
「偏愛する」は、何をどう特別に好むかによって英語が変わります。物・作家・作風などを特に好むなら be partial to、人や物に特別な愛着があるなら have a soft spot for が自然です。
一方、人を不公平に優遇する意味なら favor や play favorites を使います。つまり、「偏愛する=一つの英単語」ではなく、強い好みなのか、温かい愛着なのか、不公平な扱いなのかに分けることが大切です。
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「偏愛する」を表す主な英語表現
| 英語 | 中心的な意味 | 使う場面 | 代表例文 |
|---|---|---|---|
| be partial to A | Aを特に好む | 食べ物、作家、音楽、作風 | I’m partial to old jazz records. |
| have a soft spot for A | Aに特別な愛着がある | 人、動物、思い出の品 | I have a soft spot for this old café. |
| favor A | Aを他より好む・優遇する | 選択、評価、人の扱い | The manager seems to favor him. |
| be especially fond of A | Aが特に好きである | 会話で柔らかく伝える | She’s especially fond of mystery novels. |
一番自然な表現は?
趣味や作品の「偏愛」なら、日常会話では be partial to が使えます。
I’ve always been partial to black-and-white films.
私は昔から白黒映画を偏愛しています。
ただし、「偏愛」は日本語でも少し硬い言葉です。自然な会話では I especially like … や I’m a big fan of … と、もっと簡単に言うことも多くあります。
I’m a big fan of early Beatles songs.
私はビートルズ初期の曲を特に好んでいます。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の「偏愛する」と英語の意味のズレ
日本語の「偏愛する」には、ある対象を際立って好むという中立的・肯定的な意味と、特定の人だけを不公平にかわいがるという否定的な意味があります。英語では、この二つを同じ表現で済ませません。
- 好みが一方に傾いている:be partial to
- 感情的な愛着がある:have a soft spot for
- 他の人より有利に扱う:favor / play favorites
- 単純に「特に好き」と言う:especially like

各表現の使い方と語順
be partial to + 名詞・動名詞
be partial to + 人・物・動名詞で、「~を特に好む」です。toは前置詞なので、動作を続けるなら動名詞にします。
I’m partial to working in quiet cafés.
私は静かなカフェで仕事をするのが特に好きです。
have a soft spot for + 名詞
have a soft spot for + 人・物で、「~に特別な愛着がある」「~にはつい甘くなる」です。
My father had a soft spot for stray cats.
父は野良猫に特別な愛情を抱いていました。
favor + 人・物
favor + 目的語の語順です。前置詞は不要です。人を目的語にすると「ひいきする」、案や方法を目的語にすると「より好む・支持する」の意味になります。
The current policy favors large companies.
現在の政策は大企業に有利です。
be fond of + 名詞・動名詞
be fond of + 名詞・動名詞で「~が好き」です。especially、particularlyを加えると「特に好き」が表せます。
I’m particularly fond of her early novels.
私は彼女の初期小説を特に気に入っています。
場面別に使える例文
独り言・英語日記
I seem to be partial to stories about second chances.
私はどうも再出発を描く物語を偏愛しているようです。
I have a soft spot for things that are old and imperfect.
私は古くて不完全な物に特別な愛着があります。
日常会話
I especially like small, family-run restaurants.
私は家族経営の小さなレストランが特に好きです。
She has always had a soft spot for her youngest nephew.
彼女は昔から末の甥を特にかわいがっています。
仕事
We shouldn’t favor one candidate without a clear reason.
明確な理由なしに一人の候補者を優遇すべきではありません。
The editor is partial to concise writing.
その編集者は簡潔な文章を特に好みます。
偏愛する・愛好する・えこひいきするの違い
「愛好する」は趣味や活動を好む中立的な表現で、enjoy、be fond of、be an enthusiast of などが使えます。「偏愛する」は、好みがある対象へ強く傾いている点が中心です。
「えこひいきする」は、人を不公平に扱うことが中心です。詳しくは、「えこひいきする」は英語で?play favorites・favorの違いをご覧ください。
温かい愛着を表す have a soft spot for は、have a soft spot forの意味と使い方で詳しく解説しています。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
be partial to や have a soft spot for が出てこなくても、「ほかより好き」「よく選ぶ」「思い出がある」「その人だけ違う扱いをする」と基本語に分ければ伝えられます。
- I like this writer more than the others.
私はほかの作家よりこの作家が好きです。 - I choose this kind of music again and again.
私はこの種類の音楽を何度も選びます。 - This old bag is very special to me.
この古いかばんは私にとって特別です。 - She is always kind only to him.
彼女はいつも彼にだけ親切です。 - He gives her better chances than everyone else.
彼はほかの全員より彼女に良い機会を与えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある間違い
× I am partial this music.
partial の後ろには to が必要です。
× I am partial this music.
○ I am partial to this music.
toの後ろを動詞の原形にしない
× I’m partial to read historical novels.
○ I’m partial to reading historical novels.
favorを常に「好き」と訳さない
favor a person は、不公平に優遇する印象を持つ場合があります。単なる好みなら especially like や be partial to のほうが安全です。
favoriteとfavorを混同しない
favorite は「お気に入りの人・物」、favor は動詞なら「好む・優遇する」、名詞なら「親切な行為」です。
FAQ
Q. 「私は昭和の歌謡曲を偏愛しています」は英語で?
I’m partial to Japanese pop songs from the Showa era. が使えます。会話なら I especially love Japanese pop songs from the Showa era. も自然です。
Q. be partial toは否定的な表現ですか?
食べ物や音楽などの好みなら、通常は否定的ではありません。ただし、人について使うと「ひいきする」含みが出ることがあります。
Q. have a soft spot forは恋愛感情ですか?
必ずしも恋愛ではありません。家族、動物、場所、古い物などへの温かい愛着にも使えます。
Q. 「先生が一人の生徒を偏愛している」は?
不公平さを表すなら The teacher favors one student. または The teacher plays favorites. が自然です。
Q. 「偏愛する作家」は英語で?
直訳的な形容詞より、a writer I especially love や a writer I’m particularly fond of と文に近い形で表すと自然です。
まとめ
- be partial to:物・作品・傾向を特に好む
- have a soft spot for:人や物に特別な愛着がある
- favor:人・案を他より好む。人なら不公平な優遇にもなる
- be especially fond of:柔らかく「特に好き」と伝える
難しい表現が出なければ、I like this more than the others.、I choose it again and again.、It is special to me. のように、好み・行動・理由へ分解して伝えましょう。








