
act upは、人・機械・身体などが、いつもの正常な状態から外れて困った状態になることを表す句動詞です。
The kids are acting up.
子どもたちが行儀悪くしています。
My laptop is acting up.
ノートパソコンの調子が悪いです。
My knee is acting up again.
また膝の具合が悪くなってきました。
同じact upでも、主語が人なら「行儀悪くする」、機械なら「不調になる」、身体なら「痛み・不調が出る」と訳し分けます。この記事では、upの共通感覚、自然な例文、act out・misbehave・not workingとの違いまで整理します。
Contents
act upの中心イメージは「困った状態が表面に出る」
actは「振る舞う・動く」、upには「上へ」だけでなく、変化や問題がはっきり現れる感覚があります。
act upでは、人・物・身体が普段どおりに振る舞わず、扱う人にとって困る状態が表面化します。
- 子どもが言うことを聞かず、困った振る舞いをする
- 機械が正常に動かず、エラーや不具合を起こす
- 膝や背中などに、いつもの痛みや不調が出る
日本語訳は変わっても、「正常ではなくなり、困らせる」という感覚は共通しています。
しゅみすけ(大山俊輔)
act upの3つの意味と使い方

1.人が行儀悪くする・言うことを聞かない
人が主語の場合、act upは「行儀悪く振る舞う」「騒ぐ」「反抗して手を焼かせる」という意味です。特に子どもについてよく使われます。
The children started acting up during dinner.
子どもたちは夕食中に行儀悪くし始めました。
He acts up when he gets tired.
彼は疲れると、言うことを聞かなくなります。
The class was acting up because the regular teacher was away.
担任の先生が不在だったので、クラスは騒いでいました。
大人に使うこともできますが、やや子ども扱いする響きが出ることがあります。職場の同僚などには、具体的な行動を説明するほうが中立的です。
2.機械・端末などの調子が悪くなる
機械、パソコン、スマートフォン、車、アプリなどが、完全に壊れたわけではないものの、いつもどおり動かないときにも使います。
My phone has been acting up all morning.
朝からずっとスマートフォンの調子が悪いです。
The printer is acting up again.
プリンターがまたおかしくなっています。
The air conditioner acted up during the hottest week of the year.
一年で最も暑い週に、エアコンの調子が悪くなりました。
原因や具体的な症状が分からなくても、「なんだかおかしい」とまとめて言える便利な表現です。
3.身体の一部・古傷などの具合が悪くなる
膝、背中、肩、胃、古傷などが、また痛み始めたり不調を起こしたりする場合にもact upを使えます。
My back is acting up today.
今日は背中の具合がよくありません。
Her old knee injury acts up in cold weather.
彼女の膝の古傷は、寒いと痛み出します。
My allergies are acting up again.
またアレルギー症状が出ています。
この用法は日常的な不調の言い方です。強い痛みや緊急性があるときは、症状を具体的に説明する必要があります。
act upの語順と時制
目的語を取らない句動詞
act upは基本的に目的語を取らず、主語自身が困った状態になります。
○ My computer is acting up.
パソコンの調子が悪い。
× My computer is acting it up.
進行形:be acting up
今起きている一時的な問題には、進行形がよく使われます。
The Wi-Fi is acting up.
Wi-Fiの調子が悪いです。
Why are the kids acting up today?
どうして今日は子どもたちが行儀悪くしているのですか。
過去形:acted up
My car acted up on the way to work.
仕事へ向かう途中、車の調子が悪くなりました。
His shoulder acted up after the game.
試合後、彼の肩にまた痛みが出ました。
現在完了:has been acting up
少し前から現在まで不調が続いている場合に自然です。
The app has been acting up since the update.
アップデート後から、そのアプリの調子が悪いです。
My stomach has been acting up lately.
最近、胃の調子がよくありません。
日常・仕事・旅行で使える例文
家庭・子育て
The kids only act up when they’re hungry.
子どもたちは、お腹が空いたときだけ行儀が悪くなります。
He was acting up, so we took a short break.
彼が落ち着かなかったので、少し休憩しました。
仕事・機器トラブル
My keyboard is acting up, so I may reply slowly.
キーボードの調子が悪いので、返信が遅くなるかもしれません。
The payment system started acting up during lunch.
昼食時に決済システムの調子が悪くなり始めました。
Let me restart it. It’s been acting up all day.
再起動させてください。一日中、調子が悪いのです。
旅行・外出
The rental car acted up halfway to the airport.
空港までの途中で、レンタカーの調子が悪くなりました。
My knee tends to act up on long flights.
長時間のフライトでは、膝の具合が悪くなりがちです。
体調・暮らし
My shoulder acts up when I work at the computer too long.
パソコン作業を長く続けると、肩の具合が悪くなります。
My skin is acting up because of the dry air.
空気が乾燥しているせいで、肌の調子が悪いです。
act upとact outの違い
どちらも人の困った振る舞いに使えますが、焦点が違います。
- act up:行儀悪くする、騒ぐ、言うことを聞かないという目に見える振る舞い
- act out:内面の不安・怒り・ストレスなどを問題行動として表す
The child was acting up because he was tired.
その子は疲れていて、行儀悪くしていました。
The child was acting out his anxiety.
その子は不安を問題行動として表していました。
act outは「場面を演じる」という別の意味もあります。詳しくは、act outの意味・使い方をご覧ください。
act upとmisbehaveの違い
misbehaveは「行儀悪く振る舞う」という意味を直接表す動詞です。act upはより会話的で、その場で手を焼かせている感じがあります。
The children misbehaved at the restaurant.
子どもたちはレストランで行儀悪く振る舞いました。
The children were acting up at the restaurant.
子どもたちはレストランで騒いだり言うことを聞かなかったりしていました。
意味は近いものの、act upは機械や身体にも使える点が大きく異なります。
機械のact upとnot working・break downの違い
act up:不安定・おかしい
動いたり動かなかったり、エラーが出たりするなど、完全には壊れていない不安定な状態です。
My laptop is acting up.
ノートパソコンが何だかおかしい。
not working:動かない
正常に機能していないことを簡単に直接伝えます。
My laptop isn’t working.
ノートパソコンが動きません。
break down:故障して動かなくなる
車や機械が故障し、機能が止まることに焦点があります。
My car broke down.
車が故障しました。
act upは「様子がおかしい」、not workingは「機能しない」、break downは「故障した」という違いです。家電の症状を具体的に説明したい場合は、家電の故障・トラブルを英語で伝える記事も参考になります。
日本人が間違えやすいポイント
主語によって訳を変える
My son is acting up.
息子が言うことを聞かない。
My phone is acting up.
スマートフォンの調子が悪い。
My back is acting up.
背中の具合が悪い。
すべてを「行儀悪くする」と訳すことはできません。主語が何かを先に確認しましょう。
完全な故障とは限らない
機械に使うact upは、断続的な不具合や原因不明の異常にも使えます。「完全に壊れた」と断定する表現ではありません。
人への使用はやや批判的
大人にYou’re acting up.と言うと、子ども扱いしたり責めたりする響きが出やすくなります。具体的な行動を説明するほうが適切な場合があります。
He kept interrupting everyone.
彼はみんなの話を何度も遮っていました。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
- The kids aren’t listening.(子どもたちが言うことを聞きません)
- He is behaving badly.(彼は行儀悪く振る舞っています)
- My phone isn’t working well.(スマートフォンがうまく動きません)
- Something is wrong with the printer.(プリンターのどこかがおかしいです)
- My knee hurts again.(また膝が痛みます)
- My allergies are bad today.(今日はアレルギー症状がひどいです)
act upを思い出せないときは、「誰・何が」「具体的にどう困っているか」を分けて言えば十分に伝わります。
まとめ
act upは、人・機械・身体などが、正常な状態から外れて「困った状態になる」ことを表す句動詞です。
- 人+act up:行儀悪くする、騒ぐ、言うことを聞かない
- 機械+act up:調子が悪くなる、不安定になる
- 身体+act up:痛みや症状などの不調が出る
- 今起きている不調はbe acting upが自然
- act outは感情を問題行動として表すこと、not workingは機能しないことが中心
ほかの句動詞・定型表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもご覧ください。









