
as a wholeは「全体として」「ひとまとまりとして」という意味です。人・組織・社会・作品などを、個々の部分に分けて見るのではなく、すべての部分をまとめて一つのものとして見るときに使います。
- The team performed well as a whole.
チームは全体としてよい働きをしました。 - We need to think about society as a whole.
私たちは社会全体について考える必要があります。 - The book is interesting as a whole.
その本は全体として面白いです。
ポイントは、「すべての部分が同じだ」と言っているのではないことです。チームの中に調子の悪い人がいても、全員をまとめた結果がよければThe team performed well as a whole.と言えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
as a wholeの意味は「全体として」
wholeは「部分が全部そろった全体・完全な一つ」を表します。as a wholeを直感的に捉えるなら、「一つの全体として」です。
| 対象 | 自然な日本語 | 例 |
|---|---|---|
| team / company | チーム・会社全体として | The company did well as a whole. |
| society / country | 社会・国全体 | It affects society as a whole. |
| book / movie / report | 作品・報告書を全体として見ると | The report is clear as a whole. |
| group / class / family | グループ全体として | The class is improving as a whole. |
日本語では文脈に応じて、「全体として」「全体的に」「〜全体」「ひとまとまりとして」などと訳します。
なぜas a wholeで「全体として」になる?
asには「〜として」、a wholeには「一つの全体」という意味があります。したがって、組み合わせると「一つの全体として」となります。
たとえば、一つの会社には営業・経理・人事などの部門があります。各部門の状況は異なっていても、全部をまとめて会社という一つの単位で評価するなら、the company as a wholeです。
- Sales were weak, but the company as a whole remained profitable.
売上は弱かったものの、会社全体としては黒字を維持しました。 - One scene was too long, but the movie as a whole was enjoyable.
一つ長すぎる場面はありましたが、映画全体としては楽しめました。
このように、as a wholeは部分ごとの差を認めながら、総合的な見方へ切り替えるときに特に役立ちます。

as a wholeの基本語順
名詞+as a whole
最も重要な形です。どの対象を「全体として」見るのかを先に置き、その後ろにas a wholeを続けます。
- The organization as a whole supports the new policy.
組織全体として、その新しい方針を支持しています。 - Japan as a whole is relatively safe.
日本は国全体として比較的安全です。 - The family as a whole has adapted well to the move.
家族全体としては、引っ越しにうまく適応しています。 - Young people as a whole are comfortable with new technology.
若者は全体として、新しい技術に抵抗がありません。
society as a wholeやthe world as a wholeのような組み合わせはよく使われます。この位置では「その対象の一部だけでなく、全体」を強調します。
文末のas a whole
評価や変化を述べた後に置く形も自然です。
- The staff worked efficiently as a whole.
スタッフは全体として効率よく働きました。 - The neighborhood has become safer as a whole.
その地域は全体として、より安全になりました。 - The course was useful as a whole.
その講座は全体として役に立ちました。
文末では、「個別に見れば例外もあるが、まとめて評価すると」という含みが出やすくなります。
Taken as a whole, 主語+動詞
taken as a wholeは「全体として捉えると」「総合的に見れば」という、少し改まった形です。報告書・研究・作品・複数の証拠などを分析するときによく使います。
- Taken as a whole, the evidence supports her claim.
全体として考えると、その証拠は彼女の主張を裏づけています。 - Taken as a whole, the changes have improved the service.
一連の変更を総合的に見ると、サービスは改善しています。 - The novel, taken as a whole, is a powerful story about family.
その小説は全体として見ると、家族を描いた力強い物語です。
会話ではbareのas a wholeやoverallのほうが軽く、taken as a wholeは文章・分析でよく見られます。
場面別に分かるas a wholeの例文
会社・仕事
- The project had a few delays, but it was successful as a whole.
そのプロジェクトには多少の遅れがありましたが、全体としては成功でした。 - We should consider what is best for the company as a whole.
会社全体にとって何が最善かを考えるべきです。 - Individual sales fell, but the market as a whole continued to grow.
個別の売上は落ちましたが、市場全体は成長を続けました。 - The team as a whole needs clearer communication.
チーム全体として、もっと明確なコミュニケーションが必要です。
学校・グループ
- The class as a whole did well on the test.
クラス全体として、テストの成績は良好でした。 - Some students are struggling, but the group is making progress as a whole.
苦戦している生徒もいますが、グループ全体としては進歩しています。 - The audience as a whole responded positively.
観客全体の反応は好意的でした。
旅行・暮らし
- The hotel had minor problems, but our stay was pleasant as a whole.
ホテルには小さな問題がありましたが、滞在全体としては快適でした。 - The city as a whole feels safe, even at night.
その街は、夜でも全体として安全に感じられます。 - The trip was tiring, but it was a great experience as a whole.
旅行は疲れましたが、全体としては素晴らしい経験でした。
映画・本・レポート
- The ending was predictable, but the movie worked well as a whole.
結末は予想どおりでしたが、映画全体としてはよくできていました。 - The report as a whole is easy to follow.
その報告書は全体として理解しやすいです。 - I didn’t like every chapter, but I enjoyed the book as a whole.
すべての章が好きだったわけではありませんが、本全体としては楽しめました。
as a wholeとoverallの違い
どちらも「全体として」と訳せますが、焦点が異なります。
| 表現 | 中心イメージ | 特徴 |
|---|---|---|
| as a whole | 部分をまとめて一つとして見る | 何の全体かを強調しやすい |
| overall | すべてを考慮した総合評価 | 文頭・文末で手軽に使える |
- The company as a whole is doing well.
一部の部署だけでなく、会社全体が好調です。 - Overall, the company is doing well.
総合的に見て、その会社は好調です。
1文目はthe companyを「一つの全体」として捉える点が中心です。2文目は、売上・利益・成長率などを考慮した「総合判断」という響きです。実際には言い換えられる場面も多くあります。
as a wholeとon the wholeの違い
on the wholeは「概して・だいたいにおいて」という意味で、一般的な傾向や総合評価を述べます。as a wholeのように特定の名詞を「一つの全体」として扱う働きはありません。
- Society as a whole needs to address this issue.
社会全体でこの問題に取り組む必要があります。 - On the whole, people support the proposal.
概して、人々はその提案を支持しています。
society on the wholeと言うこともありますが、その場合は「社会は概して」という評価です。society as a wholeなら「一部の人ではなく、社会全体」という範囲を強調します。
「概して」の類似表現については、generally・on the whole・by and largeの違いも参考にしてください。
as a wholeとall in allの違い
all in allは「すべてを考え合わせると」「結局のところ」という意味で、体験や出来事を振り返った最後の結論によく使います。
- The event as a whole was well organized.
イベント全体として、よく運営されていました。 - There were a few problems, but all in all, it was a good event.
いくつか問題はありましたが、総合すればよいイベントでした。
as a wholeは「対象の全体」に視点を置き、all in allは「いろいろ考えた結果の結論」に視点を置きます。
as a wholeとthe wholeの違い
the whole+名詞は「その〜全部」という名詞のまとまりです。一方、as a wholeは「全体として見ると」という視点を付け加えます。
- I read the whole report.
私は報告書を全部読みました。 - The report as a whole is convincing.
その報告書は全体として説得力があります。
前者は「一部ではなく全部読んだ」という量の話です。後者は、報告書の各部分を合わせた総合評価です。
日本人が間違えやすいポイント
aを抜いてas wholeにしない
- 誤:The team did well as whole.
- 正:The team did well as a whole.
wholeはここでは可算名詞として「一つの全体」を表すため、aが必要です。三語をひとかたまりで覚えましょう。
allと混同しない
allは「すべての人・物」を一つずつ含める感覚、as a wholeは「全部を一つのまとまりとして見る」感覚です。
- All the team members agreed.
チームメンバー全員が同意しました。 - The team as a whole agreed.
チーム全体として同意しました。
2文目は全体としての方針を示すため、必ずしも一人の反対者もいなかったとまでは断言しません。
個人一人には通常使わない
as a wholeは、部分から成る対象に使います。一人の人物でも、性格・能力・人生など複数の側面をまとめて評価する特別な文脈なら使えますが、通常はチーム・会社・社会・作品などに使うほうが自然です。
「全体が完全に同じ」という意味ではない
The country as a whole is getting richer.と言っても、すべての地域・すべての人が同じように豊かになっているとは限りません。部分的な例外を含みつつ、全体の動きについて述べています。
中学英語で簡単に言い換えるなら?
as a wholeが出てこなくても、次のように簡単に言えます。
| as a wholeを使う文 | 簡単な言い換え |
|---|---|
| The team did well as a whole. | The whole team did well. |
| The book was good as a whole. | Most of the book was good. |
| Think about society as a whole. | Think about everyone in society. |
| Taken as a whole, the plan works. | If we look at all parts, the plan works. |
the whole team、everyone、all partsなど、知っている語で「全体」を説明できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
as a wholeの関連表現
- taken as a whole:全体として捉えると
- overall:総合的に・全体として
- on the whole:概して
- all in all:すべてを考え合わせると
- in general:一般的に・全体的に
- the whole+名詞:〜全部
- in its entirety:全体を余すところなく
overall・taken as a whole・all in allをまとめて比較したい方は、「総じて」は英語で?類似表現の違いもあわせてご覧ください。
as a wholeの意味・使い方まとめ
- as a wholeは「全体として」「一つのまとまりとして」
- 個々の部分ではなく、すべてをまとめた状態・評価に注目する
- the team as a whole、society as a wholeのように名詞の後ろでよく使う
- taken as a wholeは「全体として捉えると」という少し改まった形
- overallは総合評価、on the wholeは一般的な傾向、all in allは最終結論に向く
- as wholeではなく、必ずas a whole
まずはThe team performed well as a whole.を基本文として覚えましょう。「部分的には違いがあっても、全部をまとめて見ると」というas a wholeの感覚をつかめます。
ほかの表現も学びたい方は、英熟語・定型表現の記事一覧をご覧ください。








