
whip upは、料理などを「さっと作る」ときに使えるカジュアルな句動詞です。
I can whip up some pasta.なら、「パスタなら手早く作れるよ」という軽快な響きになります。また、料理以外では、興奮・支持・不安・騒ぎなどを「急にかき立てる」意味でも使われます。
この記事では、2つの意味をつなぐ感覚、自然な語順、似た表現との違い、日本人が使うときの注意点を例文とともに整理します。
Contents
whip upの基本的な意味は2つ
- 料理・飲み物などを手早く作る
- 感情・関心・騒ぎなどを勢いよく引き起こす
一見すると別の意味に見えますが、どちらにも「勢いを加え、短時間である状態を作り上げる」という共通点があります。
whipとupからニュアンスを理解しよう
whipには、むちを素早く動かすような「勢いのある動き」のイメージがあります。料理では、クリームや卵を勢いよく混ぜて泡立てる意味でも使われます。
そこに「完成まで進める」感覚のupが加わるため、whip upは「勢いよく作り上げる」「短時間で状態を生み出す」というニュアンスになります。
しゅみすけ(大山俊輔)
意味1:料理を「さっと作る」
日常会話では、食事・軽食・飲み物などを短時間で用意するときによく使います。大変な調理というより、「手元にある材料でぱっと作る」という気軽な響きがあります。
I’ll whip up a quick breakfast before we leave.
出かける前に、朝食をさっと作るね。
She whipped up some sandwiches for the kids.
彼女は子どもたちにサンドイッチを手早く作りました。
Can you whip up something with these vegetables?
この野菜で何かさっと作れる?
He whipped up a simple dessert for our guests.
彼はお客さんのために簡単なデザートを手早く作りました。
手抜き・雑という意味ではない
whip upは「短時間で作る」ことを表しますが、完成品の質が低いという意味ではありません。むしろ、手際よくおいしいものを用意する場面にも自然です。
Maria whipped up an amazing dinner in under an hour.
マリアは1時間もかからず、すばらしい夕食を手早く作りました。
意味2:感情・支持・騒ぎを「かき立てる」
whip upの目的語が食べ物ではなく、excitement(興奮)、support(支持)、fear(恐怖)、anger(怒り)、controversy(論争)などなら、「感情や反応を勢いよく引き起こす」という意味になります。
The announcement whipped up excitement among the fans.
その発表はファンの間に興奮を巻き起こしました。
The campaign is trying to whip up support for the proposal.
その運動は提案への支持を盛り上げようとしています。
That misleading post whipped up unnecessary fear.
その誤解を招く投稿は、不必要な恐怖をあおりました。
His comments whipped up a heated debate online.
彼の発言はネット上で激しい議論を巻き起こしました。

whip upの語順
whip upは目的語を後ろにも、whipとupの間にも置ける句動詞です。
- whip up a meal
- whip a meal up
ただし、目的語がit / themなどの代名詞なら、必ず間に置きます。
We don’t have much time, but I can whip something up.
あまり時間はないけれど、何かさっと作れるよ。
Don’t order dinner. I’ll whip it up.
夕食を注文しないで。私がさっと作るよ。
○ whip it up
× whip up it
whip upとmakeの違い
makeは「作る」を広く表す中立的な基本動詞です。一方、whip upには「手早く、気軽に、手際よく」という情報が加わります。
| 表現 | 中心となる意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| make dinner | 夕食を作る | 速さや手間については中立 |
| whip up dinner | 夕食をさっと作る | 短時間で手際よく用意する |
I made dinner.
夕食を作りました。
I whipped up dinner with what we had in the fridge.
冷蔵庫にあったもので夕食をぱっと作りました。
whip up・stir up・drum upの違い
stir up:眠っていた感情や問題をかき回す
stir upは、感情・対立・問題などを刺激して表面化させる表現です。すでに存在するものを「かき回す」感覚が強く、否定的な文脈でよく使われます。
His question stirred up old memories.
彼の質問で昔の記憶が呼び起こされました。
drum up:努力して客・支持・関心を集める
drum upは、宣伝や働きかけによって顧客・支持・関心などを集める表現です。詳しくはdrum upの意味と使い方で解説しています。
They held an event to drum up new business.
彼らは新しい仕事を呼び込むためにイベントを開きました。
whip up:勢いよく反応を生み出す
whip upは、興奮・怒り・支持などが短時間で強く起こる勢いに焦点があります。文脈によって、好意的にも否定的にも使えます。
knock upとの違い
イギリス英語では、knock upにも「食事などを急いで作る」という用法があります。ただし、アメリカ英語では「妊娠させる」という意味が非常に強いため、地域差への注意が必要です。
国や相手を問わず「さっと料理を作る」と言いたいなら、whip upのほうが誤解されにくい選択です。詳しい違いはknock upの地域差と注意点も参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
- whip=泡立てるとだけ考えない。句動詞では「手早く作る」意味になる
- 料理以外にも、感情・支持・論争などを目的語にできる
- 代名詞はwhip it upの語順にする
- 感情の用法では、恐怖や怒りを「あおる」という否定的な響きになることがある
- フォーマルな報告書では、文脈に応じてprepare / create / generateなども検討する
しゅみすけ(大山俊輔)
whip upが出てこないときの簡単な言い換え
この表現を思い出せなくても、基本的な英語で十分に伝えられます。
- I can make something quickly.
何かすぐ作れます。 - I’ll make a quick lunch.
簡単な昼食をさっと作ります。 - The news made people excited.
そのニュースで人々は興奮しました。 - The post made many people angry.
その投稿で多くの人が怒りました。
「何を作るのか」「人がどう感じたのか」を直接言えば、whip upを使わなくても意図は伝わります。
まとめ
whip upの核は「勢いよく、短時間で何かを作り上げる」です。
- whip up a meal:食事をさっと作る
- whip up excitement:興奮を巻き起こす
- whip up support:支持を勢いよく盛り上げる
- whip it up:代名詞はwhipとupの間に置く
まずはI can whip up something for lunch.のように、身近な料理の場面から使ってみましょう。
ほかの表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。









