のような身近な組み合わせから練習してみてください。
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