dispense withの意味は?「不要として省く」の使い方とdo without・do away withとの違い

dispense withの意味と使い方を解説するアイキャッチ画像

dispense withは、「〜なしで済ませる」「不要なものとして省く」という意味です。

たとえば、Let’s dispense with the formalities. は「堅苦しい形式は抜きにしましょう」という意味。単に何かが手元にないのではなく、必要ではないと判断して、その手順や物を使わないニュアンスがあります。

この記事では、dispense withの意味と語順、受動態のcan be dispensed with、自然な例文、do withoutdo away withとの違い、会話で使える簡単な言い換えまで整理します。

dispense withの意味

dispense withの中心的な意味は、次の2つです。

  • 〜なしで済ませる
  • 不要なものとして省く・使わないことにする

We can dispense with the printed forms.
紙の申請書は使わずに済ませられます。

Let’s dispense with introductions and get started.
自己紹介は省いて、始めましょう。

この表現には、「本来なら使う・行うものだが、今回は必要ない」という判断があります。特に、形式、手順、設備、サービスなどを簡略化するときによく使われます。

しゅみすけ(大山俊輔)

dispense withは、ただ「ない状態に耐える」のではありません。「これはなくても進められる」と判断して、省く感覚を持つ表現です。

なぜ「省く」という意味になる?

dispense単体には、「分配する」「提供する」「薬を調剤して渡す」という意味があります。

The machine dispenses hot drinks.
その機械は温かい飲み物を提供します。

The pharmacist dispensed the medication.
薬剤師がその薬を調剤しました。

ところが、dispense withというまとまりになると意味が変わります。もともと「義務・必要性から解放する」という意味につながり、現在では「なくてもよいものとして省く」「使わずに済ませる」という意味で使われます。

そのため、dispenseを知っていても、dispense withを「〜を配る」と訳さないよう注意しましょう。

dispense withの語順と文法

基本形は次のとおりです。

主語 + dispense with + 省くもの

We decided to dispense with the extra meeting.
私たちは余分な会議を省くことにしました。

三人称単数ならdispenses with、過去形・過去分詞はdispensed withです。

The new system dispenses with manual data entry.
新しいシステムでは、手作業によるデータ入力が不要になります。

They dispensed with several unnecessary steps.
彼らはいくつかの不要な手順を省きました。

can be dispensed withの語順

「〜は省くことができる」「〜はなくてもよい」と、対象を主語にする受動態もよく使われます。

省けるもの + can be dispensed with

This step can be dispensed with.
この手順は省くことができます。

A physical key can be dispensed with if you use the app.
そのアプリを使えば、物理的な鍵は不要になります。

withが文末に残るため、日本語話者には少し不思議な語順に見えます。しかし、能動態のWe can dispense with this step.でひとかたまりと考えると理解しやすくなります。

よく一緒に使われる言葉

dispense withの後ろには、「慣例上はあるものの、省略できる物・手順」がよく続きます。

  • dispense with formalities:形式・堅苦しい挨拶を省く
  • dispense with introductions:紹介を省く
  • dispense with paperwork:書類作業をなくす
  • dispense with a meeting:会議を省く
  • dispense with the need for …:〜の必要をなくす
  • dispense with someone’s services:人のサービスを不要とする

dispense with someone’s servicesは、文脈によって「その人を解雇する・契約を終了する」の遠回しな表現になります。直接的な日常会話というより、硬く事務的な言い方です。

The company decided to dispense with his services.
会社は彼との契約を終了することにしました。

dispense with・do without・do away withの違い

dispense with、do without、do away withの意味とニュアンスを比較する解説イラスト

dispense with:不要と判断して省く

手順、形式、道具、サービスなどを「必要ない」と判断し、意図的に使わない・行わない表現です。3つの中ではやや硬く、仕事や説明文でよく使われます。

We can dispense with the approval form.
その承認書は省くことができます。

do without:なくても何とかする

do withoutは、欲しいもの・必要なものがない状態でも何とかやっていくことに焦点があります。

I can do without coffee for one day.
1日くらいならコーヒーなしでも何とか過ごせます。

詳しい語順やgo withoutとの違いは、do withoutの意味と使い方で解説しています。

do away with:廃止・撤廃する

do away withは、制度・規則・慣習などを完全に廃止することに焦点があります。単に今回だけ省略するよりも、存在そのものをなくすニュアンスが強くなります。

The school did away with the old rule.
その学校は古い規則を廃止しました。

詳しくは、do away withの意味・使い方とget rid ofとの違いもご覧ください。

使い分けの目安は次のとおりです。

  • 不要な手順や形式を省く:dispense with
  • ない状態で何とかやる:do without
  • 制度や規則を完全に廃止する:do away with

仕事で使える自然な例文

Can we dispense with this weekly report?
この週次レポートは省けませんか?

The online process dispenses with the need to visit the office.
オンライン手続きなら、オフィスへ行く必要がありません。

We’ve dispensed with paper receipts.
私たちは紙の領収書を使わないことにしました。

To save time, we’ll dispense with the usual presentation.
時間を節約するため、いつものプレゼンは省きます。

None of these checks can be dispensed with.
これらの確認は、どれも省くことができません。

日常会話で使える例文

Let’s dispense with the small talk and get to the point.
世間話は抜きにして、本題に入りましょう。

We can dispense with plates and eat straight from the box.
お皿は使わず、箱から直接食べてもいいね。

Can we dispense with gifts this year?
今年はプレゼント交換なしにしない?

ただし、日常会話ではdispense withが少し硬く聞こえる場合があります。友人同士なら、skipleave outnot useなどの方が自然なこともあります。

日本人が間違えやすいポイント

dispenseとdispense withを混同しない

  • dispense medicine:薬を調剤して渡す
  • dispense with medicine:薬を使わずに済ませる

withがあるかどうかで、意味が大きく変わります。

「我慢する」ことが中心ではない

dispense withは、なくて困るものを我慢する表現ではなく、「なくても問題ない・むしろ省いた方がよい」という判断を表します。困りながら何とかするならdo withoutが合います。

日常会話で無理に使わない

dispense withは自然な英語ですが、ややフォーマルです。「今日は自己紹介を省こう」なら、次のような簡単な表現でも十分です。

Let’s skip introductions today.
今日は自己紹介を省きましょう。

しゅみすけ(大山俊輔)

dispense withを知っていても、毎回使う必要はありません。仕事の説明ではdispense with、普段の会話ではskipやleave out、と場面で着せ替えると自然です。

簡単な英語での言い換え

dispense withがすぐ出てこないときは、次の基本表現で伝えられます。

  • skip …:〜を飛ばす・省く
  • leave … out:〜を省く
  • not use …:〜を使わない
  • not need …:〜を必要としない
  • get rid of …:〜をなくす・処分する

We don’t need this step anymore.
この手順はもう必要ありません。

Let’s leave out the formal greeting.
形式的な挨拶は省きましょう。

このような短い文なら、日常会話でも仕事でも使いやすく、意味も直接伝わります。

まとめ

dispense withは、「〜なしで済ませる」「不要なものとして省く」という意味です。

  • dispense with+名詞:不要な物・手順・形式を省く
  • can be dispensed with:省くことができる、なくてもよい
  • dispense単体の「分配する・調剤する」と混同しない
  • do withoutは「なくても何とかする」
  • do away withは「制度などを廃止する」

まずは仕事で使いやすい、Can we dispense with this step?(この手順は省けませんか?)をひとかたまりで覚えてみましょう。硬く感じる場面では、Can we skip this step?と言い換えれば自然に伝わります。

ほかの英熟語も、意味だけでなくニュアンスや使い分けまで理解したい方は、英熟語・定型表現の一覧もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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