
失敗や別れのあと、悲しい気持ちに浸ったまま動けない。そんな状態を英語で少し厳しめに表すのがwallow inです。
「悲しむ」だけではなく、ある感情や状態の中にどっぷり浸り、そこに居続けるニュアンスがあります。この記事では、意味の仕組み、語順、よく使う組み合わせ、brood overとの違い、思い出せないときの簡単な言い換えまで解説します。
Contents
最初に結論:wallow inの意味
wallow in + 感情・状態は、「〜にどっぷり浸る」「〜に浸りきる」という意味です。特にself-pity(自己憐憫)、sadness(悲しみ)、misery(惨めさ)など、否定的な感情とよく使われます。
- Stop wallowing in self-pity.
自己憐憫に浸るのはやめて。 - He spent the weekend wallowing in sadness.
彼は週末を悲しみに浸って過ごしました。
一方で、luxury(ぜいたく)やsuccess(成功)のような好ましい状態を存分に味わう意味でも使えます。
- We spent the weekend wallowing in luxury.
私たちは週末、ぜいたくを思う存分満喫しました。
しゅみすけ(大山俊輔)
wallow+inから意味を理解する
wallowは「泥や水の中を転げ回る」
wallowはもともと、動物や人が泥・水などの中で転げ回る動きを表します。そこから比喩的に、感情や快楽の中へ深く入り込み、その状態を続ける意味になりました。
inは「状態の中」
inは「外ではなく中にいる」感覚です。wallow in self-pityなら、自己憐憫という感情の中に深く入り、そこから出ようとせず浸っているイメージになります。

ネイティブが感じるニュアンス
否定的な感情に使うwallow inには、単に本人がつらいというだけでなく、必要以上にその気持ちへ浸り続けているという話し手の評価が入りやすいです。
そのため、落ち込んでいる人にStop wallowing in self-pity.と言うと、「自分をかわいそうだと思って浸っていないで」という厳しい響きになります。相手を励ますつもりでも、関係性やタイミングには注意しましょう。
反対にwallow in luxuryやwallow in praiseでは、「ぜいたく・称賛をたっぷり味わう」という誇張やユーモアを伴うことがあります。
語順:wallow inは分離できない
wallow inは自動詞wallowと前置詞inの組み合わせです。対象はinの後ろに置きます。
主語 + wallow + in + 名詞/代名詞
- She wallowed in grief.
彼女は悲嘆に暮れていました。 - Don’t wallow in it.
その気持ちにいつまでも浸らないで。
wallow it inとは言いません。代名詞でもwallow in itの語順です。
活用形
- 原形:wallow in
- 三人称単数:wallows in
- 過去形・過去分詞:wallowed in
- 進行形:wallowing in
よく使われる組み合わせ
- wallow in self-pity:自己憐憫に浸る
- wallow in sadness / grief:悲しみ/悲嘆に浸る
- wallow in misery:惨めな気持ちに浸る
- wallow in guilt:罪悪感に浸る
- wallow in nostalgia:懐かしさに浸る
- wallow in luxury:ぜいたくを満喫する
- wallow in praise / success:称賛/成功を存分に味わう
日常・仕事・恋愛で使える例文
日常
I let myself wallow in sadness for a day, then I went out.
一日だけ悲しみに浸ることを自分に許し、その後は外出しました。
There’s no use wallowing in regret.
後悔に浸り続けても仕方ありません。
仕事
We made a mistake, but we can’t wallow in guilt forever.
私たちはミスをしましたが、いつまでも罪悪感に浸ってはいられません。
After the award, the team had one evening to wallow in their success.
受賞後、チームは一晩だけ成功の喜びを存分に味わいました。
恋愛・人間関係
She stayed home wallowing in self-pity after the breakup.
彼女は別れたあと、家で自己憐憫に浸っていました。
I’ll listen, but I won’t let you wallow in misery all week.
話は聞くけれど、一週間ずっと惨めな気持ちに浸らせてはおかないよ。
旅行・休日
We wallowed in luxury at a small resort in Bali.
私たちはバリ島の小さなリゾートでぜいたくを満喫しました。
wallow in・brood over・dwell onの違い
| 表現 | 中心の感覚 | 典型的な対象 |
|---|---|---|
| wallow in | 感情・状態の中にどっぷり浸る | self-pity, sadness, luxury |
| brood over | 嫌なことを暗い気持ちで考え続ける | a mistake, criticism, what happened |
| dwell on | 一つのことを必要以上に考える・話す | the past, a problem, a point |
思考に焦点があるのがbrood overやdwell on、感情や状態への没入に焦点があるのがwallow inです。
- He brooded over the breakup.
彼は別れについて暗く考え続けた。 - He wallowed in self-pity after the breakup.
彼は別れたあと自己憐憫に浸った。
考え続ける表現は、brood overの意味と使い方、dwell onの意味と使い方も参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
単なる「悲しむ」より批判的
悲しんでいる人を客観的に述べるだけなら、She was very sad.のほうが中立的です。wallow in sadnessには「そこに浸り続けている」という評価が加わります。
inの後ろは名詞
wallow in feeling sadより、wallow in sadnessが自然です。動作を続ける場合は、別の文型に言い換えましょう。
luxuryでは肯定的にも使える
wallow inは否定的な語だけに限定されません。ただしluxuryやsuccessと使っても、「どっぷり」「存分に」という少し大げさな響きは残ります。
しゅみすけ式:wallow inが出てこなかったら?
難しい一語へ置き換えず、状態を直接説明すれば大丈夫です。
- I’ve been feeling sorry for myself.
自分をかわいそうだと思って過ごしています。 - I’m still very sad, and I can’t move on.
まだとても悲しく、前へ進めません。 - She stayed in that sad mood all day.
彼女は一日中、その悲しい気分のままでした。 - We really enjoyed the luxury.
私たちはぜいたくを心から楽しみました。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
- brood overの意味・語順とdwell onとの違い
- dwell onの意味・使い方とthink aboutとの違い
- drag downの意味・語順とget downとの違い
- 感情・体調を表す句動詞一覧
- 英熟語・定型表現のまとめ
まとめ
wallow in + 感情・状態は、「〜にどっぷり浸る」「〜に浸りきる」という意味です。self-pityやsadnessでは批判的な響きが出やすい一方、luxuryなら「ぜいたくを存分に満喫する」と肯定的にも使えます。
wallowとinは分離せず、代名詞でもwallow in itです。表現が出てこなければ、I’m still sad and I can’t move on.のように、簡単な英語で今の状態を直接伝えましょう。









