knock aroundの意味は?「案を話し合う・ぶらぶらする」の使い方と語順

knock around(案を気軽に話し合う)の意味を表すアイキャッチ画像

knock around は、日常会話や仕事で「案・計画を気軽に話し合う」という意味で使える句動詞です。

Let’s knock a few ideas around.
いくつかのアイデアを気軽に出し合いましょう。

さらに、「目的を決めず各地をぶらぶら巡る」「物がその辺にある」「人を乱暴に扱う」など、文の形によって意味が変わります。共通するのは、一つの場所や結論に固定せず、あちこち動かす感覚です。

knock aroundの主な意味と形

まず、よく出会う形をまとめます。

  • knock an idea around:案を気軽に話し合う
  • knock around+場所:その場所をぶらぶら巡る
  • be knocking around somewhere:物がその辺にある
  • knock someone around:人を殴る・乱暴に扱う

目的語が「案」なのか「人」なのか、目的語なしで場所が続くのかを見ると、意味を判断しやすくなります。

knock an idea around|案を気軽に話し合う

knock+案・計画+around は、まだ結論を急がず、可能性を探りながら意見を出し合うことです。日本語の「案をたたく」「アイデアを転がす」「軽く相談する」に近い感覚があります。

We knocked the proposal around over lunch.
私たちは昼食を取りながら、その提案について気軽に話し合いました。

Can we knock around a few possible names?
候補となる名前をいくつか出し合いませんか?

They knocked the plan around for an hour but made no decision.
彼らは1時間ほど計画をあれこれ話し合いましたが、決定はしませんでした。

重要なのは、formalに検討して決定する段階とは限らない点です。まだ粗い案を自由に動かし、反応を見るようなニュアンスです。

なぜ「話し合う」という意味になるの?

knock は「コツンと当てる」、around は「周囲を回る・あちこち」という感覚を持ちます。

アイデアを一つの場所に置いたままにせず、参加者の間であちこちへ軽く打ち返すように動かすところから、「案を気軽に出し合う・話し合う」という意味になります。

aroundそのものの感覚は、be-rize.comのaroundのコアイメージ解説でも詳しく確認できます。

しゅみすけ(大山俊輔)

完成した案を正式に審議するというより、まだ柔らかいアイデアをテーブルの上で転がしながら「これはどう?」と意見を交わす感覚です。

語順はknock an idea around|代名詞は真ん中

「案を話し合う」意味では、knock+目的語+around が基本です。

  • knock an idea around
  • knock the plan around
  • knock it around

Let’s knock it around before we decide.
決める前に、それについて気軽に話し合いましょう。

代名詞 it は必ず真ん中に置き、knock around it とはしません。名詞については knock around a few ideas も辞書で見られる形ですが、学習者はまずknock+案+aroundを基本形として覚えると、代名詞の語順にも迷いにくくなります。

knock around+場所|各地をぶらぶら巡る

目的語として案を置かず、場所と一緒に使うと「目的を細かく決めず、ぶらぶら歩く・各地を渡り歩く」という意味になります。

I knocked around Europe after college.
大学卒業後、ヨーロッパ各地を気ままに巡りました。

We spent the afternoon knocking around downtown.
私たちは午後、繁華街をぶらぶらして過ごしました。

He knocked around from job to job in his twenties.
彼は20代のころ、仕事を転々としていました。

単なる散歩なら walk around、友達とくつろいで過ごすなら hang out の方が一般的です。knock aroundには、行き先や進路が定まっていない感じがあります。

be knocking around somewhere|物がその辺にある

主に英国英語では、物について be knocking around と言うと、「どこかその辺にある」「使われずに置かれている」という意味になります。

There should be an extra charger knocking around somewhere.
予備の充電器がどこかその辺にあるはずです。

I’ve got an old notebook knocking around in a drawer.
引き出しのどこかに古いノートがあります。

正確な場所は分からないものの、家・部屋・職場などの範囲内にはある、という曖昧な存在を表します。

knock aroundの3用法を図で整理

knock an idea around・knock around Europe・be knocking around somewhereの違いを示す解説図

  • 案を目的語にする:案を気軽に話し合う
  • 場所と使う:各地を目的なく巡る
  • 物を主語にする:物がその辺にある

aroundの「あちこち」という感覚は共通していますが、何が動いているのかによって日本語訳が変わります。

knock around・talk over・mull overの違い

knock an idea around|自由に案を出し合う

まだ決定前の段階で、軽く意見を交換します。発散的な話し合いに向いています。

talk something over|決めるためによく話し合う

talk over は、問題や選択肢について相談し、結論へ近づく感覚が強くなります。

We need to talk the budget over.
予算についてよく話し合う必要があります。

詳しくはtalk overの専門記事で解説しています。

mull something over|一人でもじっくり考える

mull over は、すぐに答えを出さず、時間をかけて考えることです。話し合いが必須ではありません。

I’ll mull it over tonight.
今夜じっくり考えてみます。

詳しくはmull overの専門記事で確認できます。

knock aroundとknock aboutの違い

knock aroundknock about は重なる意味が多く、地域によって置き換えられることがあります。

  • knock around:北米でも広く使われ、案を話し合う・各地を巡るなど
  • knock about:英国寄りに見聞きしやすく、同じくぶらぶらする・乱暴に扱うなど

「人を乱暴に扱う」の形や地域差は、knock aboutの専門記事で詳しく整理しています。

knock someone around|人を殴る・苦しめる

knock someone around には、人を何度も殴る・乱暴に扱うという強い意味もあります。また比喩的に、会議や人生などで厳しく扱われることにも使えます。

The bullies knocked him around.
いじめっ子たちは彼を殴って乱暴に扱いました。

I got knocked around in the meeting.
会議で厳しく攻められました。

暴力被害を正確に伝える必要がある場面では、hithurtbeat up など、より直接的な表現を優先してください。

仕事で使える自然な例文

Let’s knock some campaign ideas around tomorrow.
明日、キャンペーン案をいくつか気軽に出し合いましょう。

We’re just knocking around possibilities at this stage.
この段階では、可能性を自由に話し合っているだけです。

The idea has been knocking around for months.
そのアイデアは何か月も前から検討されています。

I knocked the schedule around with my team.
チームとスケジュール案をあれこれ話し合いました。

日本人が間違えやすいポイント

  • 必ずしも「殴る」ではない:idea・planが目的語なら話し合う
  • 代名詞は真ん中:knock it aroundが基本
  • 正式な検討とは限らない:自由で気軽な意見交換
  • 場所と使えば「ぶらぶらする」:knock around Europeなど
  • 物が主語なら「その辺にある」ことがある
  • goof aroundとは違う:goof aroundは「ふざける・遊んで時間を過ごす」

knock aroundが出てこないときの簡単な言い換え

「案を気軽に話し合う」なら、基本語だけでも十分伝えられます。

  • Let’s talk about some ideas.
    いくつかの案について話しましょう。
  • Let’s share our ideas.
    アイデアを出し合いましょう。
  • We don’t need to decide yet.
    まだ決める必要はありません。

まとめると、次のように言えます。

Let’s share some ideas. We don’t need to decide today.
いくつか案を出し合いましょう。今日は決めなくても構いません。

しゅみすけ(大山俊輔)

knock aroundが出てこなければ、“Let’s talk about some ideas.”で十分です。「まだ決めない」と加えれば、気軽に案を出す段階だというニュアンスも伝えられます。

短い会話で使い方を確認

A: Do we need to choose a name today?
A:今日、名前を決める必要がありますか?

B: No. Let’s just knock a few ideas around first.
B:いいえ。まずはいくつか案を気軽に出し合いましょう。

A: Sounds good. I have three possibilities.
A:いいですね。候補が3つあります。

関連する英語表現

まとめ

knock an idea around は、「案を気軽に話し合う・自由に意見を出し合う」という意味です。語順は knock+案+around、代名詞なら knock it around とします。

目的語なしで場所と使えば「ぶらぶら巡る」、物が主語なら「その辺にある」という意味にもなります。共通するaroundの「あちこち」の感覚を持ち、文の主語・目的語・場所から意味を判断しましょう。

ほかのknock表現もまとめて学びたい方は、「knockを使った句動詞一覧」で、意味・使い方・語順の違いを体系的に確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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