
「酷評する」は英語で、映画・本・公演などを批評家が厳しく評価するなら pan、人・政策・発言などを公に強く非難するなら slam がよく使われます。もっと中立的に「厳しく批判する」と説明するなら criticize harshly、欠点を徹底的に攻めるなら tear apart も自然です。
- 映画や本を酷評する:pan
- 政策や発言を公に酷評する:slam
- 一般的に厳しく批判する:criticize harshly
- 容赦なく徹底的に批判する:tear apart
日本語ではどれも「酷評する」と言えますが、英語では何を批評したのか、批評家なのか一般の人なのか、どれほど攻撃的なのかによって表現を選びます。
Contents
「酷評する」を表す主な英語表現
| 英語 | 中心的な意味 | 使う場面 | 代表例文 |
|---|---|---|---|
| pan | 作品を酷評する | 映画、本、舞台、音楽、商品レビュー | Critics panned the movie. |
| slam | 公に強く非難する | 政策、発言、企業、著名人 | The press slammed the plan. |
| criticize harshly | 厳しく批判する | 日常、仕事、説明文全般 | They criticized his work harshly. |
| tear apart | 欠点を徹底的に攻める | レビュー、議論、提案、作品 | Reviewers tore the book apart. |
一番自然な表現は何を酷評するかで決まる
映画・ドラマ・本・演劇などのレビューでは pan がもっとも端的です。ニュースで政治家の発言や企業の対応が強く批判されたなら slam がよく合います。
一方、日常会話や仕事では criticize harshly が意味を誤解されにくい表現です。pan や slam を知らなくても、「厳しく批判した」とそのまま説明できます。
- The critics panned her new film.
批評家たちは彼女の新作映画を酷評しました。 - Customers slammed the company’s response.
顧客はその会社の対応を酷評しました。 - My boss criticized the report harshly.
上司はその報告書を酷評しました。 - The panel tore the proposal apart.
審査委員会はその提案を徹底的に酷評しました。
pan:映画・本・公演などを酷評する
pan は、映画・本・舞台・音楽・テレビ番組などに対して、批評家やレビューが非常に低い評価を与えるときによく使う他動詞です。目的語を直接続け、pan+作品 の語順になります。
- Critics panned the movie.
批評家たちはその映画を酷評しました。 - The play was panned by reviewers.
その舞台は批評家たちに酷評されました。 - Her latest album was widely panned.
彼女の最新アルバムは広く酷評されました。 - The product was panned in early reviews.
その製品は初期レビューで酷評されました。
be panned by+人、be panned in+媒体・レビュー のような受け身もよく使われます。日常会話の「フライパン」という名詞の pan と同じ形ですが、文脈で区別できます。
slam:人・政策・発言を公に強く非難する
slam は本来「強く打ちつける」という動詞です。そこから、言葉で強い一撃を与えるように「激しく非難する・酷評する」という意味でも使われます。新聞見出しやニュースで特によく見かける、勢いの強い語です。
- The newspaper slammed the new policy.
その新聞は新しい政策を酷評しました。 - Fans slammed the decision online.
ファンはその決定をネット上で酷評しました。 - She was slammed for her comments.
彼女はその発言について激しく非難されました。 - Environmental groups slammed the proposal as irresponsible.
環境団体はその提案を無責任だと酷評しました。
理由を示すなら slam A for B、Aを「〜だ」と酷評するなら slam A as B が使えます。かなり強いので、穏やかなフィードバックには向きません。
criticize harshly:一般的に「厳しく批判する」
criticize harshly は特殊な比喩を使わず、「厳しく批判する」と内容をそのまま伝える表現です。作品だけでなく、人の行動、仕事、制度、判断など幅広い対象に使えます。
- She criticized the company’s hiring policy harshly.
彼女は会社の採用方針を厳しく批判しました。 - My presentation was harshly criticized.
私のプレゼンは酷評されました。 - The report was criticized harshly for lacking evidence.
その報告書は根拠不足を理由に酷評されました。
criticize+対象+for+理由 が基本です。副詞は動詞の後ろにも前にも置けますが、受け身では be harshly criticized がよく使われます。

tear apart:欠点を徹底的に攻める
tear apart は文字どおりには「引き裂く」です。批評の文脈では、作品・提案・主張などの欠点を一つずつ取り上げ、徹底的に攻撃する強い表現になります。
- The reviewers tore the novel apart.
批評家たちはその小説を徹底的に酷評しました。 - The committee tore our proposal apart.
委員会は私たちの提案を厳しくこき下ろしました。 - His argument was torn apart in the debate.
彼の主張は討論で徹底的に批判されました。
代名詞を使うときは tear it apart と間に置きます。tear apart it にはしません。
日本語の「酷評する」と英語の意味のズレ
「酷評する」は「非常に悪く評価する」という結果をまとめた日本語です。しかし英語では、実際の批評行為を分けて考えます。
- 批評家が作品に低い評価を与えた → pan
- 公の場で強い言葉を使って非難した → slam
- 厳しい口調で問題点を指摘した → criticize harshly
- 欠点を一つずつ徹底的に攻めた → tear apart
- 単に良くない評価をした → give a bad review
しゅみすけ(大山俊輔)
「酷評する」と「批判する」「糾弾する」の違い
- 批判する:問題点を指摘する。必ずしも感情的・全面否定とは限らない
- 酷評する:非常に厳しい評価を与え、悪い点を強く述べる
- 糾弾する:悪事や責任を公に問い、強く非難する
作品の出来を悪く評価するなら「酷評する」、不正や責任を追及するなら「糾弾する」が中心です。責任追及の表現は、「糾弾する」は英語で?condemn・denounce・call out・slamの違いで詳しく解説しています。
tear down にも比喩的に「人や作品をこき下ろす」という意味があります。物理的な「取り壊す」との違いは、tear downの意味と使い方を確認してください。
場面別の例文
独り言・英語日記
- I watched the movie everyone panned, but I liked it.
みんなが酷評した映画を見ましたが、私は気に入りました。 - My idea was criticized harshly today.
今日は私のアイデアが酷評されました。 - I felt bad because they tore my work apart.
作品を徹底的に批判されて、嫌な気持ちになりました。
日常会話
- Why did the critics pan it?
なぜ批評家たちはそれを酷評したの? - People are slamming the restaurant online.
ネットでそのレストランが酷評されています。 - The reviews were really negative.
レビューは本当に悪いものばかりでした。
仕事・ニュース
- Investors slammed the company’s earnings report.
投資家はその会社の決算報告を酷評しました。 - The proposal was harshly criticized by several experts.
その提案は複数の専門家から酷評されました。 - The media panned the campaign as confusing.
メディアはそのキャンペーンを分かりにくいと酷評しました。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
pan や slam が出てこなくても、「悪いと言った」「多くの問題点を指摘した」「悪いレビューを書いた」と基本語で伝えられます。
- They said the movie was very bad.
彼らはその映画がとても悪いと言いました。 - She gave the book a very bad review.
彼女はその本にとても悪い評価をつけました。 - He pointed out many problems with the plan.
彼はその計画の多くの問題点を指摘しました。 - Almost nobody had anything good to say about it.
それについて良いことを言う人はほとんどいませんでした。 - The critics didn’t like it at all.
批評家たちはそれをまったく気に入りませんでした。 - They said it was one of the worst products of the year.
彼らはそれを今年最悪の製品の一つだと言いました。
つまり、「酷評した」という単語が出なくても、誰が・何を悪いと言ったのか、どんな問題を指摘したのか、どのような評価をつけたのかまで言えば十分に伝わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある間違い
panの後ろに前置詞を置く
× Critics panned about the movie.
○ Critics panned the movie.
pan は他動詞なので、目的語を直接続けます。
slamを穏やかなフィードバックに使う
slam はかなり強く、ニュース見出しのような響きがあります。「少し改善点を伝えた」程度なら give feedback や point out a problem が自然です。
criticizeを「批評して評価する」の意味で使う
現代英語の criticize は通常、悪い点を指摘する意味です。中立的に評価するなら evaluate や review を選びます。
tear apartの代名詞を後ろに置く
× They tore apart it.
○ They tore it apart.
FAQ
「映画を酷評する」は英語で?
pan a movie が代表的です。例:Critics panned the movie.(批評家たちはその映画を酷評しました)
「世間から酷評される」は英語で?
be widely criticized、強い表現なら be slammed by the public が使えます。ネット上なら be slammed online も自然です。
「レビューで酷評する」は英語で?
give A a bad review が分かりやすい表現です。専門的な批評なら pan A in a review とも言えます。
panとslamの違いは?
pan は主に作品・公演・商品を低く評価する語です。slam は人・発言・政策などを公に激しく非難する場面にも広く使えます。
「酷評されたけれど売れた」は英語で?
It was panned by critics, but it sold well. が自然です。簡単に言うなら Critics didn’t like it, but many people bought it. でも伝わります。
まとめ
- 映画・本・公演などを酷評する:pan
- 人・政策・発言などを公に強く非難する:slam
- 一般的に厳しく批判する:criticize harshly
- 欠点を徹底的に攻める:tear apart
難しい表現が出てこなければ、They said it was very bad.、She gave it a bad review.、He pointed out many problems. のように、酷評した人の言動や評価結果を基本語で伝えれば大丈夫です。








