Take overの意味は?仕事・会社・役割を「引き継ぐ」の使い方

Take overの「仕事・会社・役割を引き継ぐ」を表すイラスト

take overは、前の人が担当していた仕事・役割・責任・会社などを「引き継ぐ」ときに使う句動詞です。

I’ll take over from here.なら「ここからは私が引き継ぎます」。She took over as manager.なら「彼女がマネージャーに就任しました」。企業の話でCompany A took over Company B.と言えば、「A社がB社を買収しました」です。

「引き継ぐ」と「買収する」は別の意味に見えます。しかし、どちらにも「前の人・組織が持っていた責任やコントロールを、境界を越えて自分の側へ取り込む」という共通の動きがあります。

この記事では、takeとoverのコアイメージ、take over from・take over as・take over forの使い分け、自動詞と他動詞の語順、hand over・take on・succeed・replaceとの違い、名詞takeoverまで、仕事でそのまま使える例文と一緒に解説します。

30秒でわかるtake over

  • I’ll take over. = 私が引き継ぎます
  • take over the project = プロジェクトを引き継ぐ
  • take over from someone = 人の後を引き継ぐ
  • take over as manager = マネージャーとして後任になる
  • take over a company = 会社を買収・支配する

中心の感覚は、「前の担当領域を越えて、自分が責任とコントロールを持つ」です。

Contents

Take overの意味|仕事・役割・会社を引き継ぐ

take overの代表的な使い方は、次の4つです。

対象・場面 意味
仕事・役割 引き継ぐ、後任になる take over the project
操作・進行 代わって行う、主導権を握る I’ll take over.
会社・組織 買収する、支配する take over a company
感情・力 支配する、抑えがきかなくなる Fear took over.

どれも、以前その場を動かしていた人・組織・力に代わって、新しい主体が全体をコントロールする意味です。

take+overのコアイメージ|境界を越えて自分の領域へ

責任・アクセス権・操作権が境界を越えて次の担当者へ移るtake overのコアイメージ
前任者が持っていた責任・権限・操作を、境界を越えて次の担当者が受け取ります。

take|自分の意思で取り込み、扱う

takeは単に「取る」ではなく、自分の意思で対象を選び、自分の側へ取り込んで扱う動詞です。交通手段に乗る、写真を撮る、休みを取るなどの意味がつながる理由は、be-rizeのtakeのコアイメージ解説で確認できます。

over|境界を越え、向こう側まで覆う

overは、上を弧のように越える動きと、その先まで覆う感覚を持ちます。take overでは、前任者と後任者の間にある境界を越え、仕事・責任・支配の範囲全体を新しい人が受け持ちます。詳しくはoverのコアイメージ解説も参考にしてください。

take overを一つの映像にすると

前任者の領域をoverして越え、その中にあった責任・権限・仕事を自分側へtakeする。

→ 引き継ぐ・支配権を握る

単に資料を受け取るだけではありません。take overした後は、原則として新しい人がその仕事や組織を動かす側になります。

意味1|仕事・プロジェクト・役割を「引き継ぐ」

職場で最もよく使うのが、前任者から仕事や担当を引き継ぐ用法です。

She will take over the project next month.
彼女は来月、そのプロジェクトを引き継ぎます。

I’ve taken over his responsibilities.
彼の担当業務を私が引き継ぎました。

Who will take over the account?
その取引先は誰が引き継ぎますか?

日本語の「引き継ぐ」には、情報を伝える作業と、後任として担当する状態の両方があります。take overが主に表すのは、後者の「担当・責任・コントロールを受け持つ」ことです。

引き継ぎ資料を渡したり説明したりする行為を強調するなら、hand overhand offbriefなども使われます。

I’ll take over. は「ここから私がやります」

目的語を言わず、take overだけで「私が代わります」「ここから引き継ぎます」と言えます。

You look tired. I’ll take over.
疲れているみたいだね。私が代わるよ。

Thanks. Can you take over for a while?
ありがとう。しばらく代わってもらえる?

受付、運転、接客、プレゼン、機械の操作など、相手がしていることを途中から代わる場面で幅広く使えます。

take over from hereは「ここから先を引き受ける」

I’ll take over from here.は、仕事や説明の途中で「ここからは私が引き継ぎます」「あとは任せてください」という定番表現です。

You’ve done enough. I can take over from here.
十分やってくれました。ここからは私が引き継げます。

相手を安心させる表現ですが、言い方によっては「もうあなたは必要ない」のように聞こえる可能性もあります。感謝を添えると柔らかくなります。

Thanks for getting everything ready. I’ll take over from here.
準備してくれてありがとう。ここからは私が引き継ぎます。

take over from+人|誰から引き継ぐかを示す

前任者を示すときはfromを使います。

Maria will take over from me in September.
9月からマリアが私の後を引き継ぎます。

He took over from the previous manager.
彼は前任のマネージャーから仕事を引き継ぎました。

Who’s taking over from Sarah?
サラの後任は誰ですか?

take over something from someoneの形なら、何を誰から引き継ぐかを両方示せます。

I took over the client account from James.
私はジェームズからその顧客担当を引き継ぎました。

fromは引き継ぎの起点です。仕事の担当が、前任者を起点として新しい担当者へ移ります。

take over as+役職|後任として就任する

新しく就く役職・立場を示すときはasを使います。

She took over as CEO last year.
彼女は昨年、CEOに就任しました。

Tom will take over as team leader.
トムがチームリーダーを引き継ぎます。

Who will take over as chairperson?
次の議長は誰になりますか?

take over from 人 as 役職を組み合わせることもできます。

Lisa took over from John as marketing director.
リサはジョンの後任としてマーケティング部長に就任しました。

焦点
take over from John 誰から引き継ぐか
take over as manager どの役職に就くか
take over the project 何を引き継ぐか

take over for+人|一時的に代わる

特にアメリカ英語では、take over for someoneで、その人の代わりを一時的に務める意味になります。

Can you take over for me while I’m at lunch?
私が昼食に行っている間、代わってもらえますか?

Jake is taking over for Emma this week.
今週はジェイクがエマの代わりを務めています。

fromは前任者から継続的に引き継ぐ場面でよく使われ、forは欠席中などに「人の代わりをする」場面で使われやすい、と整理すると分かりやすいです。

意味2|操作・会話・場を「引き継ぐ・主導する」

人から仕事を引き継ぐだけでなく、運転、機械操作、会議の進行、会話の主導権などにも使えます。

Can you take over the driving?
運転を代わってもらえる?

The autopilot took over.
自動操縦が操作を引き継ぎました。

She took over the meeting and changed the agenda.
彼女は会議の主導権を握り、議題を変えました。

最後の例は、正式に頼まれて引き継いだとは限りません。take overには、ときに「自分から主導権を奪う・場を支配する」という強いニュアンスがあります。

He tends to take over every conversation.
彼はどんな会話でも仕切ってしまう傾向があります。

意味3|会社を「買収する・支配する」

企業・事業を目的語にすると、経営権や支配権を取得する「買収する」という意味になります。

A larger company took over the startup.
大手企業がそのスタートアップを買収しました。

They’re planning to take over a rival company.
彼らは競合企業の買収を計画しています。

The family took over the business in 2010.
その家族は2010年に事業を引き継ぎました。

同じtake over a businessでも、文脈によって「前の経営者から事業を承継する」と「企業を買収する」の両方が考えられます。対価、株式、競合企業などが話題なら「買収する」、家族・後継者・前任者が話題なら「事業を引き継ぐ」と判断できます。

buy・acquire・take overの違い

表現 焦点
buy a company 会社をお金で買うこと
acquire a company 企業を取得すること。ビジネスでフォーマル
take over a company 経営・支配のコントロールを握ること

実際の企業買収では重なることが多いですが、take overは「支配権が前の側から新しい側へ移った」という結果を強く感じさせます。

意味4|感情・力が人を「支配する」

感情や本能、外部の力を主語にすると、その力が人のコントロールを奪って支配する意味になります。

Fear took over.
恐怖に支配されました。

Her emotions took over.
彼女は感情を抑えられなくなりました。

Instinct took over, and I ran.
本能が働いて、私は走り出しました。

通常は本人が持っていたコントロールを、恐怖・感情・本能が代わって握る。この交代もtake overのコアイメージです。

take overとhand overの違い

引き継ぎの両側から見た、反対方向の表現です。

表現 視点 意味
take over 受け取る側 仕事・責任を引き継ぐ
hand over 渡す側 仕事・責任を引き渡す

I’ll hand the project over to Mia.
私はプロジェクトをミアへ引き渡します。

Mia will take over the project from me.
ミアが私からプロジェクトを引き継ぎます。

同じ引き継ぎを、渡す側から見るか、受け取る側から見るかの違いです。

take overとtake onの違い

take onも「仕事・責任を引き受ける」と訳せますが、前任者の存在が必要とは限りません。

表現 中心の感覚
take over 前の人・組織が持っていたものを引き継ぐ
take on 新しい仕事・責任・課題を自分の担当として引き受ける

She took over the team after the manager left.
マネージャーが辞めた後、彼女がチームを引き継ぎました。

She took on a new project.
彼女は新しいプロジェクトを引き受けました。

前任者からの交代ならtake over。新しい負担・挑戦を追加で担うならtake onが自然です。

take over・succeed・replaceの違い

人の後任になる表現にも、それぞれ焦点があります。

表現 ニュアンス
take over from someone 仕事・責任・運営を実際に引き継ぐ
succeed someone 正式な後任として地位に就く。フォーマル
replace someone その人に代わる。交換・置き換えに焦点

She succeeded him as CEO.
彼女は彼の後任としてCEOに就任しました。

She replaced him as CEO.
彼女が彼に代わってCEOになりました。

She took over from him as CEO.
彼女は彼からCEO職を引き継ぎました。

役職の正式な継承ならsucceed、人物の入れ替えならreplace、業務・責任・コントロールの移管ならtake overが中心です。

take overの語順|take it overが自然

目的語を取るtake overは、名詞を間に置くことも、後ろに置くこともできます。

  • take over the project
  • take the project over

どちらも「そのプロジェクトを引き継ぐ」です。ただし長い目的語は後ろに置くほうが読みやすく、take over the international sales projectのような形が自然です。

目的語がit・themなどの代名詞なら、通常はtakeとoverの間に置きます。

  • ○ I’ll take it over.
  • × I’ll take over it.
  • ○ We took them over.

一方、take over from someoneのfrom someoneは一まとまりの補足であり、間に移動させません。

過去形・過去分詞はtook over・taken over

表現
現在形 take / takes over She takes over next week.
過去形 took over She took over last year.
過去分詞 taken over She has taken over the role.
進行形 taking over She is taking over the project.

He took over the business from his father.
彼は父親から事業を引き継ぎました。

A new team has taken over the account.
新しいチームがその取引先を引き継ぎました。

Who’s taking over after you leave?
あなたが辞めた後、誰が引き継ぐのですか?

名詞のtakeoverは一語

動詞のtake overは二語ですが、名詞のtakeoverは通常一語です。「買収」「支配権の取得」「乗っ取り」などを表します。

  • The company plans to take over its rival.
    その会社は競合企業を買収する予定です。(動詞)
  • The takeover was completed in June.
    その買収は6月に完了しました。(名詞)

名詞を別の名詞の前に置く場合も、a takeover bid(買収提案)、a takeover plan(買収計画)のように一語で書きます。

take overの発音|takeとoverをつなぐ

会話では「テイク・オーバー」と完全に区切らず、takeの最後の/k/とoverの母音をつなげて、take_overを一つのまとまりにします。

  • take over → take_over
  • take over from me → take_over_from_me
  • take over as manager → take_over_as_manager
  • Who’s taking over? → Who’s_taking_over?

過去形took overも、tookとoverを止めずにつなぐと自然です。

そのまま使えるtake overの会話例

担当変更を伝える

A: Who will handle this client after you leave?
あなたが辞めた後、この顧客は誰が担当しますか?

B: Naomi will take over from me.
ナオミが私から引き継ぎます。

同僚の仕事を一時的に代わる

A: I need to step out for twenty minutes.
20分ほど席を外す必要があります。

B: No problem. I can take over until you’re back.
大丈夫。戻るまで私が代わります。

後任として就任する

A: Have they chosen a new director?
新しい部長は決まった?

B: Yes. Emma is taking over as director next month.
うん。来月、エマが部長に就任するよ。

引き継ぎを申し出る

A: I’ve explained the first half of the presentation.
プレゼンの前半は説明しました。

B: Great. I’ll take over from here.
ありがとう。ここからは私が引き継ぎます。

Take overに関するよくある質問

take overは長期の引き継ぎにしか使いませんか?

いいえ。役職や事業を長期的に引き継ぐ場合にも、休憩中だけ操作や受付を一時的に代わる場合にも使えます。期間は文脈やfor a whileuntil you’re backなどで示します。

「引き継ぎをする」はtake overだけで十分ですか?

後任として責任を受け持つならtake overで十分です。ただし、資料・情報・手順を共有する引き継ぎ作業そのものを言いたい場合は、hand over the filesbrief the new managerprepare a handover documentなどが適切です。

take overは悪い意味ですか?

通常の業務引き継ぎでは中立的です。ただし、場を勝手に仕切る、会社を乗っ取る、感情に支配される場面では強い・否定的な意味になります。文脈で判断します。

take overとtake chargeの違いは?

take chargeは「責任者として指揮を執る」ことに焦点があります。take overは前の人や仕組みに代わり、その役割・操作・支配を引き継ぐことに焦点があります。

引き継ぐ相手と役職を両方言えますか?

はい。She took over from David as sales manager.(彼女はデイビッドの後任として営業部長に就任した)のように、fromとasを組み合わせられます。

まとめ|take overは責任とコントロールを越境させる

take overは、前の人・組織が持っていた仕事、役割、責任、操作、支配権を、自分の側へ引き継ぐ句動詞です。

  • take over the project = プロジェクトを引き継ぐ
  • take over from someone = 人の後を引き継ぐ
  • take over as manager = マネージャーとして後任になる
  • take over for someone = 人の代わりを一時的に務める
  • take over a company = 会社を買収・支配する

まずは、仕事で使いやすいI’ll take over from here.She’ll take over from me.He took over as manager.の3つを場面ごと覚えてみましょう。

takeとoverを個別のコアイメージから理解すると、「引き継ぐ」と「買収する」が同じ句動詞になる理由も見えてきます。句動詞全体を整理したい方は、be-rizeの英会話でよく使う句動詞50選も参考にしてください。

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