
for all I knowは、「私には分からないので、ひょっとすると〜かもしれない」「私の知るところでは、〜という可能性もある」という意味です。
as far as I know(私の知る限りでは)と形が似ていますが、意味の向きはかなり違います。for all I knowは、知っている情報を示すのではなく、自分には分からないから可能性を否定できないと伝える表現です。
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for all I knowの基本的な意味
典型的には、知らない事柄について想像できる可能性を挙げるときに使います。
For all I know, he could be in Canada by now.
私には分からないけれど、彼はもうカナダにいるかもしれません。
She may have changed her mind, for all I know.
ひょっとすると、彼女は気が変わったのかもしれません。
日本語では次のように訳せます。
- ひょっとすると〜かもしれない
- 私には分からないが、〜の可能性もある
- 案外〜なのかもしれない
- 私の知るところでは、〜だってあり得る
重要なのは、「私はそれを知っている」ではなく、I don’t know, so it’s possible.という発想です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜこの意味になるのか
ここでのfor allは、単純な「すべてのために」ではありません。all I knowは「私が知っていることのすべて」ですが、文全体では「私の知識を全部考慮しても、それ以上のことは分からない」という含みになります。
そのため、後ろや前に置かれた内容について「そうでないと判断できる材料を私は持っていない」→「ひょっとするとそうかもしれない」という流れが生まれます。
For all I know, this could be his last day here.
私には分かりませんが、今日が彼のここでの最後の日かもしれません。
for all I knowとas far as I knowの違い
この2つは日本人学習者が特に混同しやすい表現です。

for all I know:分からないから可能性を挙げる
For all I know, Ken might already be married.
私には分からないけれど、ケンはもう結婚しているかもしれません。
ケンの現在について、話し手は確かな情報を持っていません。
as far as I know:自分の知識の範囲で答える
As far as I know, Ken isn’t married.
私の知る限りでは、ケンは結婚していません。
こちらは、話し手が持っている情報に基づいて答えています。ただし、知識の範囲外では違う可能性も残します。
- for all I know:分からない → 可能性を推測する
- as far as I know:知っている範囲 → 現時点の判断を述べる
as far asの詳しい使い方は、as far as I knowの意味とas long asとの違いでも確認できます。
文頭・文末のどちらにも置ける
for all I knowは、文頭にも文末にも置けます。
文頭に置く
For all I know, they’re planning a surprise party.
ひょっとすると、彼らはサプライズパーティーを計画しているのかもしれません。
最初から「これは推測です」と枠を示す言い方です。文頭では後ろにコンマを置くのが一般的です。
文末に置く
They could be planning a surprise party, for all I know.
私には分かりませんが、彼らはサプライズパーティーを計画しているのかもしれません。
可能性を先に述べ、最後に「まあ、私には分からないけれど」と付け足す会話的な響きになります。
may・might・couldとよく使う
不確かな可能性を表すため、may・might・couldと特によく組み合わせます。
For all I know, she may be right.
ひょっとすると、彼女が正しいのかもしれません。
For all I know, the meeting might be canceled.
私には分かりませんが、会議は中止になるかもしれません。
He could be joking, for all I know.
ひょっとすると、彼は冗談を言っているだけかもしれません。
必ず助動詞が必要なわけではなく、現在形や進行形も使えます。
For all I know, she lives next door.
ひょっとすると、彼女は隣に住んでいるのかもしれません。
日常会話で使える例文
相手の状況が分からないとき
A: Why hasn’t Mia replied?
ミアはどうして返信しないの?
B: For all I know, her phone could be dead.
分からないけど、スマホの充電が切れているのかも。
うわさに距離を置くとき
For all I know, that story is completely made up.
私には分かりませんが、その話は完全な作り話かもしれません。
He may not even know about the rumor, for all I know.
ひょっとすると、彼はそのうわさ自体を知らないかもしれません。
仕事で可能性を残すとき
For all I know, the client has already chosen another company.
私には分かりませんが、顧客はすでに別の会社を選んでいるかもしれません。
The file could be in the shared folder, for all I know.
ひょっとすると、そのファイルは共有フォルダにあるかもしれません。
「私の知ったことではない」と冷たく聞こえる場合
for all I knowは、文脈や口調によって「私は知らないし、知ったことではない」という突き放した響きになることがあります。
For all I know, he’s halfway around the world.
彼が世界の反対側にいようが、私には分かりません。
表現自体が必ず冷たいわけではありません。しかし、相手が真剣に情報を求めている場面で強い口調で使うと、関心がないように聞こえることがあります。
丁寧にしたい場合は、先にI’m not sure.やI don’t have the latest information.を置くと自然です。
I’m not sure. For all I know, the schedule may have changed.
確かではありません。ひょっとすると、予定が変わったのかもしれません。
for all …「〜にもかかわらず」との違い
for all+名詞には、「〜にもかかわらず」という別の使い方があります。
For all his experience, he still makes basic mistakes.
彼は経験豊富なのに、今でも基本的なミスをします。
一方、for all I knowはひとかたまりの定型表現として、知らない事柄の可能性を示します。前後の形から区別しましょう。
この表現が出てこないときの簡単な言い換え
for all I knowを思い出せないときは、「分からない」と「可能性」を二つの短い文に分ければ十分です。
- I don’t know. Maybe he’s busy.
分かりません。たぶん彼は忙しいのかもしれません。 - I’m not sure. She might be at home.
確かではありません。彼女は家にいるかもしれません。 - It’s possible that the plan has changed.
計画が変わった可能性があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
for all I knowは、「私には分からないので、ひょっとすると〜かもしれない」と未知の可能性を挙げる表現です。
as far as I knowが「知っている範囲で判断する」のに対し、for all I knowは「分からないから否定できない可能性を挙げる」と覚えましょう。
ほかの英熟語・定型表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









