
新商品、旅行先、同僚の能力などを「これは本当にいいですよ」と積極的に良く言うとき、英語ではtalk upが使えます。
talk up + 人・物は、単に褒めるだけでなく、聞き手の評価や関心を高めるために「良いところを強調して話す」「褒めて宣伝する」という句動詞です。文脈によっては「実際以上によく見せる」という含みもあります。
この記事では、talk upの意味とニュアンス、分離できる語順、自然な例文、praise・promote・hypeとの違い、簡単な英語での言い換えまで解説します。
Contents
talk upの意味は「褒めて宣伝する・よく見せる」
talk someone/something upは、人・商品・計画・場所などについて好意的に話し、その価値や魅力を高く見せることです。
- She really talked up the new restaurant.
彼女はその新しいレストランをかなり褒めていました。 - He talked up his team’s achievements.
彼は自分のチームの実績を大いにアピールしました。 - My friend talked me up to the hiring manager.
友人は採用担当者に私のことを良く言って推薦してくれました。
良い点を伝えること自体は否定的ではありません。ただし、話し手が熱心すぎたり、実物が期待ほどではなかったりすると、「ずいぶん持ち上げていた」「実際以上によく言っていた」という軽い疑いを込めることもできます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜtalk upで「良く言って評価を上げる」になる?
talkは「話す」、upは「上へ」という方向を表します。話すことによって、人や物の評価・注目度・魅力を上へ押し上げるイメージです。
- talk:言葉で伝える
- up:評価や関心を上げる
日本語の「持ち上げる」「売り込む」に近い発想ですが、必ずしも商売だけに限りません。友人の長所を紹介したり、旅行先の魅力を熱く語ったりする場合にも使えます。
talk upの語順|名詞と代名詞の位置
名詞なら2つの語順が使える
talk upは目的語を間に入れられる句動詞です。目的語が名詞なら、次の両方が可能です。
- talk up the proposal
その提案を良く言って売り込む - talk the proposal up
その提案を良く言って売り込む
長い目的語は後ろに置くtalk up + 目的語の形が読みやすく、短い目的語ではどちらも自然です。
代名詞は必ずtalkとupの間
目的語がit・him・her・themなどの代名詞なら、必ず間に置きます。
- They talked it up.
彼らはそれを盛んに宣伝しました。 - She talked him up before the interview.
彼女は面接前に彼のことを良く言って推薦しました。
talk up itやtalk up himとは通常言いません。句動詞の代名詞語順として、talk it upをひとかたまりで覚えると便利です。
誰に対して良く言うかはtoで示せる
「誰に向けて売り込むのか」を加えたい場合は、後ろにto + 人を置けます。
- Can you talk the idea up to the client?
そのアイデアをクライアントにうまく売り込んでもらえますか? - She talked me up to her boss.
彼女は上司に私のことを良く言ってくれました。
talk up・praise・promote・hypeの違い

| 表現 | 中心となる意味 | 特徴 |
|---|---|---|
| talk up | 良い点を強調して評価・関心を高める | 会話的。人・商品・計画などに使える |
| praise | 優れた点や行動を褒める | 評価や称賛が中心。売り込む目的は不要 |
| promote | 商品・企画などを宣伝、促進する | 広告や組織的な販売活動にも使う |
| hype | 大げさに宣伝して期待をあおる | 誇張への批判を含むことが多い |
talk upとpraiseの違い
praiseは、よい仕事や行動を素直に褒めることです。一方のtalk upには、聞き手の印象を良くしたり、関心を高めたりする方向性があります。
- The teacher praised Mia for her hard work.
先生は一生懸命取り組んだミアを褒めました。 - The teacher talked Mia up to the scholarship committee.
先生は奨学金の審査委員会にミアのことを良く言って推薦しました。
talk upとpromoteの違い
promoteは宣伝活動全般を表せる、やや広く中立的な語です。広告、SNS、キャンペーンなど、話すこと以外にも使えます。talk upは、言葉で魅力を強調する行為に焦点があります。
talk upとhypeの違い
hypeは、注目を集めるために大げさに宣伝するニュアンスが強く、批判的に使われることがあります。talk upにも誇張の可能性はありますが、必ずしも不誠実とは限りません。
- The company talked up the phone’s new camera.
会社はそのスマートフォンの新しいカメラを強くアピールしました。 - The phone was overhyped.
そのスマートフォンは宣伝で期待をあおられすぎていました。
場面別|talk upの自然な例文
仕事・採用
- Our manager talked up the benefits of the new system.
上司は新しいシステムの利点を大いにアピールしました。 - I’ll talk you up when I meet the director.
取締役に会ったら、あなたのことを良く言っておきます。 - Don’t just talk up the plan—explain the risks too.
その計画の良い面ばかり売り込まず、リスクも説明してください。
買い物・商品
- The salesperson talked the premium model up, but I chose the basic one.
店員は上位モデルを強く勧めましたが、私は基本モデルを選びました。 - They’ve been talking up this product for months.
彼らは何か月もこの商品を盛んに宣伝しています。
旅行・日常会話
- You really talked up that hotel. Was it that good?
あのホテルをずいぶん褒めていたね。本当にそんなに良かったの? - Everyone talked the town up, so I expected more.
みんながその町を良く言っていたので、もっと期待していました。
恋愛・人間関係
- My sister talked him up before I met him.
姉は、私が彼に会う前に彼のことをかなり褒めていました。 - Thanks for talking me up to your friends.
友達に私のことを良く言ってくれてありがとう。
よく使われる形とコロケーション
- talk up the benefits / advantages
利点・長所を強調する - talk up a product / service
商品・サービスを褒めて宣伝する - talk up a plan / proposal
計画・提案を魅力的に説明する - talk someone up to a manager / client
上司・顧客に人を良く言って推薦する - be talked up as …
~として高く評価・宣伝される
受け身では、次のような形も自然です。
- The film was talked up as the best comedy of the year.
その映画は今年最高のコメディーとして盛んに宣伝されました。 - She was talked up as a future leader.
彼女は将来のリーダーとして高く評価されていました。
日本人が間違えやすいポイント
「話しかける」ではない
talk upは「上の方向へ話しかける」という意味ではありません。「人に話しかける」ならtalk to someoneやspeak to someoneを使います。
talk down toの反対語とは限らない
talk down toの意味・使い方は「人を見下すように話す」です。形は反対に見えますが、単純な一組の反対語ではありません。
- talk someone up:その人を良く言って評価を上げる
- talk down to someone:その人を低く見て話す
目的語の位置も違うため、語順ごと覚えましょう。
「もっと大きな声で話す」の用法もある
特にイギリス英語では、聞こえない相手にTalk up!と言って「もっと大きな声で話して」と求める場合があります。ただし、日常会話ではCould you speak up?のほうが広く使われます。通常の記事・ニュース・仕事の文脈で目的語が続くtalk something upは、「良く言って宣伝する」と考えてよいでしょう。
簡単な英語で言い換えるなら?
talk upが出てこないときは、「良いことをたくさん言う」「良く見せようとする」と直接説明できます。
- She said a lot of good things about the product.
彼女はその商品について良いことをたくさん言いました。 - He tried to make the plan sound better.
彼はその計画をより良く聞こえるようにしました。 - They want more people to notice it.
彼らはもっと多くの人にそれを注目してほしいのです。 - My colleague recommended me to the manager.
同僚は上司に私を推薦してくれました。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
人や物を「良く言う」という意味では、speak well ofの意味・使い方も関連します。speak well ofは好意的に評価して話すことが中心で、talk upほど積極的に売り込む目的を示さない場合があります。
考えを相手へうまく伝える表現は、put overの意味・使い方も参考にしてください。ほかの表現は英熟語・定型表現のまとめから確認できます。
まとめ
talk up + 人・物は、「良い点を強調して話す」「褒めて宣伝する」「魅力的に見せる」という意味です。upには、言葉によって評価や関心を上げる感覚があります。
名詞ならtalk up the productとtalk the product upの両方が可能ですが、代名詞はtalk it upのように必ず間へ置きます。
まずはShe really talked it up.(彼女はそれをずいぶん良く言っていた)を覚えて、商品、提案、人の推薦など身近な場面で使ってみましょう。









