
weather the stormは、会社の不況や人生の危機などを「何とか耐え抜く」「苦境を乗り切る」という英語イディオムです。
ここでのweatherは名詞の「天気」ではなく動詞。「嵐にさらされながらも壊れずに持ちこたえる」というイメージから、すぐには解決できない厳しい状況を耐えて切り抜ける意味になります。
The company managed to weather the storm.
その会社は何とか苦境を乗り切りました。
この記事では、weather the stormの意味、動詞weatherの感覚、よく使う語順、自然な例文、ride out・pull through・blow overとの違い、簡単な言い換えまで解説します。
Contents
weather the stormの意味とニュアンス
weather the stormの基本的な意味は、危機・不況・批判・つらい時期などを耐え抜き、深刻な被害を受けずに切り抜けることです。
- 苦境を乗り切る
- 危機を耐え抜く
- 嵐が過ぎるまで持ちこたえる
単に問題を解決するというより、状況が厳しい間も倒れずに持ちこたえ、落ち着くところまで生き残るニュアンスがあります。
Our relationship weathered the storm.
私たちの関係は困難な時期を乗り越えました。
Small businesses are trying to weather the economic storm.
小規模事業者は経済的な苦境を何とか乗り切ろうとしています。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜweatherが「耐え抜く」になるの?
weatherには、名詞の「天気」のほかに、動詞で「風雨にさらす」「風雨に耐える」「困難を切り抜ける」という意味があります。
船や建物が激しい天候にさらされても壊れず残る姿を考えると分かりやすいでしょう。そこから、人や会社が厳しい時期を無事に通過する場合にも使われます。

stormは実際の嵐を指すこともありますが、このイディオムでは次のような困難の比喩としてよく使われます。
- 不況や売上の落ち込み
- 会社やチームの危機
- 批判やスキャンダル
- 夫婦・恋人間の問題
- 人生のつらい時期
語順とよく使われる形
weather the storm
基本形は主語+weather+the stormです。weatherは他動詞なので、通常はstormの前に前置詞を入れません。
We can weather the storm together.
私たちは一緒にこの苦境を乗り切れます。
The restaurant weathered the storm and stayed open.
そのレストランは苦境を乗り越え、営業を続けました。
manage to weather the storm
manage toを添えると、「苦労しながら何とか乗り切る」という感じが強まります。
Despite losing two major clients, we managed to weather the storm.
主要顧客を2社失いましたが、私たちは何とか危機を乗り切りました。
help someone weather the storm
資金・支援・人の助けが、誰かを苦境から守ったことも表せます。
Her friends helped her weather the storm after the breakup.
別れの後、友人たちの支えが彼女をつらい時期から救いました。
場面別の自然な例文
仕事・会社
We cut unnecessary costs to weather the storm.
私たちは苦境を乗り切るため、不要な経費を削減しました。
A loyal customer base helped the brand weather the crisis.
根強い顧客層のおかげで、そのブランドは危機を乗り越えられました。
恋愛・人間関係
If we keep talking honestly, I think we can weather this storm.
正直に話し続ければ、私たちはこの困難を乗り越えられると思います。
Their marriage has weathered many storms.
彼らの結婚生活は、これまで多くの困難を乗り越えてきました。
家庭・暮らし
Our savings helped us weather a difficult winter.
貯金のおかげで、私たちは厳しい冬を乗り切れました。
会話
A: Business has been slow lately. Are you doing okay?
A:最近、商売が低調ですね。大丈夫ですか。
B: It’s tough, but we have enough savings to weather the storm.
B:厳しいですが、苦境を乗り切れるだけの貯金はあります。
似た表現との違い
ride out:終わるまでやり過ごす
ride outも嵐や危機が終わるまで耐える表現です。weather the stormは「厳しい状況にさらされても損なわれずに持ちこたえる」響きが強く、ride outは「状況が過ぎるまで耐えて待つ」動きに焦点があります。
We decided to ride out the market downturn.
私たちは市場の低迷が終わるまで耐えることにしました。
詳しくは、ride outの意味と使い方をご覧ください。
pull through:深刻な状態から回復する
pull throughは、人が重い病気から回復する場合にも使えます。危険な状態から無事な側へ抜け出すことが中心です。weather the stormは会社・関係・組織などが外から来る困難に耐える場面に特に合います。
The doctors believe she’ll pull through.
医師たちは、彼女が回復すると考えています。
詳しくは、pull throughの意味と使い方で確認できます。
blow over:騒ぎが自然に収まる
blow overは、騒ぎ・怒り・問題などが時間とともに自然に収まることです。主語は問題側になります。一方、weather the stormの主語は、その困難に耐える人や組織です。
- The scandal will blow over.
その騒ぎはいずれ収まるでしょう。 - The company will weather the storm.
その会社はこの危機を乗り切るでしょう。
詳しくは、blow overの意味とニュアンスも参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
weatherに「天気」の意味しかないと思わない
この表現のweatherは動詞です。We weathered the storm.で「私たちは苦境を乗り切った」という完全な文になります。
小さな面倒には大げさになることがある
数分の遅刻や軽い宿題のような日常の小さな問題に使うと、大げさに響く場合があります。長く続く不況、重大なトラブル、関係の危機などに自然です。
必ずしも完全解決を意味しない
weather the stormは、被害をまったく受けなかったという意味ではありません。困難にさらされながらも、致命的な結果を避けて持ちこたえたことを表します。
表現が出てこないときの簡単な言い換え
- We got through a difficult time.
私たちは困難な時期を乗り越えました。 - We survived the crisis.
私たちはその危機を切り抜けました。 - We kept going even when things were hard.
大変なときも、私たちは続けました。 - The company did not close.
その会社は閉鎖しませんでした。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
weather the stormは、危機や不況などの「嵐」にさらされながらも、倒れずに耐えて乗り切ることを表します。
- weatherは動詞で「風雨や困難に耐える」
- 会社・組織・人間関係・人生の苦境に使える
- ride outは「終わるまでやり過ごす」、pull throughは「深刻な状態から回復する」
- 簡単に言うならget through a difficult timeで伝えられる
まずはWe’ll weather the storm together.(一緒にこの苦境を乗り越えよう)の形から、仕事や人間関係の会話で使ってみましょう。関連する表現は、場面別の英語定型表現一覧でも確認できます。









