
「彼女は勇気がある」「断る勇気がある」「よくそんなことを言う勇気があるね」。日本語では同じ「勇気がある」でも、英語では勇気という性質、人や行動の勇敢さ、怖くても実行する勇気、そしてずうずうしい度胸を別の表現で言い分けます。
基本は、勇気を名詞で表す courage、人・行動が勇敢だと言う形容詞 brave です。「〜する勇気がある」なら have the courage to do が自然です。
Contents
「勇気がある」の英語を先に比較
| 表現 | 中心となる意味 | 例文 |
|---|---|---|
| have courage | 勇気を持っている | She has great courage. |
| be brave | 人・行動が勇敢である | She is very brave. |
| have the courage to | 怖くても〜する勇気がある | He had the courage to speak up. |
| be brave enough to | 〜できるほど勇敢である | She was brave enough to say no. |
| have the nerve to | 〜する度胸がある/よくも〜する | He had the nerve to blame me. |
| have the guts to | 〜する度胸がある(くだけた表現) | Do you have the guts to try? |
しゅみすけ(大山俊輔)
courage:恐れがあっても向き合う「勇気」
courage は名詞です。単に怖くないことではなく、恐れや困難があっても向き合う内面的な強さを表します。通常は不可算名詞なので、一般的な意味では a courage とは言いません。
- She showed great courage.
彼女は大きな勇気を示しました。 - It takes courage to admit a mistake.
間違いを認めるには勇気が要ります。 - I didn’t have the courage to call him.
彼に電話する勇気がありませんでした。
It takes courage to do は「〜するには勇気が必要だ」、show courage は「勇気を示す」という自然な組み合わせです。
brave:人や行動が「勇敢だ」
brave は形容詞なので、基本語順は 人 + be brave です。人だけでなく a brave decision(勇気ある決断)、a brave attempt(勇敢な試み)のように行動や選択も説明できます。
- You were brave to tell the truth.
本当のことを話したあなたは勇気がありました。 - That was a brave decision.
それは勇気ある決断でした。 - Be brave. You can do this.
勇気を出して。あなたならできます。
brave は「勇敢な人・行動」という評価、courage はその人が持つ「勇気」という性質です。

have the courage to:〜する勇気がある
具体的な行動を続けるなら have the courage to + 動詞 が最も直接的です。冠詞の the を置くのが基本です。
- I finally had the courage to ask for help.
私はついに助けを求める勇気を出しました。 - She had the courage to disagree with her boss.
彼女には上司に反対する勇気がありました。 - Do you have the courage to start over?
一からやり直す勇気はありますか?
「その勇気がなかった」は I didn’t have the courage to … で、日常会話でもよく使います。「勇気を振り絞る」という行動の直前に焦点を当てる場合は「pluck up the courageの意味・使い方」も参考になります。
be brave enough to:〜できるほど勇気がある
brave enough to do は、必要な勇気の基準を満たして行動できる、という言い方です。自然な褒め言葉になります。
- She was brave enough to say no.
彼女にはノーと言う勇気がありました。 - I wasn’t brave enough to go alone.
一人で行くほどの勇気はありませんでした。
have the nerve to:「度胸」と「よくも〜」
nerve は courage より「神経の太さ・度胸」に近い語です。肯定的に「思い切って行動する度胸」を表すこともありますが、よくもそんなことができたねという非難で頻繁に使われます。
- I didn’t have the nerve to ask her out.
彼女をデートに誘う度胸がありませんでした。 - He had the nerve to blame me.
彼はよくも私のせいにできたものです。 - How could she have the nerve to say that?
彼女はよくもそんなことが言えたね。
詳しくは「have the nerve toの意味・使い方」で解説しています。
have the guts to:くだけた「度胸がある」
guts は口語的な「度胸・根性」です。友人同士の挑戦や率直な評価には使えますが、改まった仕事の場では courage のほうが安全です。
- Do you have the guts to tell him?
彼に言う度胸はある? - It took guts to quit that job.
その仕事を辞めるには度胸が要りました。
場面別の自然な例文
日常・人間関係
- I wish I had the courage to apologize.
謝る勇気があればいいのに。 - You were brave to stand up for her.
彼女をかばったあなたは勇気がありました。 - It takes courage to be honest about your feelings.
自分の気持ちに正直になるには勇気が要ります。
仕事
- She had the courage to question the plan.
彼女にはその計画に疑問を呈する勇気がありました。 - That was a brave career move.
それは勇気あるキャリア上の決断でした。 - I wasn’t brave enough to speak at the meeting.
会議で発言するほどの勇気がありませんでした。
恋愛
- He finally found the courage to tell her how he felt.
彼はついに自分の気持ちを伝える勇気を出しました。 - I don’t have the courage to ask her out yet.
まだ彼女をデートに誘う勇気がありません。
短い会話例
A: I want to ask for a raise, but I’m nervous.
昇給をお願いしたいけれど、緊張するよ。
B: It takes courage, but you should try.
勇気は要るけど、やってみたほうがいいよ。
A: Do you think I can do it?
できると思う?
B: Yes. Be brave and explain your results clearly.
うん。勇気を出して、成果をはっきり説明して。
日本人が間違えやすい言い方
| 不自然・誤り | 自然な英語 | ポイント |
|---|---|---|
| She is courage. | She is brave. / She has courage. | courageは名詞、braveは形容詞 |
| I have courage to ask. | I have the courage to ask. | 具体的な行動の前では通常theを置く |
| He is a brave. | He is brave. | 形容詞にaは付けない |
| He had the nerve to help me. | He had the courage to help me. | 純粋な称賛にはcourageが安全 |
しゅみすけ(大山俊輔)
この表現を知らなければ、どう言えばいい?
courage が出てこなくても、怖さと行動を簡単な英語で分ければ伝わります。
- She was scared, but she did it.
彼女は怖かったけれど、やりました。 - He wasn’t afraid to speak.
彼は話すことを恐れませんでした。 - I was nervous, but I said it.
緊張しましたが、言いました。 - It was hard, but she didn’t run away.
大変でしたが、彼女は逃げませんでした。
少し説明的でも、「怖かった+それでも行動した」と伝えれば、勇気の中身が具体的に分かります。
よくある質問
Q. have courageとhave the courageの違いは?
have courage は一般的に勇気を持つこと、have the courage to do は特定の行動をする勇気です。実際の会話では後者がよく使われます。
Q. courageousも使えますか?
使えます。courageous は brave よりやや硬く、重大な困難に向き合う人や行動を評価する響きがあります。日常会話では brave のほうが簡単です。
Q. 「勇気を出して」はBe brave.でいい?
励ましなら Be brave. や You can do it. が自然です。自分が勇気を振り絞ったなら I finally worked up the courage to … も使えます。「work upの意味・使い方」も参照してください。
Q. nerveは失礼ですか?
必ずしも失礼ではありませんが、He had the nerve to … は「よくも〜した」という非難になりやすい表現です。肯定的な称賛なら courage を選ぶのが無難です。
まとめ
- 勇気という性質:courage
- 人や行動が勇敢:brave
- 怖くても〜する勇気がある:have the courage to
- 〜できるほど勇敢:be brave enough to
- 度胸がある/よくも〜する:have the nerve to
- くだけた「度胸」:have the guts to
迷ったら、人を短く褒めるときは You’re brave.、具体的な行動を述べるときは You had the courage to … と使い分けましょう。










