
blow overは、嵐などが「通り過ぎる」、騒ぎ・問題・気まずさなどが「自然に収まる」という意味の句動詞です。
会話では、It’ll blow over.(そのうち収まるよ)の形がとても実用的です。自分が積極的に問題を解決するというより、時間がたつにつれて関心や緊張が薄れ、やがて平静に戻るニュアンスがあります。
Contents
blow overの意味は「通り過ぎる・自然に収まる」
代表的な使い方は次の2つです。
- 嵐・悪天候が通り過ぎる
- 騒ぎ・問題・気まずい状況が自然に収まる
- Let’s wait here until the storm blows over.
嵐が通り過ぎるまで、ここで待ちましょう。 - Don’t worry. This will blow over soon.
心配しないで。これはすぐに収まります。
過去形はblew over、過去分詞はblown overです。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜblow overで「騒ぎが収まる」になる?
blowは「風が吹く」、overは「こちらを越えて向こう側へ」という感覚を持ちます。まず、頭上にある嵐が風に運ばれ、自分たちのいる場所を越えて去っていく場面を想像してください。
嵐が過ぎれば、雨風は弱まり、空は再び穏やかになります。この物理的なイメージが、騒ぎ・批判・緊張などにも広がり、「一時的な問題が通り過ぎて自然に収まる」という意味になりました。

意味1|嵐や悪天候が通り過ぎる
文字どおり、嵐・にわか雨・悪天候などがその場所を通過することを表します。悪天候を主語にするのが基本です。
- We stayed in the café until the rainstorm blew over.
私たちは激しい雨が通り過ぎるまでカフェにいました。 - The storm should blow over by evening.
嵐は夕方までには通り過ぎるはずです。 - Once the bad weather has blown over, we can leave.
悪天候が過ぎ去ったら、出発できます。
until the storm blows over(嵐が通り過ぎるまで)、after the storm has blown over(嵐が過ぎ去ったあと)の形がよく使われます。
意味2|騒ぎや問題が自然に収まる
こちらが会話で特に重要な比喩的用法です。話題、うわさ、批判、気まずさ、口論の余波などが一時的で、やがて人々の関心から薄れていくことを表します。
- Give it a few days. The whole thing will blow over.
数日待ってみて。この騒ぎは全部収まるよ。 - She hoped the controversy would blow over quickly.
彼女はその論争が早く収まることを願っていました。 - Things were awkward after our argument, but it soon blew over.
口論のあと気まずかったのですが、すぐに収まりました。 - Do you think this problem will just blow over?
この問題は放っておけば自然に収まると思いますか? - The criticism hasn’t blown over yet.
批判はまだ収まっていません。
this・it・the whole thingのような語を主語にすれば、細かく説明しなくても「今起きている騒ぎ」を指せます。
blow overのニュアンス|「自分で解決する」とは限らない
blow overの大事な点は、問題が時間の経過や関心の低下によって自然に弱まることです。誰かが話し合って解決した、対策を実行して解消した、という意味ではありません。
- The misunderstanding was resolved.
誤解は解決されました。
→ 話し合いなどで解決した可能性がある - The misunderstanding blew over.
誤解による騒ぎは自然に収まりました。
→ 時間とともに問題にならなくなった
そのため、重大な事故や放置できない問題について安易にIt’ll blow over.と言うと、「何もしなくてもそのうち忘れられる」と軽く見ている印象を与えることがあります。
よく使われる形と文法
It will blow over.
「そのうち収まるでしょう」という定番の形です。短くIt’ll blow over.と言えます。
- I know you’re embarrassed, but it’ll blow over.
恥ずかしいのは分かるけど、そのうち収まるよ。
wait until … blows over
「〜が通り過ぎる/収まるまで待つ」という形です。
- Let’s wait until the tension blows over.
緊張した空気が収まるまで待ちましょう。
hope … will blow over
「〜が自然に収まることを願う」という形です。
- Management hoped the complaints would blow over.
経営陣は苦情が自然に収まることを期待していました。
「風で物が倒れる」のblow overとの違い
The storm blew over.ではstormが通り過ぎます。一方、The wind blew the chair over.では、風が椅子を吹き倒します。同じ語の並びでも文の構造が異なります。
- The storm blew over.
嵐が通り過ぎました。 - The wind blew the sign over.
風が看板を吹き倒しました。 - The wind blew it over.
風がそれを吹き倒しました。
「吹き倒す」の意味では目的語が必要です。代名詞はblow it overのようにblowとoverの間に置きます。
blow overと似た表現の違い
blow overとpass
passは「過ぎる」という広い基本語です。時間、痛み、機会などにも使えます。blow overは嵐のような一時的な悪い状況が去り、平静に戻るイメージを強く持ちます。
- This feeling will pass.
この気持ちはいずれ過ぎ去ります。 - The controversy will blow over.
その論争はいずれ収まります。
blow overとdie down
die downは、音・風・興奮・怒りなどの強さが徐々に弱まることに注目します。blow overは、問題そのものが一時的なものとして通り過ぎることに注目します。
- The noise finally died down.
騒音がようやく静かになりました。 - The scandal eventually blew over.
そのスキャンダルはやがて収まりました。
blow overとblow away
blow awayは「風で吹き飛ばす」、または「圧倒する・感動させる」です。blow overは「通り過ぎる・自然に収まる」です。
- The wind blew the papers away.
風が書類を吹き飛ばしました。 - The storm blew over.
嵐が通り過ぎました。
blow awayの多義と受け身は、blow awayの意味・使い方で詳しく解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
人を主語にしない
「私は問題を収めた」と言いたいときに、I blew over the problem.とは通常言いません。自然に収まるもの自体を主語にします。
- The problem blew over.
問題は自然に収まりました。 - We solved the problem.
私たちは問題を解決しました。
blowoverと1語にしない
句動詞はblow overと2語で書きます。一般的な学習場面では、名詞として1語のblowoverを使う必要はありません。
「忘れればよい」という冷たい響きに注意する
相手が深刻に悩んでいるとき、It’ll blow over.だけでは気持ちを軽視しているように聞こえることがあります。まず共感を添えると自然です。
- I know this is stressful, but I think it’ll blow over soon.
大変なのは分かるけど、もうすぐ収まると思うよ。
しゅみすけ(大山俊輔)
思い出せないときの簡単な言い換え
blow overが出てこなくても、中学英語で十分に伝えられます。
- The storm will pass soon.
嵐はすぐに通り過ぎます。 - Things will calm down soon.
状況はすぐに落ち着きます。 - People will forget about it in a few days.
数日すれば、みんなそのことを忘れます。 - This problem won’t last long.
この問題は長く続きません。
「何がどうなるか」を直接説明すれば、句動詞を覚えていなくても会話は続けられます。
blow overの活用
- 原形:blow over
- 三人称単数:blows over
- 過去形:blew over
- 過去分詞:blown over
- 進行形:blowing over
まとめ
blow overは、文字どおりには「嵐が通り過ぎる」、比喩的には「騒ぎ・問題・気まずさが時間とともに自然に収まる」という意味です。
中心にあるのは、嵐が頭上を越えて去り、再び静けさが戻るイメージ。まずは定番のIt’ll blow over.(そのうち収まるよ)を、相手への共感と一緒に使ってみましょう。ほかの句動詞や定型表現は、英熟語・定型表現のまとめから確認できます。









