
「アンケートを回収する」「貸したパソコンを回収する」「不良品を回収する」「費用を回収する」。日本語ではすべて「回収する」ですが、英語では何を、なぜ手元へ戻すのかによって動詞が変わります。
複数の物を集めるなら collect、特定の物やデータを取り戻すなら retrieve / get back、メーカーが不良品を回収するなら recall、費用や損失を取り戻すなら recover / recoup が自然です。
Contents
「回収する」は4つの目的に分けよう
- collect:アンケート・料金・ゴミなどを集める
- retrieve / get back:貸した物・保管した物・データを取り戻す
- recall:メーカーが不良品を市場から回収する
- recover / recoup:費用・投資・損失を取り戻す

collect:複数の物を集めて回収する
collect は、アンケート用紙・宿題・料金・ゴミなど、散らばっているものを一か所に集める「回収」に使います。人から順番に受け取って集めるイメージです。
I’ll collect the questionnaires after the session.
セッション終了後にアンケートを回収します。
The teacher collected our homework.
先生が私たちの宿題を回収しました。
料金や代金を受け取る場合も collect payment / collect a fee と言えます。また、自治体や業者がゴミを定期回収する場合は collect garbage / rubbish が自然です。
retrieve / get back:特定の物を取り戻す
retrieve は、どこかに置いた物・預けた物・保存された情報を見つけて取り戻す表現です。日常会話では、より簡単な get … back がよく使われます。
We need to retrieve the laptops from the former employees.
退職した従業員からパソコンを回収する必要があります。
When can I get my book back?
貸した本はいつ回収できますか/いつ返してもらえますか?
コンピューターの「データを回収・取得する」にも retrieve data を使います。人に貸した物なら get my laptop back のように言うと自然です。
recall:不良品を市場から回収する
recall は、メーカーや販売会社が安全上の問題や欠陥のある商品を市場から回収するときの専門的な表現です。商品を買った個人が「回収する」のではなく、企業が購入者へ返却を求める場面で使います。
The company recalled the product due to a safety issue.
会社は安全上の問題により、その商品を回収しました。
More than 10,000 vehicles were recalled.
1万台を超える車両がリコール対象となりました。
名詞でも a product recall(製品回収)、a voluntary recall(自主回収)のように使えます。「思い出す」の recall と同じ単語ですが、文脈で意味が決まります。
recover / recoup:費用や損失を取り戻す
投じた費用、投資、損失などを「回収する」場合は recover や recoup を使います。物を集めるのではなく、失ったお金や支出した金額を取り戻す意味です。
It may take years to recover the initial investment.
初期投資を回収するには何年もかかるかもしれません。
The company is trying to recoup its losses.
会社は損失を回収しようとしています。
recover は失ったものを取り戻す広い語、recoup は支出・費用・損失を埋め合わせるビジネス寄りの語です。売上で費用を回収するなら recoup the cost がよく合います。
場面別:「回収する」の英語一覧
| 日本語の場面 | 自然な英語 | ポイント |
|---|---|---|
| アンケートを回収する | collect questionnaires | 複数を集める |
| 宿題を回収する | collect homework | 提出物を集める |
| 料金を回収する | collect payment / a fee | 支払金を受け取る |
| ゴミを回収する | collect garbage / rubbish | 定期的に集める |
| 貸した物を回収する | retrieve / get it back | 自分の手元へ戻す |
| データを回収する | retrieve / recover data | 保存先から取得・復旧 |
| 不良品を回収する | recall a product | 企業が市場から戻す |
| 費用を回収する | recover / recoup the cost | 支出した金額を取り戻す |
| 借金を回収する | collect / recover a debt | 支払いを受ける |
「ゴミを回収する」と「ゴミを処理する」は違う
ゴミを各家庭や施設から集めるなら collect waste、集めたゴミを焼却・廃棄・無害化するなら dispose of / treat waste です。
- The city collects garbage twice a week.(市は週2回ゴミを回収します)
- The waste is treated at this facility.(その廃棄物はこの施設で処理されます)
つまり、「どこから集めるか」なら collect、「集めたあとどうするか」なら dispose of / treat と考えると分かりやすくなります。
初心者なら簡単な英語に言い換えよう
- I’ll collect them later.(あとで回収します)
- I need to get it back.(それを回収する必要があります)
- Please return the laptop.(パソコンを返却してください)
- The company wants the product back.(会社が製品を回収しています)
- We need to earn the money back.(費用を回収する必要があります)
よくある間違い
× Collect the defective products from the market.
実際に各地から集める作業を表すなら可能ですが、メーカーによる「リコール・自主回収」なら Recall the defective products. が自然です。
× Recall my laptop from him.
個人的に貸した物を返してもらうなら Get my laptop back from him. または Retrieve my laptop from him. とします。
△ Collect the investment.
投資金を支払いとして集める意味にも聞こえます。投じた資金を売上などで回収するなら recover / recoup the investment が自然です。
ミニ会話で覚えよう
A: What should I do with this form?
A:この用紙はどうすればいい?
B: Leave it there. I’ll collect it later.
B:そこに置いて。あとで回収するよ。
A: Did you get the company laptop back?
A:会社のパソコンは回収できた?
B: Yes, it was returned yesterday.
B:うん。昨日返却されたよ。
A: Why was this product recalled?
A:なぜこの商品は回収されたの?
B: There was a problem with the battery.
B:バッテリーに問題があったんだ。
よくある質問
Q1. collect と gather の違いは?
collect は目的をもって物を集めて回収すること、gather は人や物が一か所に集まる・集めることを広く表します。提出物や料金の回収には collect が自然です。
Q2. retrieve と recover の違いは?
retrieve は特定の物や保存データを取りに行って戻すこと、recover は失った物・データ・お金・健康などを取り戻すことです。
Q3. 「自主回収」は英語で?
voluntary recall と言います。「メーカーは製品を自主回収した」なら The manufacturer voluntarily recalled the product. と表せます。
Q4. 「回収ボックス」は英語で?
アンケートや用紙なら collection box、返却物なら return box、使用済み電池などのリサイクル回収なら recycling collection box / recycling bin と目的に合わせます。
まとめ:「何を戻すのか」で選ぼう
- アンケート・宿題・料金を集める:collect
- 貸した物・保存データを取り戻す:retrieve / get back
- 不良品を市場から回収する:recall
- 費用・投資・損失を取り戻す:recover / recoup
「回収する」をそのまま一語にせず、複数の物を集めるのか、元の持ち主へ戻すのか、安全のため市場から戻すのか、お金を取り戻すのかまで考えると、自然な英語が選べます。









