
over there は、「あそこに」「あそこで」「向こうに」「向こうで」という意味です。話し手から少し離れた場所を、視線や指さしとともにはっきり示すときによく使います。
She’s over there. なら「彼女はあそこにいるよ」、Put it over there. なら「それを向こうに置いて」という意味になります。
Contents
最初に結論:over thereは「あそこ・向こう」
- She’s waiting over there.
彼女はあそこで待っています。 - The entrance is over there.
入口はあちらです。 - Can you put the bags over there?
バッグを向こうに置いてもらえますか?
over there は、話し手から離れた場所を「あの辺り」「向こう側」とひとかたまりに捉え、その場所へ相手の注意を向ける表現です。
しゅみすけ(大山俊輔)
overとthereから意味を考える
there は「そこ・あそこ」、over には「こちらから離れた向こう側へ」という感覚があります。2語が組み合わさると、「こちらではなく、向こう側のあの場所」を指す表現になります。
実際の距離は必ずしも非常に遠い必要はありません。同じ部屋の反対側、店内の別の棚、道路の向こう側など、話し手が「こちら側ではなく、あちら側」と捉えていれば使えます。
- Your coat is over there by the window.
あなたのコートは窓のそばのあそこにあります。 - Let’s sit over there.
向こうに座りましょう。
thereとover thereの違い

there も over there も「そこ・あそこ」を表しますが、焦点が少し違います。
there:場所を示す基本語
there は、話し手のいる場所ではない位置を広く示す基本語です。すでに場所が分かっている場合や、強く指し示す必要がない場合にも使えます。
- I left my phone there.
私はそこにスマートフォンを置きました。 - Have you been there before?
以前そこへ行ったことがありますか?
over there:見える場所・特定の方向をはっきり示す
over there は、視界に入っている場所や特定の方向を「ほら、あそこ」と示す響きがあります。
- Look! There’s an empty table over there.
見て!あそこに空いているテーブルがあります。 - The taxi stand is over there, next to the hotel.
タクシー乗り場はあちら、ホテルの隣です。
ただし、距離を厳密に測って使い分けるわけではありません。話し手が場所を強く示したいかどうかが大切です。
here・there・over thereの距離感
- here:話し手のいる「ここ」
- there:話し手から離れた「そこ・あそこ」
- over there:向こう側の「あそこ」と方向をはっきり示す
例えば、店員が自分の近くの席を案内するなら Please sit here.、少し離れた席なら Please sit there.、店の反対側の席を指すなら Please sit over there. が自然です。
over hereとの違い
over here は「こっちに・こちらで」、over there は「あっちに・向こうで」です。
- Come over here.
こっちへ来て。 - Wait over there.
あっちで待っていて。
over が付くことで、どちらも「今いる位置から、示された側へ」という方向感が生まれます。hereとthereが、話し手側か向こう側かを決めています。
over thereの語順とよく使う形
be動詞+over there:あそこにいる・ある
- My friends are over there.
私の友達はあそこにいます。 - The restroom is over there.
お手洗いはあちらです。 - Is that your suitcase over there?
あそこにあるのはあなたのスーツケースですか?
動詞+over there:向こうで動作する
- Let’s wait over there.
あそこで待ちましょう。 - She’s talking to the manager over there.
彼女は向こうでマネージャーと話しています。 - You can leave your umbrella over there.
傘はあちらに置けます。
名詞+over there:あそこにいる人・ある物
名詞の後ろに置き、「あそこにいる人」「あそこにある物」を説明することもできます。
- Who’s the man over there?
あそこにいる男性は誰ですか? - See that building over there?
あそこにある建物が見えますか?
場面別の自然な例文
待ち合わせ・日常会話
- I’m over here, by the ticket machine.
こっちだよ、券売機のそばにいるよ。 - I can see Yuki over there.
あそこにユキが見えます。 - There are two seats over there.
あそこに席が2つ空いています。
旅行・道案内
- A: Excuse me, where is the bus stop?
A:すみません、バス停はどこですか? - B: It’s over there, across from the bank.
B:あちらです。銀行の向かい側です。
- The check-in counters are over there on the left.
チェックインカウンターはあちらの左側です。 - You can buy tickets at the machine over there.
あそこにある機械でチケットを買えます。
仕事・オフィス
- The meeting room is over there at the end of the hall.
会議室はあちら、廊下の突き当たりです。 - Please place the samples over there.
サンプルはあちらに置いてください。 - Our sales team is sitting over there.
営業チームは向こうに座っています。
日本人が間違えやすいポイント
1.over thereは「真上」ではない
over には「〜の上」という意味もありますが、over thereのoverは「向こう側」の感覚です。「あそこの上」と直訳しません。
2.go to over thereとは通常言わない
there は場所を表す副詞なので、移動先として使うときは通常 to を付けません。
- Go over there. 〇
あそこへ行って。 - Go to over there. ×
ただし、後ろに名詞が続くなら to が必要です。
- Go to the desk over there.
あそこにある受付へ行ってください。
3.遠さだけで機械的に使い分けない
thereとover thereの違いは、単純な距離の目盛りではありません。相手の注意を特定の方向へ向けたいときにover thereが自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
思い出せないときの簡単な言い換え
- She’s waiting over there.
→ She’s there.
彼女はそこにいます。 - The entrance is over there.
→ The entrance is next to that café.
入口はあのカフェの隣です。 - Put it over there.
→ Put it by the window.
窓のそばに置いてください。
位置を示す表現には、物や場所へ注意を向ける point outの意味・使い方 や、「あちこち」を表す here and thereの意味・使い方 もあります。
まとめ
- over there は「あそこに・向こうで」という意味
- 離れた場所を、視線や指さしで明確に示すニュアンスがある
- thereは場所を示す基本語、over thereは「向こうのあの場所」を強く示す
- over hereは「こっち」、over thereは「あっち」
- 移動先として使うときも Go over there. とし、通常toは不要
ほかの重要表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。









