
for good は、「永久に」「これを最後に」「きっぱりと」という意味の定型表現です。たとえば She left Japan for good. は「彼女は日本を永久に離れた」、I quit smoking for good. は「私はきっぱり禁煙した」という意味になります。
ただし、単に長い期間を表すのではなく、もう元の状態には戻らないという決定的なニュアンスを伴うのがポイントです。この記事では、なぜ good が「永久に」になるのか、自然な使い方、よく一緒に使う動詞、forever や once and for all との違いまで例文で解説します。
Contents
for goodの意味は「永久に・これを最後に」
for good は副詞句として動詞を修飾し、ある変化や終了が最終的であることを表します。辞書的には permanently(永久に、恒久的に)と言い換えられます。
- leave for good:永久に去る
- move away for good:引っ越して完全に離れる
- close for good:完全に閉店する
- quit for good:きっぱりやめる
- be gone for good:もう戻らない、完全になくなる
日本語訳は文脈に合わせて「永久に」「完全に」「きっぱり」「もう二度と戻らず」などにすると自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜgoodが「永久に」という意味になる?
現代の for good はひとまとまりの慣用表現なので、単語を一語ずつ直訳するより、そのまま覚えるのが実用的です。この good は形容詞の「良い」ではなく、古い用法に由来する名詞的な good で、最終的・決定的な状態を表す表現として定着しました。
感覚としては「一時的ではなく、これで決まり」「有効な状態がずっと続く」です。そのため、旅行で数か月離れるだけの場面より、退職、移住、閉店、習慣を断つなど、後戻りしない変化と相性がよい表現です。
for goodの位置と語順
基本の形は次のとおりです。
主語 + 動詞 + for good
for good は通常、動詞や目的語の後ろ、つまり文末に置きます。
- He left the company for good.
彼はその会社を完全に辞めました。 - We closed the old account for good.
私たちは古いアカウントを完全に閉じました。 - Is that problem gone for good?
その問題はもう完全になくなったの?
for good leave のように動詞の前へ機械的に置くのは不自然です。また、for の後ろに期間を置く for three years とは違い、for good 全体で一つの意味を作ります。
よく使う形を場面別に見てみよう

leave・moveと使う:「永久に去る」
- Are you leaving London for good?
ロンドンを永久に離れるの? - After the wedding, they moved to Canada for good.
結婚式の後、二人はカナダへ完全に移住しました。 - I thought she was gone for good, but she came back a year later.
彼女はもう戻らないと思っていましたが、1年後に帰ってきました。
最後の例のように、話し手が「永久だと思った」という認識を表すこともできます。実際に未来永劫続くと保証する表現ではなく、その時点で最終的だと考えていることを示します。
close・shut downと使う:「完全に閉鎖する」
- The café closed for good last winter.
そのカフェは昨冬、完全に閉店しました。 - Is the store closed for good, or is it being renovated?
その店は完全に閉店したの?それとも改装中? - The company shut down that service for good.
会社はそのサービスを完全に終了しました。
closed だけでは「今日は閉まっている」「一時休業中」の可能性があります。closed for good なら、再開しないことがはっきりします。
quit・stop・give upと使う:「きっぱりやめる」
- I want to quit smoking for good.
今度こそ、きっぱりたばこをやめたいです。 - She stopped checking his social media for good.
彼女は彼のSNSを見るのをきっぱりやめました。 - Have you given up coffee for good?
コーヒーを完全にやめたの?
悪い習慣や過去との関係を断つ場面では、決意の強さが伝わります。ただし、相手の別れや退職について使うと強く断定する響きになるため、確信がない場合は maybe permanently などで慎重に言いましょう。
日常会話・仕事・恋愛で使える例文
日常・暮らし
- We finally got rid of the old sofa for good.
ついに古いソファを完全に処分しました。 - This update should fix the bug for good.
今回の更新で、その不具合は完全に直るはずです。
仕事
- Ken left the industry for good after twenty years.
ケンは20年働いた後、その業界を完全に去りました。 - Let’s solve this issue for good.
この問題を今度こそ完全に解決しましょう。
恋愛・人間関係
- I deleted his number for good.
私は彼の番号をきっぱり削除しました。 - Do you think they broke up for good?
二人は今度こそ完全に別れたと思う?
海外旅行・移住
- I’m not staying here for good. I’ll go home next month.
ここに永久に住むわけではありません。来月帰国します。 - She returned to Japan for good after studying abroad.
彼女は留学後、日本へ完全帰国しました。
for goodとforever・permanentlyの違い
for good:変化が最終的で、元に戻らない
去る、閉じる、やめる、なくなるなど、状態の変化とよく使います。日常会話でも自然で、「これを最後に」という感情や決意がにじむことがあります。
He left town for good.
彼は町を永久に去りました。
forever:終わりなくずっと
時間の長さに焦点があります。愛情や願いにも使え、for good より幅広い表現です。
I’ll remember this trip forever.
この旅行をずっと忘れません。
I’ll remember this trip for good. は通常不自然です。「記憶が続く」なら forever が合います。
permanently:客観的・説明的な「恒久的に」
案内、規則、技術説明など、事実を中立的に示す場面に向いています。
Your data will be permanently deleted.
データは完全に削除されます。
会話では deleted for good とも言えますが、システムの注意書きなら permanently のほうが明確です。
once and for allとの違い
for good は「その状態が永久に続くこと」、once and for all は「問題を今回一度で決着させること」に重点があります。
- She left for good.
彼女は永久に去りました。 - Let’s settle this once and for all.
これを今回できっぱり決着させましょう。
両方が使えそうな場面もありますが、once and for all には「何度も繰り返してきたことを終わらせる」という勢いがあります。詳しくはonce and for allの意味とfor goodとの違いも参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
「良い目的のために」と混同しない
「良い目的のために」と言いたいなら for a good cause や for the greater good を使います。
- They raised money for a good cause.
彼らは有意義な目的のために募金しました。 - He left for good.
彼は永久に去りました。
未来の予定なら強すぎる場合がある
I’m moving to New York for good. は「ニューヨークへ永住する」という強い言い方です。数年間の予定なら I’m moving to New York for a few years. のほうが正確です。
良い変化にしか使えないわけではない
good という単語が入っていますが、望ましくない閉店や別れにも使えます。
Our favorite restaurant is closing for good.
お気に入りのレストランが完全に閉店します。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
for good を思い出せなくても、次のように基本的な英語で十分伝えられます。
- leave for good → leave and never come back(去って二度と戻らない)
- close for good → close and never open again(閉店して二度と開かない)
- quit for good → stop and never do it again(やめて二度としない)
- be gone for good → be gone forever(永久になくなる)
たとえば The shop closed and won’t open again. と言えば、for good を使わなくても意味は明確です。
まとめ
for good は「永久に」「完全に」「これを最後に」を表し、ある変化が最終的で元に戻らないというニュアンスを持ちます。基本語順は 動詞 + for good。leave、move、close、quit、be gone などとよく使います。
時間が「ずっと続く」ことなら forever、客観的な「恒久的に」なら permanently、繰り返してきた問題を「今度こそ決着させる」なら once and for all が自然です。まずは I quit it for good. や Is it closed for good? のような短い文から使ってみましょう。
ほかの表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。









