
call upを見て、「電話をかける」だけを思い浮かべていませんか? 実はcall upには、人へ電話するほか、「人を呼び出す・招集する」「記憶や情報を呼び起こす」という使い方もあります。
この記事では、call+upから意味が広がる仕組み、目的語の位置、call him upの語順、自然な例文、call・ring up・bring upとの違いまで整理します。表現が出てこないときに、中学英語でどう言い換えるかも一緒に考えましょう。
Contents
call upの意味を最初に整理
call upの中心には、「声をかけて、人・記憶・情報を意識や活動の場へ呼び出す」という感覚があります。文脈によって、主に次の意味になります。
- 人に電話する:I’ll call you up tonight.
- 人を呼び出す:The manager called me up to his office.
- 代表・軍務などへ招集する:She was called up to the national team.
- 記憶・画像・情報などを呼び起こす/画面に出す:The song called up old memories.
日常会話では「電話する」の意味が分かりやすい一方、ニュースや仕事では「招集する」「情報を呼び出す」もよく見かけます。
しゅみすけ(大山俊輔)
call+upで、なぜ「呼び出す」になる?
callは「声をかける・呼ぶ」、upは単なる「上」だけでなく、「現れる・活動状態になる・意識に上がる」という方向を表せます。
そのためcall upは、「声をかけ、相手や情報をこちらの活動の場へ上げてくる」というイメージになります。電話なら声で相手と接続し、人ならその場へ呼び、記憶なら意識の表面へ浮かび上がらせるわけです。

call upの語順|call him upが基本
call upは、目的語を取る用法では分離可能な句動詞です。名詞は2か所に置けます。
- call Ken up
- call up Ken
どちらも「ケンに電話する/ケンを呼び出す」です。ただし、目的語がhim・her・me・them・itなどの代名詞なら、必ずcallとupの間に置きます。
- ○ I’ll call him up later.
- × I’ll call up him later.
- ○ They called her up to the national team.
- × They called up her to the national team.
受動態では、be called upの形も頻出します。
- He was called up for military service.
彼は兵役に招集されました。 - She was called up to the senior team.
彼女はトップチームに招集されました。
意味1|「人に電話する」のcall up
call upは、特にくだけた会話で「人に電話する」という意味になります。現在の英語では、単にcallだけでも同じ意味を自然に表せるため、upは省かれることも多いです。
- I’ll call you up after work.
仕事のあとで電話するね。 - Why don’t you call her up and ask?
彼女に電話して聞いてみたら? - He called me up out of the blue.
彼が突然、私に電話してきました。 - I called up the hotel to confirm my booking.
予約を確認するためホテルへ電話しました。
call・call up・ring upの違い
- call:最も中立的で広く使える「電話する」
- call up:やや会話的。「その人に連絡を取る」感じが出る
- ring up:主にイギリス英語でよく使う「電話する」
迷ったときは、I’ll call you later.が最も簡潔で自然です。
意味2|「人を呼び出す・招集する」
電話以外では、必要な人を「今いる場所や役割へ呼ぶ」という意味になります。上司が部下を呼ぶ、選手を上位チームや代表へ選ぶ、人を軍務へ招集するといった場面です。
- The boss called me up to her office.
上司が私をオフィスへ呼び出しました。 - They called up two players from the minor leagues.
彼らはマイナーリーグから選手を2人昇格させました。 - She was called up to the national squad.
彼女は代表チームに招集されました。 - Thousands of reservists were called up.
何千人もの予備役が招集されました。
スポーツではcall someone up to the first team / national team、軍務ではcall someone up for military serviceが代表的な組み合わせです。
意味3|「記憶・情報を呼び起こす/呼び出す」
呼び出す対象は人だけではありません。記憶・感情・イメージを意識へ浮かばせたり、コンピューター上の情報を画面へ表示したりするときにも使えます。
- That smell called up memories of my grandmother’s kitchen.
その匂いで祖母の台所の記憶がよみがえりました。 - The photo called up a feeling I had almost forgotten.
その写真で、忘れかけていた感情がよみがえりました。 - Can you call up the customer’s record?
その顧客の記録を画面に出せますか? - She called the file up on her laptop.
彼女はノートパソコンでそのファイルを呼び出しました。
情報やファイルは名詞なので、call up the fileとcall the file upの両方が可能です。代名詞itならcall it upとします。
call upと似た表現の違い
call onとの違い
call onは「人を訪ねる」「人を指名する」「人に行動を求める」。call upの「電話する・招集する」とは異なります。
- The teacher called on me.
先生が私を指名しました。 - I called him up.
私は彼に電話しました。
bring upとの違い
bring upは「話題を持ち出す」「子どもを育てる」。記憶を「呼び起こす」call upと近く見えることがありますが、話題を会話に出すならbring upです。
- She brought up the budget issue.
彼女は予算の問題を話題に出しました。 - The music called up old memories.
その音楽が昔の記憶を呼び起こしました。
summon・draftとの違い
summonは「正式に呼び出す」、draftは「徴兵する・選抜する」という一語動詞です。call upは日常的な「呼ぶ」から公式な「招集」まで、文脈に応じて幅広く使えます。
日本人が間違えやすいポイント
- call up himとは言わず、代名詞はcall him upにする
- 「電話する」なら、いつもupが必要なわけではない。単なるcallのほうが一般的なことも多い
- call onやcall forと混同しない
- 「電話で起こす」はcall upではなく、文脈に応じてcall someone to wake them upなどとする
- 「話題に出す」は通常bring upであり、call upではない
この句動詞が出てこなかったら?
call upを忘れても、「何をしたのか」を基本語で直接説明すれば十分に伝わります。
- 「電話する」なら:I’ll call you tonight.
今夜、電話するね。 - 「上司に呼び出された」なら:My boss asked me to come to her office.
上司が私にオフィスへ来るよう言いました。 - 「代表に招集された」なら:They chose her for the national team.
彼女は代表チームに選ばれました。 - 「昔を思い出した」なら:The song made me remember my childhood.
その歌を聞いて子どもの頃を思い出しました。 - 「ファイルを呼び出す」なら:Can you show the file on the screen?
そのファイルを画面に表示できますか?
しゅみすけ(大山俊輔)
call upを使った短い会話例
A: Did you hear from Maya?
B: Not yet. I’ll call her up after dinner.
A: Good. Please tell her about tomorrow’s meeting.
A: Ken was called up to the national team.
B: Really? He must be thrilled.
A: He’s been working toward it for years.
関連する英語表現
まとめ
call upの核は、「声をかけて、人・記憶・情報を意識や活動の場へ呼び出す」ことです。「電話する」「人を呼び出す・招集する」「記憶や情報を呼び起こす」という意味は、このイメージでつながります。
目的語が代名詞なら、語順はcall him up / call her up / call it up。call upが出てこなくても、call、ask、choose、remember、showなどの基本語に分解すれば、会話は止まりません。
callを使った表現をまとめて整理したい方は、callを使った句動詞一覧はこちらをご覧ください。









