
hold forth は、「ある話題について長々と、いかにも詳しそうに話す」という句動詞です。ただ長く話すだけでなく、話し手が自信たっぷりに持論を展開し、周りが聞き役になっているニュアンスを伴うことがよくあります。
He held forth on the future of education.
彼は教育の未来について長々と持論を語りました。
会話では少し硬めで、ときに「また独演会が始まった」という軽い皮肉やユーモアが含まれます。
Contents
hold forthの意味を先に確認
hold forth の基本的な意味は、次のとおりです。
- ある話題について長々と話す
- 自信ありげに、権威があるように語る
- 自分の意見や知識をとうとうと述べる
話題を続けるときは、主に on または about を使います。
- hold forth on politics:政治についてとうとうと語る
- hold forth about his travels:自分の旅行について長々と話す
しゅみすけ(大山俊輔)
hold+forthから意味の仕組みを理解する
hold は「持つ・ある状態に保つ」、forth は古風な響きのある副詞で「前へ、外へ」という方向を表します。言葉や意見を前へ出し続け、その場に広げていくイメージから「長々と論じる」という意味になりました。
現代の日常英語で forth を単独で使う機会は多くありませんが、hold forth はひとまとまりの表現として、書き言葉や少しユーモラスな会話で今も使われます。

ネイティブが感じるニュアンス
hold forth のポイントは、単なる発話時間の長さだけではありません。話し手が「自分はこの話題をよく知っている」と感じながら、一方的に説明や意見を展開する姿を描きます。
そのため、次のような含みが生まれやすい表現です。
- 話し手が自信満々である
- 聞き手が口を挟みにくい
- 少し偉そう、独演会のように見える
- 書き手が話し手を軽くからかっている
ただし、必ず悪口になるわけではありません。専門家が知識を熱心に語った場面を、面白みを込めて描写することもできます。
語順:hold forth on/about+話題
hold forth は、この意味では目的語を直接取らない自動詞的な句動詞です。話題は on または about の後ろに置きます。
- ○ She held forth on modern art.
- ○ She held forth about modern art.
- × She held forth modern art.
on は講義・評論のように、特定のテーマについて論じる響きが強めです。about はもう少し一般的に「~について」を表します。
時間を示すなら for an hour、場所なら at dinner のように付け足せます。
He held forth for nearly an hour at dinner.
彼は夕食の席で1時間近くも長々と話しました。
活用形とよく使われる形
活用は hold – held – held です。
- hold forth on/about + 話題:~について長々と語る
- held forth:長々と語った
- was holding forth:とうとうと語っていた
- hold forth for + 時間:~の間、長々と話す
- hold forth to + 人:人を相手に長々と話す
My uncle was holding forth about the “right” way to make coffee.
叔父はコーヒーの「正しい」淹れ方について、とうとうと語っていました。
しゅみすけ(大山俊輔)
場面別の自然な例文
仕事:会議で持論を展開する
The consultant held forth on why the company needed a complete rebrand.
そのコンサルタントは、なぜ会社に全面的なブランド刷新が必要なのかを長々と論じました。
Our manager held forth about productivity while the meeting ran overtime.
会議が予定時間を超えるなか、上司は生産性についてとうとうと語りました。
家庭・友人:得意分野を長く語る
Dad held forth on the advantages of electric cars all through dinner.
父は夕食の間ずっと、電気自動車の長所について得意げに語りました。
Once she starts talking about gardening, she can hold forth for hours.
彼女はガーデニングの話を始めると、何時間でも語り続けられます。
恋愛・人間関係:一方的に話す
He spent most of the date holding forth about his career.
彼はデートの大半を、自分の仕事について一方的に語って過ごしました。
I wanted a conversation, but he just held forth about himself.
私は会話がしたかったのですが、彼は自分のことを長々と話すだけでした。
go on・lecture・expoundとの違い
| 表現 | 中心的な意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| hold forth | 持論を長々と語る | 硬め・自信満々・皮肉を帯びやすい |
| go on about | 同じ話題を長々と話す | 口語的で、うんざり感が出やすい |
| lecture someone | 人に説教する | 聞き手を教え諭す・叱る |
| expound on | 詳しく説明・論述する | フォーマルで、否定的とは限らない |
He went on about traffic. は「彼は交通の話をいつまでも続けた」。He held forth on traffic policy. なら、「彼は交通政策について権威ありげに持論を展開した」という違いが出ます。
日本人が間違えやすい点
- hold forth a topic のように話題を直接置かない
- 「前へ差し出す」という物理的な意味だと考えない
- 中立的な talk about と完全な同義語だと思わない
- 自分について使うと、意図せず「得意げに長話した」という自己評価になることがある
- 日常の短い発言には大げさなので使わない
この句動詞が出てこなかったら?
hold forth を思い出せなくても、「長い時間話した」「自分の意見を全部話した」と簡単に説明できます。
- He talked about politics for a long time.
彼は政治について長い時間話しました。 - She talked for an hour and didn’t let anyone else speak.
彼女は1時間話し、ほかの人に話させませんでした。 - He told us all his ideas about the project.
彼はその企画について、自分の考えをすべて私たちに話しました。
皮肉まで再現しなくても、誰が・何について・どのくらい話したかを伝えれば、その場の目的は十分に達成できます。
関連表現
まとめ
hold forth は、ある話題について「長々と、自信ありげに持論を語る」ことです。話題は hold forth on/about + 名詞 で続け、過去形は held forth。単なる talk about よりも、話し手が場を占有するような長さや権威ぶった雰囲気があり、軽い皮肉やユーモアを込めて使われることが多い表現です。
holdを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、holdを使った句動詞一覧をご覧ください。









