
be at pains to do は、「〜するよう細心の注意を払う」「〜しようとわざわざ努める」という意味の、やや改まった表現です。単に一生懸命取り組むだけでなく、誤解や問題が起きないよう、意識して丁寧に行動するニュアンスがあります。
たとえば She was at pains to explain the decision clearly. なら、「彼女はその決定を明確に説明しようと細心の注意を払った」という意味です。この記事では、語の成り立ち、自然な使い方、語順、そして take great pains to do や take the trouble to do との違いを、会話で使える例文とともに整理します。
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be at pains to doの基本的な意味
be at pains to do = 〜するよう細心の注意を払う/〜しようと特に努めるです。「その行動を重要だと考え、失敗や誤解がないよう注意深く行う」という気持ちを表します。
- be at pains to explain:丁寧に説明しようと努める
- be at pains to point out:わざわざ注意して指摘する
- be at pains to avoid:避けるよう細心の注意を払う
- be at pains to make it clear:はっきりさせようと努める
The manager was at pains to make it clear that no one would lose their job.
マネージャーは、誰も職を失わないとはっきり伝えようと細心の注意を払いました。
この例では、ただ情報を伝えたのではありません。不安や誤解を防ぐために、言葉を選びながら念入りに説明した様子が感じられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜpainsで「細心の注意・努力」になるの?
pain は通常「痛み」ですが、複数形の pains には古くから「骨折り」「丹念な努力」という意味があります。日本語でも「骨を折る」と言えば、骨折ではなく「手間をかけて努力する」という意味になります。それに近い発想です。
at pains は「努力を払っている状態にある」、その後ろの to do が「何をするための努力か」を示します。
主語 + be動詞 + at pains + to + 動詞の原形
We were at pains to check every figure before the meeting.
私たちは会議前に、すべての数字を念入りに確認するよう努めました。
なお、通常は複数形の pains を使います。be at pain to do とはしません。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現の核は、単なる「頑張る」よりも、特定の結果を確実にするため意識的に配慮することです。特によく表れるのは次の3つです。
1.誤解を避けようと丁寧に伝える
He was at pains to emphasize that the change was temporary.
彼は、その変更は一時的なものだと強調するよう細心の注意を払いました。
She was at pains to reassure her parents that she was safe.
彼女は、自分が無事だと両親を安心させようと努めました。
2.問題を起こさないよう注意して行動する
The hotel staff were at pains to accommodate our dietary needs.
ホテルのスタッフは、私たちの食事上の要望に応えようと細やかに対応してくれました。
I was at pains not to mention the surprise party.
私はサプライズパーティーのことを口にしないよう細心の注意を払いました。
3.「そこまで配慮した」と書き手が評価する
The report is at pains to distinguish facts from speculation.
その報告書は、事実と推測を明確に区別しようとしています。
人だけでなく、報告書・記事・企業などを主語にすることもあります。ニュース、評論、ビジネス文書で特に自然です。
よく使われる形と語順
be at pains to + 動詞の原形
Our guide was at pains to pronounce everyone’s name correctly.
ガイドは、全員の名前を正しく発音しようと気を配っていました。
They were at pains to preserve the building’s original character.
彼らは、その建物本来の趣を残すよう細心の注意を払いました。
be at pains not to + 動詞の原形
「〜しないよう細心の注意を払う」なら、not はtoの直前に置きます。
He was at pains not to sound critical.
彼は、批判的に聞こえないよう言葉を慎重に選びました。
We were at pains not to disturb the sleeping baby.
私たちは、眠っている赤ちゃんを起こさないよう細心の注意を払いました。
be at great pains to doという強調
great を入れて「大変な努力を払う」と強調する形もあります。
The team was at great pains to protect customers’ personal data.
チームは、顧客の個人情報を守るために細心の注意を払いました。
ただし日常会話ではやや硬いため、状況によっては try very hard to や be very careful to のほうが自然です。
日常・仕事で使える例文
仕事
I was at pains to explain the deadline without putting pressure on the team.
チームにプレッシャーをかけずに締め切りを説明しようと、私は言い方に注意しました。
The company was at pains to apologize to affected customers.
会社は、影響を受けた顧客に丁寧に謝罪しようと努めました。
人間関係
Maya was at pains to make her new colleague feel welcome.
マヤは、新しい同僚が歓迎されていると感じられるよう気を配りました。
He was at pains to show that he respected her decision.
彼は、彼女の決断を尊重していると示そうと努めました。
旅行・暮らし
The host was at pains to give us clear directions to the station.
ホストは、駅までの道順を分かりやすく伝えようと丁寧に説明してくれました。
We were at pains to leave the apartment as clean as we found it.
私たちは、借りたときと同じくらい部屋をきれいにして出るよう努めました。
類似表現との違い

be at pains to doとtake great pains to do
どちらも注意や努力を表しますが、焦点が少し違います。
- be at pains to do:ある目的のために、意識して注意深く行動する
- take great pains to do:その行動に大きな労力や手間をかける
She was at pains to explain why the rule had changed.
彼女は、規則が変わった理由を丁寧に説明しようと努めました。
She took great pains to prepare a clear explanation.
彼女は、分かりやすい説明を準備するために大変な努力をしました。
前者は「誤解させないよう説明する姿勢」、後者は「準備などに払った労力」が目立ちます。詳しくはtake great pains to doの意味と使い方も参考にしてください。
be at pains to doとtake the trouble to do
take the trouble to do は、「面倒を引き受け、わざわざ〜する」という意味です。注意深さよりも、本来しなくてもよい手間をかける点が中心です。
She was at pains to answer every question accurately.
彼女は、すべての質問に正確に答えようと細心の注意を払いました。
She took the trouble to send me a handwritten note.
彼女は、わざわざ手書きのメモを送ってくれました。
詳しい使い分けはtake the trouble to doの意味と使い方で解説しています。
make a point of doingとの違い
make a point of doing は「意識して必ず〜する」「〜することにしている」です。習慣や自分の方針を示すことが多く、必ずしも困難や細心の注意を伴いません。
I make a point of replying within a day.
私は必ず1日以内に返信するようにしています。
I was at pains to reply in a way that would not offend him.
私は彼を不快にさせない返信になるよう、細心の注意を払いました。
日本人が間違えやすいポイント
painを単数形にしない
この熟語では原則として pains と複数形にします。
× She was at pain to explain it.
○ She was at pains to explain it.
「苦しみながら」と訳しすぎない
文脈上、肉体的な痛みを表すわけではありません。「細心の注意を払って」「わざわざ丁寧に」「特に努力して」など、目的に合う日本語にします。
カジュアルな会話で多用しない
be at pains to do は、書き言葉や改まった説明でよく使われます。友達同士の会話では、次の簡単な言い換えのほうが自然な場合があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
- be very careful to do:〜するよう十分気をつける
- try hard to do:〜しようと懸命に努力する
- make sure to do:必ず〜するようにする
- do one’s best to do:〜するため最善を尽くす
I was at pains not to upset her.
→ I was very careful not to upset her.
彼女を傷つけないよう十分気をつけました。
The staff were at pains to make us comfortable.
→ The staff tried hard to make us comfortable.
スタッフは、私たちが快適に過ごせるよう一生懸命対応してくれました。
完全に同じニュアンスではありませんが、会話の目的は十分達成できます。
まとめ
be at pains to do は、「〜するよう細心の注意を払う」「〜しようとわざわざ努める」という、やや改まった表現です。単なる努力量ではなく、誤解や失敗を避け、望む結果を確実にするための丁寧な配慮を伝えます。
- 形は be at pains to + 動詞の原形
- 否定は be at pains not to do
- take great pains to do は大きな労力に焦点
- take the trouble to do は「わざわざ手間をかける」に焦点
- 簡単に言うなら be very careful to do や try hard to do
ほかの表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもご覧ください。









