
pitch into は、人や意見を「激しく非難する」「勢いよく攻撃する」というインフォーマルな表現です。穏やかに問題点を指摘するのではなく、相手へ一気に言葉を浴びせるような強さがあります。
ただし、文脈によっては「仕事などに勢いよく取りかかる」という意味にもなります。この記事では、pitch into+人・物事の語順、2つの意味の見分け方、jump on・tear into・criticizeとの違いを例文で整理します。
Contents
pitch intoの基本的な意味
pitch into+人・物事には、主に次の2つの意味があります。
- 人・意見などを激しく非難する、攻撃する
- 仕事・食事などに勢いよく取りかかる
会話で特に注意したいのは1つ目の意味です。
The manager pitched into him for missing the deadline.
上司は締め切りに遅れたことで彼を激しく責めました。
She pitched into the proposal during the meeting.
彼女は会議中、その提案を厳しく批判しました。
We pitched into the cleanup as soon as the guests left.
客が帰るとすぐ、私たちは勢いよく片づけに取りかかりました。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「激しく非難する」という意味になる?
pitch には「勢いよく投げる」、into には「外から中へ入り込む」という感覚があります。そこから、何かを標的へ勢いよく投げ込むように、言葉や攻撃を相手へ激しくぶつけるイメージにつながります。

「仕事に取りかかる」の場合も、外から眺めているだけでなく、その活動の中へ勢いよく入るイメージです。
語順はpitch into+人・物事
into は前置詞なので、後ろに非難や攻撃の対象を置きます。
- pitch into+人:人を激しく責める
- pitch into+意見・計画:意見や計画を厳しく批判する
- pitch into+仕事・活動:仕事などに勢いよく取りかかる
They pitched into the speaker after his careless remark.
不用意な発言のあと、彼らはその話し手を激しく非難しました。
The reviewers pitched into the new policy.
評論家たちは新しい方針を厳しく批判しました。
Let’s pitch into the work before it gets too late.
遅くなりすぎる前に、その仕事に勢いよく取りかかりましょう。
pitch him into のように、代名詞を pitch と into の間へ入れて「彼を非難する」という語順にはしません。この意味では pitch into him が基本です。
自然な例文で使い方を確認
仕事:ミスを激しく責める
My boss pitched into me before I had a chance to explain.
説明する機会もないうちに、上司は私を激しく責めました。
会議:提案を厳しく批判する
Several members pitched into the plan because it was too expensive.
費用が高すぎるとして、数人のメンバーがその計画を厳しく批判しました。
人間関係:相手へ怒りをぶつける
Don’t pitch into her over one small mistake.
たった一つの小さなミスで、彼女を激しく責めないで。
家庭:作業に勢いよく取りかかる
After breakfast, everyone pitched into the packing.
朝食後、みんなで荷造りに勢いよく取りかかりました。
食事:勢いよく食べ始める
The kids pitched into the pizza as soon as it arrived.
ピザが届くとすぐ、子どもたちは勢いよく食べ始めました。
pitch intoとpitch inの違い
形は似ていますが、意味は大きく違います。
- pitch in:仲間に加わって手伝う、協力する
- pitch into:人などを激しく非難・攻撃する/作業などに勢いよく取りかかる
Everyone pitched in to clean the room.
みんなが部屋の掃除を手伝いました。
The supervisor pitched into Tom for leaving early.
監督者は早退したことでトムを激しく責めました。
「協力する」の用法は、pitch inの意味・使い方で詳しく解説しています。
類似表現との違い
pitch intoとjump on
jump onの意味・使い方も「人を強く責める」ですが、相手のミスや発言を捉えてすぐに責める感覚が出やすい表現です。pitch into は、相手へ勢いよく激しい非難を浴びせることに焦点があります。
pitch intoとtear into
tear into も「激しく非難する」という意味で、相手を容赦なく言葉で攻める感じがあります。どちらも強い口語表現ですが、tear into のほうが「引き裂く」イメージから、より攻撃的に響くことがあります。
pitch intoとcriticize
criticize は「批判する」という一般的な語です。冷静な批評にも使えます。一方、pitch into は感情や勢いを伴うことが多く、フォーマルな報告書や穏やかな助言には向きません。
pitch intoとgo at
go atの意味・使い方は「勢いよく取りかかる」「攻めかかる」という広い表現です。pitch into は、人への激しい非難という意味がよりはっきり出る場合があります。
日本人が間違えやすいポイント
pitch inと混同しない
I pitched into my coworkers. と言うと、「同僚に協力した」ではなく「同僚を激しく責めた・攻撃した」と受け取られる可能性があります。「同僚と協力した」なら I pitched in with my coworkers. です。
軽い注意には強すぎる
「少し注意した」「改善点を伝えた」程度なら、talk to、point out、give feedback などが自然です。pitch into は、言葉の勢いを伝えたい場面で使います。
受け身の別表現と混同しない
be pitched into despair のような形は、「突然、絶望の状態へ投げ込まれる」という別の構文です。「激しく非難される」なら文脈に応じて be severely criticized などのほうが分かりやすいでしょう。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
pitch into を思い出せなくても、基本語で十分に伝えられます。
- criticize someone strongly:人を強く批判する
- get very angry with someone:人にとても腹を立てる
- attack someone with words:言葉で人を攻撃する
- start working hard on something:何かに一生懸命取りかかる
His boss criticized him very strongly.
上司は彼をとても厳しく批判しました。
We started working on the problem right away.
私たちはすぐにその問題へ取りかかりました。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
pitch into の中心的な意味は「人や物事を激しく非難・攻撃する」です。pitch の「勢いよく投げる」と into の「中へ」の感覚から、相手へ言葉を激しく浴びせるニュアンスが生まれます。
また、仕事や食事などに「勢いよく取りかかる」という意味もあります。誰が何に向かっているのかを見れば、文脈から意味を判断できます。穏やかに「批判する」なら criticize、強い勢いを出すなら pitch into と使い分けましょう。
ほかの表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。











